沖縄県指定文化財一覧

沖縄県指定文化財一覧

沖縄県では、文化財保護条例に基づき、有形・無形文化財、民俗文化財、記念物、天然記念物など、様々な文化財を指定・保護しています（2018年5月1日現在）。本稿では、これらの文化財について詳しく解説します。

有形文化財

有形文化財は、建造物や美術工芸品など、形のある文化財です。2018年5月1日現在、116件が指定されています。

建造物

城郭: 中城城跡、座喜味城跡、今帰仁城跡、知念城跡など、琉球王国の歴史を物語る城跡が数多く指定されています。
神社・仏閣: 末吉宮磴道、美崎御嶽、天后宮など、信仰の対象となった建造物も重要です。
墓: 小禄墓、大城按司の墓、摩文仁家の墓、伊祖の高御墓など、独特の形式を持つ墓も文化財として保護されています。
橋: 龍淵橋、ヒジ川橋など、歴史的な橋梁も含まれます。
その他: 旧首里城守礼門、旧円覚寺総門、壺屋の荒焼のぼり窯附石牆、屋部の久護家、新盛家住宅など、沖縄の歴史や文化を伝える建造物が指定されています。

無形文化財

無形文化財は、芸能や工芸技術など、形のない文化財です。2018年5月1日現在、14件が指定されています。

芸能

沖縄伝統舞踊: 沖縄伝統舞踊保存会員によって継承される、琉球舞踊の様々な流派が指定されています。
沖縄伝統音楽: 野村流、安冨祖流、湛水流、箏曲など、琉球古典音楽の各流派が指定されています。
八重山古典民謡: 八重山諸島に伝わる古典民謡が指定されています。
琉球歌劇: 琉球歌劇保存会によって継承される、琉球独自の歌劇が指定されています。
八重山伝統舞踊: 八重山諸島に伝わる伝統舞踊が指定されています。

工芸美術

陶芸: びん型など、沖縄の伝統的な陶芸技術が指定されています。
染織: 本場首里の織物、読谷山花織、八重山上布など、沖縄の代表的な染織品が指定されています。
漆芸: 琉球漆器など、琉球独自の漆芸技術が指定されています。

武道

空手・古武術: 沖縄の空手・古武術は、無形文化財として指定されています。

民俗文化財

民俗文化財は、衣食住、生業、信仰、年中行事などに関する風俗慣習、民俗芸能、民具などです。2018年5月1日現在、25件が指定されています。

有形民俗文化財

城辺町の友利のあま井、ウイピャームトゥの祭場、伊是名村諸見の神アサギ附拝所など、生活や信仰に関わる有形の民俗資料が指定されています。

無形民俗文化財

泡瀬の京太郎、宜野座の京太郎、伊集の打花鼓、屋部の八月踊りなど、地域の伝統的な芸能が指定されています。

記念物

記念物は、史跡、名勝、天然記念物などです。2018年5月1日現在、112件が指定されています。

史跡

龍潭及びその周辺、園比屋武御嶽、野国総官の墓、仲宗根豊見親の墓、上比屋山遺跡など、歴史上重要な場所や遺跡が指定されています。城跡、貝塚、御嶽、墓など、多様な種類の史跡が含まれます。

名勝

斎場御嶽、中城城跡、今帰仁城跡、轟の滝、首里金城町石畳道、伊江村の城山、宜野湾市森の川、万座毛、サンニヌ台など、景観の優れた場所が指定されています。

天然記念物

動物、植物、地質鉱物、天然保護区域が指定されています。

動物: フタオチョウ、コノハチョウ、アサヒナキマダラセセリ、イボイモリ、クロイワトカゲモドキ、ヨナグニサン、キクザトサワヘビ、ホルストガエル、ナミエガエル、イシカワガエル、宮古馬、チャーン、アマミヤマシギ、クメジマボタル、琉球犬、ミヤコサワガニ、ミヤコカナヘビなどが指定されています。
植物: 天底のシマチスジノリ、今泊のコバテイシ、田名のクバ山、伊是名城跡のイワヒバ群落、船浮のヤエヤマハマゴウ、宮鳥御嶽のリュウキュウチシャノキ、宇根の大ソテツ、安波のサキシマスオウノキ、佐敷町冨祖崎海岸のハマジンチョウ群落、真謝のチュラフクギ、万座毛石灰岩植物群落などが指定されています。
地質: くまや洞窟、仲島大石、喜如嘉板敷海岸の板干瀬、本部町大石原のアンモナイト化石、北大東村字中野の北泉洞などが指定されています。
天然保護区域: 嘉津宇岳安和岳八重岳自然保護区、与那国島久部良岳天然保護区域が指定されています。

選択文化財

記録作成等の措置を講ずべき無形文化財として、首里王府の路次楽、津堅島の唐踊、池間島のミャークヅツが選択されています。

まとめ

沖縄県には、多様な文化財が存在し、その歴史と文化を今に伝えています。これらの文化財は、沖縄県の貴重な財産であり、後世に継承していく必要があります。

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