清ノ森政夫

清ノ森政夫（きよのもり まさお）

清ノ森政夫は、1935年4月8日に秋田県横手市で生まれ、2019年4月20日に84歳で亡くなった元大相撲力士です。本名は佐々木政夫でしたが、後に檀崎政夫に改名しました。現役時代の体格は183cm、92kgで、右四つ、寄りを得意としていました。最高位は東前頭9枚目です。

来歴

17歳の時、同郷の先輩である元関脇・清瀬川が師匠を務める伊勢ヶ濱部屋に入門し、1953年1月場所で初土俵を踏みました。1957年5月場所で十両に昇進し、1959年3月場所で新入幕を果たしました。しかし、幕内にはなかなか定着できず、通算で幕内と十両を8往復しました。四股名も、序二段に付いた時に本名の「佐々木」を1場所だけ名乗った以降、「清ノ森」→「清勢川」→「清乃森」→「清の盛」と度々改名しましたが、幕内在位中に名乗ったものは「清ノ森」と「清勢川」の2つのみでした。最初の四股名である「清ノ森」は、同郷の先輩である清瀬川と、同じく伊勢ヶ濱部屋に所属していた大ノ森に因んでいます。

色白で長身の痩せ型、美形であったため女性人気がありましたが、太らない体質であったため痩せていました。技能力士であり、素早い動きと足技を得意としていました。

1961年5月場所では、東十両筆頭で十両優勝を果たしました。この場所の4日目には、西前頭13枚目で平幕優勝を果たした佐田の山と対戦し、肩透かしで勝利しました。十両優勝力士が幕内優勝力士に勝利するのは非常に珍しいとされ、話題になりました。また、最高位の東前頭9枚目は、平幕優勝力士に優勝当場所勝利した力士の最高位としては最も低い位とされています。

1963年11月場所では、西前頭11枚目の地位で15戦全敗を記録しました。この全敗記録は、岳父の元幕内・桂川が1942年1月場所に記録して以来の珍事であったため、またもや話題になりました。

1967年5月場所限りで引退後は、岳父から木瀬部屋を継承し、小結・青葉山、十両・天剛山を育てました。真面目で事務能力に長けていたため、1996年からは協会理事も務め、1996年2月から1998年1月にかけては相撲教習所所長も務めました。2000年4月、日本相撲協会を停年退職しました。退職前に、部屋の所属力士は元小結・黒瀬川が師匠を務める桐山部屋に移籍しました。

その後、出羽海一門の元前頭筆頭・肥後ノ海が木瀬部屋を再興しましたが、一門が違うため、部屋としての連続性はありません。しかし、名跡を譲った肥後ノ海とは交流があり、断髪式にも参加しました。

2019年4月20日、誤嚥性肺炎のため東京都内の病院で死去しました。葬儀は近親者のみで執り行われました。

主な成績

通算成績：519勝504敗7休1分 勝率.507
幕内成績：115勝170敗 勝率.404
現役在位：78場所
幕内在位：19場所
十両優勝：2回（1961年5月場所、1965年5月場所）

四股名の変遷

佐々木 政夫（1953年3月場所）
清ノ森 政夫（1953年5月場所-1962年3月場所）
清勢川 政夫（1962年5月場所-1963年11月場所）
清乃森 政夫（1964年1月場所-1965年3月場所）
清の盛 政緒（1965年5月場所-1967年5月場所）

年寄変遷

木村瀬平（1967年5月-2000年4月）

関連項目

照國萬藏（清瀬川退職後の師匠）
清國勝雄（同一門の前任理事）
和晃敏郎（同一門の後任理事）
* 大相撲力士一覧

もう一度検索