津島堅石

津島堅石について



概要


津島堅石（つしま の かたいわ）は、飛鳥時代に活躍した貴族です。彼の氏は対馬を由来としており、姓は連から変更されて後に朝臣となりました。官位は従五位下で、遣新羅副使としても知られています。彼の存在は、当時の日本と朝鮮半島との関係を理解する上で重要な要素となっています。

出自


津島氏は、天神系の氏族であり、中臣氏と同じ祖先を持つとされています。「津島」という名称は、対馬島の地名に由来しています。彼の出自を辿ることで、当時の貴族社会における氏族の重要性や、地理的な背景を理解することができます。

経歴の詳細


津島堅石の経歴は、彼が大宝2年（702年）の御野国戸籍に記載されていることから始まります。記録によれば、彼は御野国の大掾であり、その地位の時点で従七位上にありました。文武天皇の治世の中、彼の活動が始まります。

慶雲3年（706年）、堅石は遣新羅使として任命され、美努浄麻呂が大使となり、堅石は副使として同行しました。同年の11月には、新羅王・聖徳王への勅書が作成され、その中で堅石の称号は「副使従六位下対馬連堅石」と記されています。この記録から、堅石が実際に新羅に渡ったことが伺えます。おそらく彼は浄麻呂と共に新羅へ行き、翌年の慶雲4年（707年）5月に無事に帰国したと考えられています。

その後、津島堅石は時期は不明ですが、連という姓から朝臣に改姓し、和銅元年（708年）に従五位下に叙爵されました。このように、彼の官位の変遷からも、時代の変化や彼自身の政治的地位の上昇が見て取れます。

官歴


津島堅石の官歴は、以下のように記録されています（注記のないものは『続日本紀』に基づく）：

これらの業績を通じて、津島堅石は飛鳥時代の貴族として重要な役割を果たし、当時の日本と朝鮮半島との交流に寄与したと考えられています。

参考文献


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