紫原

鹿児島市紫原：歴史と文化が息づく住宅地

紫原は、鹿児島県鹿児島市に位置する、一丁目から七丁目まである町丁です。2020年4月1日現在、22,597人が暮らし、10,844世帯が生活しています。この地域は、その歴史的な背景と、近代的な住宅地としての顔を併せ持つ、魅力的な場所です。

地理

紫原は、鹿児島大学郡元キャンパスの南西に位置するシラス台地にあります。周辺には、皇徳寺台、桜ケ丘、星ヶ峯、西陵といった住宅街が広がっています。北には田上台、東には唐湊、南には宇宿、西には田上町や広木が隣接しています。町内には、紫原中学校、紫原小学校、西紫原小学校が設置されており、教育施設が充実しています。また、鹿児島テレビ放送（KTS）本社や、県内テレビ局・FM局の送信所があるのも特徴です。

地名の由来

紫原という地名は、かつてこの地域が田上村、郡元村、宇宿村の境界にある原野であったことに由来するとされています。

歴史

紫原の歴史は古く、中世には戦場となることがありました。1364年には島津氏久と畠山治部太輔国長が、1537年には島津実久と島津貴久・忠良が戦いました。1539年には島津貴久が禰寝氏との戦いで勝利し、谷山を平定しました。

江戸時代には、この地での戦いの様子が『三[[国名勝図会]]』に記されています。1877年の西南戦争では、紫原が激戦地となり、「紫原の戦い」が繰り広げられました。薩軍と官軍が激突し、多くの犠牲者を出しました。この戦いは、鹿児島方面における最大の激戦となりました。

1956年、紫原は団地造成に着手し、鹿児島市内の住宅団地開発の先駆けとなりました。標高70メートルの丘陵地帯を宅地化し、1960年には「紫原地区土地区画整理事業」が始まり、都市基盤整備が行われました。1966年には開発が概ね完了し、1970年には正式に町丁として「紫原」が設置されました。同時に、鹿児島市初の丁目制と住居表示が採用されました。その後も、1990年、1993年、1999年、2011年にかけて宇宿町、鴨池町、田上町の一部が編入され、現在の形になりました。

住宅地としての発展

紫原は、1985年の国勢調査で鹿児島市内の団地別人口が最も多い地域となりました。人口増加に伴い、1965年に紫原小学校、1967年に紫原中学校、1970年には西紫原小学校が設立され、教育施設が整備されました。

町域の変遷

紫原は、その成立以来、周辺の町村との編入や区画整理を経て、現在の町域を形成しています。

人口

紫原の人口は、1995年以降も増加を続けています。

施設

紫原には、多くの公共施設、教育施設、商業施設があります。公共施設としては、鹿児島南警察署紫原交番、紫原福祉館、西紫原福祉館、一本桜公園、紫原中央公園などがあります。教育施設としては、志學館大学、紫原中学校、紫原小学校、西紫原小学校、カトリック・カリタス幼稚園、紫原幼稚園、鹿児島女子短期大学附属かもめ幼稚園があります。郵便局は、鹿児島紫原一郵便局と鹿児島紫原五郵便局があります。報道機関としては、KTS鹿児島テレビ、KTS・KYT地上デジタル2社共同電波塔、KKB鹿児島放送電波塔、NHK・KKB・MBC地上デジタル3社共同電波塔があります。宗教施設としては、カトリック教会、鹿児島めぐみ教会、最福寺などがあります。

交通

鉄道の最寄り駅は、南[[鹿児島駅]]、郡元駅です。また、鹿児島市電の二軒茶屋電停も利用可能です。バスは、鹿児島市交通局と鹿児島交通が運行しています。紫原には、多くのバス路線が乗り入れており、市内各地へのアクセスが便利です。

まとめ

紫原は、歴史と文化、そして現代的な生活が調和した、魅力的な住宅地です。教育施設や商業施設も充実しており、住みやすい街として多くの人々に愛されています。

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