粛州区

粛州区（しゅくしゅう-く）

粛州区は、中華人民共和国甘粛省酒泉市に位置する市轄区であり、シルクロードの要衝として、2100年を超える歴史を持つ都市です。ここでは、その地理、歴史、行政区画、そして観光名所について解説します。

地理

粛州区は、河西回廊の中西部に位置し、東経98度12分から99度18分、北緯39度10分から39度59分に広がります。平均海抜は1765mで、東西に約104km、南北に約84km、総面積は3386平方kmです。

気候は典型的な大陸性気候で、乾燥しており、降水量が少ないのが特徴です。寒暖差が大きく、日照時間が長く、砂塵の多い風が吹くことがよくあります。

歴史

考古学的発見によれば、新石器時代中期にはすでに人が酒泉に定住していたことがわかっています。『史記』には、黄帝の時代にその土地が「西は空桐に至る」と記されており、『括地志』によれば、この山は酒泉の東南60里に位置します。禹の時代には、天下を九州に分け、酒泉は雍州の管轄下となりました。

紀元前121年、前漢の霍去病が河西回廊を攻略した後、漢朝は武威、酒泉、張掖、敦煌の4郡を設置しました。酒泉郡には9つの県が設置され、現在の粛州区は当時の禄福県に相当します。その後、顕徳県、禄福県、福禄県、酒泉県と名称が変遷しました。

粛州区の帰属は時代によって大きく変わってきました。夏から戦国時代までは西羌、戦国時代から漢初までは烏孫、月氏、匈奴の支配を受けました。三国時代には魏、東晋時代には前涼、前秦、後涼、西涼、北涼の領地となり、西涼王李暠はかつてこの地を都としました。唐の代宗の広徳元年（763年）以降は吐蕃、唐末から五代にかけては回鶻（ウイグル）の支配を受け、宋代には西夏に属しました。それ以外の時期は中央政権に属しました。

行政区画

粛州区は、以下の7街道、14鎮、1郷を管轄しています。

街道弁事処: 東北街街道、東南街街道、西南街街道、西北街街道、新城街道、工業園街道、玉管局生活基地街道
鎮: 西洞鎮、清水鎮、総寨鎮、金仏寺鎮、上壩鎮、三墩鎮、銀達鎮、西峰鎮、泉湖鎮、果園鎮、下河清鎮、鏵尖鎮、東洞鎮、豊楽鎮
郷: 黄泥堡郷

特産品

粛州区には、以下の様な特産品があります。

夜光杯
酒泉奇石
玉彫
毛絨毯
氷硝梨

観光地

粛州区には、豊かな歴史を物語る数多くの観光地があります。

酒泉西漢勝跡
魏晋壁画墓
* 明代鐘鼓楼

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