続・社長学ABC

『続・社長学ABC』は、1970年2月28日に東宝系で公開された、カラー・シネマスコープの日本[[映画]]です。この作品は、人気を博した『社長シリーズ』の第33作目であり、最終作として位置づけられています。

物語は、前作で大社長の座を逃した網野（森繁久彌）が、広島の珍味会社との業務提携を成功させ、遂に念願の大社長に就任するという、シリーズの完結にふさわしい内容となっています。網野の悲願達成は、シリーズを通してのファンにとって感慨深いものでした。

『社長シリーズ』の終了後、1971年には小林桂樹が主演を務める『昭和ひとけた社長対ふたけた社員』の2部作が制作されましたが、これは本流とは異なる傍流作品であり、残念ながらヒットには至りませんでした。また、同時期には『若大将シリーズ』も『若大将対青大将』（1971年1月公開）で、『クレージー[[映画]]』も『日本一のショック男』（1971年12月公開）でそれぞれ幕を閉じました。さらに、『駅前シリーズ』も1969年に終了しており、東宝の4大喜劇シリーズが全て姿を消すこととなった時代を象徴する作品でもあります。

本作は、長年にわたり小林桂樹の母親役を演じてきた英百合子の遺作としても知られています。彼女は、本作公開の21日前の1970年2月7日に逝去し、多くの映画ファンに惜しまれました。

主なスタッフ

製作：藤本真澄、五明忠人
脚本：笠原良三
監督：松林宗恵
撮影：長谷川清
照明：石井長四郎
美術：中古智
録音：矢野口文雄
音楽：宅孝二
編集：岩下広一
スチール：吉崎松雄

主な出演者

網野参太郎：森繁久彌
網野厚子：久慈あさみ
石橋鉄吉：加東大介
丹波久：小林桂樹
丹波登代子：司葉子
丹波未知子：内藤洋子
丹波隆子：伊藤ひでみ
丹波あぐり：英百合子
猿渡平一：藤岡琢也
井関英男：関口宏
三浦：東山敬司
花井：大矢茂
郷司敬之助：東野英治郎
汪滄海：小沢昭一
汪夫人：陳恵珠
梨花：恬妮（ティエン・ニー）
時岡マヤ：草笛光子
木内真沙枝／福山の芸者：団令子
順子：中真千子
はるみ：進千賀子
社員A：川上大輔
社員B：斉藤宣丈
社員C：大沢健三郎
網野邸女中：浦山珠実
阿藻次郎：十朱久雄
阿藻会長：左卜全
秘書課員：山田はるみ

本作は、『幕末』（脚本・監督：伊藤大輔、主演：中村錦之助）と同時上映されました。小林桂樹は『幕末』にも西郷吉之助役で出演しています。

『続・社長学ABC』は、東宝喜劇の歴史に幕を閉じる作品として、また、昭和の時代を彩った名優たちの最後の活躍を記録した作品として、映画史にその名を刻んでいます。

参考文献

「演技者 小林桂樹の全仕事」（ワイズ出版） 430頁・431頁 1996年

外部リンク

続社長学ABC - allcinema
続・社長学ABC - KINENOTE
* 続 社長学ABC - 東宝

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