第41普通科連隊

第41普通科連隊

第41普通科連隊は、大分県別府市の別府駐屯地に拠点を置く、陸上自衛隊第4師団隷下の歩兵部隊（普通科連隊）です。正式名称はJGSDF 41st Infantry Regimentと表記されます。連隊長は1等陸佐（二）が務め、同時に別府駐屯地の司令官も兼任しています。

編成と役割

本連隊は、連隊本部を中心に、本部管理中隊、4つの普通科中隊、そして重迫撃砲中隊によって構成されています。主な任務は、指定された警備区域の防衛・警備、そして災害発生時の対応です。

担当する警備区域は、大分県内の沿岸地域（佐伯市を除く）と姫島村に及びます。日々の訓練は主に大分県内の十文字原演習場や日出生台演習場などで行われます。

沿革

第41普通科連隊の歴史は、その前身である第17普通科連隊第2大隊にさかのぼります。

1954年（昭和29年）9月10日: 第17普通科連隊第2大隊が曾根駐屯地（福岡県）で編成され、大隊長が同駐屯地司令を兼務。
1962年（昭和37年）7月26日: 第17普通科連隊第2大隊が曾根駐屯地から別府駐屯地へ移駐。
1962年（昭和37年）8月15日: 第17普通科連隊第2大隊を基幹として、別府駐屯地にて第41普通科連隊が新編されました。本部管理中隊、4個普通科中隊、重迫撃砲中隊という編成が確立しました。
1962年（昭和37年）8月25日: 対馬分屯地（長崎県）の設置に伴い、第4普通科中隊が「対馬派遣隊」として対馬に移駐し、常駐体制をとりました。
1969年（昭和44年）7月30日: 別府駐屯地司令の職務を第3教育団長から引き継ぎました。
1980年（昭和55年）3月25日: 対馬警備隊が新たに編成されたことに伴い、第4普通科中隊の対馬駐屯地への常駐任務が解除されました。
1990年（平成02年）3月26日: 第4師団の近代化改編の一環として、部隊の自動車化が進められました。
2003年（平成15年）3月27日: 第4師団が「沿岸配備型師団」へと改編された際、第41普通科連隊も改編を受けました。この時、軽装甲機動車や01式軽対戦車誘導弾といった新しい装備が配備されました。また、後方支援体制の見直しにより、連隊内の整備部門は第4後方支援連隊隷下の部隊へと移管されました。
2011年（平成23年）3月: 東日本大震災発生に伴い、災害派遣活動に参加。宮城県気仙沼市などで捜索救助活動や炊事給食支援を実施しました。
2013年（平成25年）3月26日: 部隊の整備支援を担当する部隊が、第4後方支援連隊第2整備大隊第3普通科直接支援隊から第3普通科直接支援中隊へと改編されました。
2024年（令和06年）3月21日: 大分県隊区における災害派遣時の自治体との窓口となる「指定部隊の長」の任務を、第2特科団長へと引き継ぎました。

部隊編成と主要装備

第41普通科連隊は、以下のような構成と装備を有しています。

連隊本部
本部管理中隊
情報小隊（軽装甲機動車など）
施設作業小隊
通信小隊
補給小隊
衛生小隊
狙撃班など
第1～第4普通科中隊
高機動車や軽装甲機動車などを装備し、81mm迫撃砲 L16や01式軽対戦車誘導弾などを運用します。
重迫撃砲中隊
火力支援を担い、120mm迫撃砲 RTを運用します。

整備支援は、別府駐屯地に所在する第4後方支援連隊第2整備大隊第3普通科直接支援中隊が行っています。

主要装備の一例:

軽装甲機動車
高機動車
各種トラック（1/2t、1 1/2t、3 1/2tなど）
89式5.56mm小銃
5.56mm機関銃MINIMI
84mm無反動砲
01式軽対戦車誘導弾
81mm迫撃砲 L16
120mm迫撃砲 RT

警備隊区

第41普通科連隊は、各部隊が分担して大分県内の特定の地域を担当しています。

連隊本部・本部管理中隊: 全般
第1普通科中隊: 臼杵市、津久見市
第2普通科中隊: 別府市、杵築市、日出町
第3普通科中隊: 豊後高田市、国東市、姫島村
第4普通科中隊: 大分市
重迫撃砲中隊: 中津市、宇佐市

地域との関わり

地域の行事に対しても積極的に協力しています。別府大分毎日マラソンや大分国際車いすマラソンでの支援活動はよく知られています。また、毎年春に開催される別府温泉まつりでは、「湯～Youパレード」への音楽隊の派遣や、部隊でのパレード参加、「湯・ぶっかけ祭り」への参加など、地域住民との交流を深めています。

関連する部隊としては、同じ第4師団隷下の第16普通科連隊（福岡県大村駐屯地）、第40普通科連隊（福岡県小倉駐屯地）、そしてかつて派遣部隊を置いていた対馬警備隊（長崎県対馬駐屯地）などがあります。

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