筑波実験植物園

国立科学博物館 筑波実験植物園について

国立科学博物館筑波実験植物園は、茨城県つくば市天久保に所在する植物の研究機関です。一般には「つくば植物園」の愛称で知られています。筑波研究学園都市内に位置し、筑波大学に隣接しています。

1976年（昭和51年）5月に設立され、1983年（昭和58年）10月に一般公開を開始しました。国立科学博物館の1研究部門として、植物学における先駆的な研究を推進する一方、教育機関としての側面も持ち合わせています。約14ヘクタールの敷地内には、日本国内はもとより世界各地から集められた約5,000種の植物が育成されています。特に、中日本の維管束植物、東アジアのシダ、ソテツ、サトイモ類、南アメリカのラン科植物の収集に力が入れられています。

植生区画と温室

屋外には9つの植生区画が設けられており、それぞれの環境に適応した植物が観察できます。

常緑広葉樹林区画: 常緑広葉樹が優占する森林生態系を再現。
温帯性針葉樹林区画: 温帯地域に分布する針葉樹林を展示。
暖温帯落葉広葉樹林区画: 暖温帯に生育する落葉広葉樹林を再現。
冷温帯落葉広葉樹林区画: 冷温帯に生育する落葉広葉樹林を展示。
低木林（低地性・高地性）区画: 低地と高地のそれぞれの環境に適応した低木を展示。
砂礫地植物（山地性・海岸性）区画: 山地や海岸の砂礫地に生育する植物を展示。
山地草原（低地性・高地性）区画: 低地と高地の山地草原に生育する植物を展示。
岩礫地植物（山地性・海岸性）区画: 山地や海岸の岩礫地に生育する植物を展示。
水生植物区画: 様々な水生植物を観察可能。

また、3つの温室があり、以下の植物が栽培されています。

サバンナ温室: アメリカ、アフリカ、オーストラリアのサバンナ地域の植物を展示。
熱帯雨林温室: アジア・太平洋地域の熱帯雨林を再現。低地林と山地林の2つのエリアに分かれ、特に山地林エリアでは東南アジアの多様な植物群を保護しています。高さは約24メートルあります。
水生植物温室: 熱帯性の有用な水生植物を栽培しています。約550平方メートルの面積と高さ17.5メートルを有します。

研究活動

筑波実験植物園では、2007年（平成19年）から植物分類学分野の研究者を支援しています。研究内容は多岐にわたり、以下の分野が含まれます。

細胞分類学: 染色体の数と形状を決定し、植物の分類学的研究に貢献。
分子生物学: DNAシーケンシングに基づく分子生物学的解析。
化学分類学: 二次代謝物質を利用した植物の化学分類学研究。
植物形態学: 派生システムと土壌学に基づく植物の形態学的研究。

基本情報

開園時間: 9:00～16:30（入園は16:00まで）
休園日: 毎週月曜日（祝祭日を除く）、祝祭日の翌日（土・日曜日を除く）、年末年始（12月28日～1月4日）
無料入園日: みどりの日（5月4日）、国際博物館の日（5月18日）、文化の日（11月3日）
駐車場: 80台（無料）

その他

園内案内: 平日は1週間前までの予約で職員による案内（約15分）が受けられます。土日祝日は13:30よりボランティアによる案内が行われています。
車椅子の貸出: 受付にて申し出ることにより、貸し出しを受けることができます（5台常備）。
身体障害者補助犬: 盲導犬、聴導犬、介助犬等の入園が可能です。
再入園: 当日に限り、受付に申し出ることで再入園が可能です。

アクセス

鉄道・バス: 関東鉄道「筑波実験植物園前」下車、徒歩3分。つくバス「つくば植物園」下車。
自動車: 常磐自動車道桜土浦ICより約8キロ[[メートル]]。学園東大通り沿い。

関連情報

日本の植物園一覧
ホシザキユキノシタ
昭和記念筑波研究資料館: 敷地内に所在。

外部リンク

筑波実験植物園（つくば植物園）
Tsukuba Botanical Garden（英語）
National Science Museum（英語）
* BGCI entry（英語）

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