永井運輸

永井運輸株式会社について

永井運輸株式会社は、群馬県前橋市に本社を構え、多岐にわたる事業を展開する総合物流企業です。その事業内容は、トラック運送業を主軸に、バス事業、倉庫業、そして賃貸マンションの経営にまで及びます。地域社会の発展とともに成長を遂げてきた永井運輸の歴史、そして現在について詳しく見ていきましょう。

創業と発展

1953年に一般区域貨物自動車運送事業の免許を取得したことに端を発し、翌1954年に永井運送店として産声を上げました。高度経済成長期には、ダイハツ車体の部品輸送や完成車輸送を担い、大きく事業を拡大。現在では、市内でも有数のキャリアカー保有数を誇ります。トラック事業と並行して、1962年にはタクシー事業、1970年には貸切バス事業に参入。1993年には、廃止代替バス事業にも進出しました。廃止代替バス事業は、かつて東武バスや群馬バスが運行していた路線を引き継ぎ、地域の足として重要な役割を果たしました。2006年の法改正により、一般乗合旅客自動車運送事業へと移行し、車体表記も「貸切」から「乗合」に変更されました。

バス事業の展開

バス事業においては、「上州観光バス」ブランドで観光バスを、「永井バス」ブランドで路線バスを運行しています。前橋営業所には路線車23台と貸切車4台、桐生営業所には貸切車17台（2006年時点）が配置されています。地域連携ICカード「nolbé（ノルべ）」を2022年3月から導入し、県内6社と共に利便性の向上を図っています。かつて利用されていた群馬県内共通バスカード「ぐんネット」は、2022年3月に発売を終了、2023年3月末に使用を終えました。

バス車庫は、2006年に倉庫業の拠点であった前橋市上佐鳥町に移転しました。

地域社会への貢献

永井運輸は、予備自衛官や即応予備自衛官の雇用にも積極的に取り組んでおり、2016年度には防衛省から「予備自衛官等協力事業所」に認定、2018年度には防衛大臣認定協力事業所となりました。地域社会への貢献だけでなく、国防にも一役買っています。

沿革

1950年12月：有限会社永井工務店創設。
1953年9月：一般区域貨物運送事業免許取得。
1954年1月：永井運送店を開業。
1955年6月：事業所を天川原町（現本社）に移転。
1955年9月：永井運送株式会社設立。
1962年4月：一般乗用旅客自動車運送事業免許取得。
1962年6月：タクシー営業開始。
1967年4月：永井運輸株式会社に社名変更。
1969年：永井運輸2号倉庫を新設。
1970年9月：一般貸切旅客自動車運送事業免許取得、貸切バス営業開始。
1975年6月：力丸営業所開設。
1981年4月：貸切バス営業所を桐生市広沢町に移転。
1981年6月：倉庫業免許取得。
1983年10月：力丸営業所の第2車庫を開設。
1991年4月：太田営業所を開設。
1992年9月：配送センターを新設。
1993年4月：代替バス運行開始。
1994年3月：しきしま老人福祉センターの巡回バス運行開始。
1996年11月：整備部が民間車検工場の認定を受ける。
2001年9月：玉村町乗合タクシー「たまりん」の運行を開始。
2006年2月：高層マンション「アドヴァンスナガイⅢ」完成。
2006年8月：バス事業部の前橋営業所を移設。
2006年10月：道路運送法改正に伴い、一般乗合旅客自動車運送事業となる。

事業所

本社：群馬県前橋市南町三丁目21-8
力丸営業所：群馬県前橋市力丸町471
修理部：群馬県前橋市力丸町472-2
バス事業部前橋営業所：群馬県前橋市上佐鳥町384-2
桐生営業所：桐生市広沢町三丁目3984-1

閉鎖した事業所

太田営業所：太田市清原町2-2
上佐鳥倉庫：倉庫を取り壊しバス事業部前橋営業所に変更

関連会社

上州観光サービス株式会社

かつての関連会社

日ノ出石油株式会社（清算済）
永井土建株式会社（他社へ売却）

永井バスの現行路線

[30]前橋玉村線：前橋公園 - 前橋駅 - 六供町 - 後閑町入口 - 下川団地 - 玉村町役場 - 新町駅
[30]前橋玉村線：前橋公園 - 前橋駅 - 静和幼稚園前 - けやきウォーク南 - 六供中央公園 - 下川団地
[54]嶺公園線：前橋公園 - 前橋駅 - 中央前橋駅 - 県民会館 - 学校前・日吉町・総合福祉会館 - 勝沢十字路・高花台団地 - 嶺公園
[40]東大室線：前橋公園 - 前橋駅 - 旧日赤 - 城南支所前 - 東大室
[53]荻窪公園線：前橋公園 - 前橋駅 - 日吉町・総合福祉会館 - （県民健康科学大学（構内）・平日の一部の便） - 芳賀工業団地 - 小坂子 - 荻窪公園
[56]石関町前橋大島駅線：前橋大島駅 - 石関町学園中央 - 前橋大島駅
コミュニティバス「マイバス」：[70]東循環線、[71]西循環線
* 玉村町乗合タクシー たまりん：北（赤）コース、南（黄）コース、西（青）コース、東（茶）コース、伊勢崎直行便、高崎直行便（2024年9月30日を以て受託終了）

車両

永井運輸のバス車両は、日野自動車、いすゞ自動車、日産ディーゼル工業、三菱ふそうなどから導入されています。中型車・小型車が中心で、特にいすゞ・ジャーニーKなどが多く見られます。ノンステップバスの導入にも積極的で、2006年時点でのノンステップバス比率は県内トップクラスでした。

バスのカラーリングは、白地に明るい緑と水色のストライプが特徴的です。

タクシーは「ナガイタクシー」とカタカナ表記され、トヨタ車を中心に運用されています。

まとめ

永井運輸は、トラック輸送を基盤としつつ、バス事業や倉庫業、不動産賃貸業など、地域社会のニーズに合わせた多角的な事業を展開しています。特にバス事業においては、時代の変化に対応したサービス提供を続け、地域住民の生活を支える重要な役割を担っています。今後も、地域に根ざした企業として、さらなる発展が期待されます。

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