藤原実秀 (参議)

三条実秀は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての公卿であり、その生涯は弘安4年（1281年）から暦応2年（1339年）まで続きました。父は非参議正二位の三条公兼、母は正二位左中将月輪経家の娘という家柄に生まれました。

経歴

実秀の経歴は、『公卿補任』や『尊卑分脈』といった史料に基づいて詳細に知ることができます。

弘安4年（1281年）1月5日、従五位下に叙せられる。
弘安8年（1285年）1月5日、従五位上に昇叙。
弘安11年（1288年）2月10日、侍従に任ぜられる。
正応2年（1289年）3月11日、正五位下に昇叙。
正応4年（1291年）12月21日、右少将に任ぜられる。
永仁4年（1296年）1月5日、従四位上に昇叙。
永仁5年（1297年）10月25日、右少将に還任。
永仁7年（1299年）3月24日、正四位下に昇叙。
嘉元4年（1306年）11月27日、右中将に転任。
延慶4年（1311年）3月30日、備前権介を兼ねる。
応長元年（1311年）8月7日、従三位に叙される。
正和2年（1312年）10月11日、弾正大弼に任ぜられる。
正和5年（1316年）1月5日、正三位に昇叙。同年12月14日、弾正大弼を止める。
文保2年（1318年）2月11日、参議に任ぜられる。同年4月14日、参議を辞す。同年5月4日、本座を許される。
正慶元年（1332年）1月5日、従二位に昇叙。
正慶2年（1333年）5月17日、後醍醐天皇重祚により正三位に戻される。
建武3年（1336年）従二位に復位された。
暦応2年（1339年）11月25日、薨去。

このように、実秀は着実に昇進を重ね、最終的には従二位にまで上り詰めました。また、右少将や右中将といった武官、さらには弾正大弼といった要職も歴任しています。参議にも任ぜられていますが、短期間で辞任していることがわかります。

系譜

父：三条公兼（1240年 - 1312年）
母：月輪経家女
妻：不詳
子女：季賢（女子）、公広（男子）

実秀の父である三条公兼もまた公卿であり、正二位まで昇っています。実秀には、季賢という娘と、公広という息子がいました。

参考文献

『公卿補任』（新訂増補国史大系）吉川弘文館 黒板勝美、国史大系編集会（編）
『尊卑分脈』（新訂増補国史大系）吉川弘文館 黒板勝美、国史大系編集会（編）

これらの史料は、三条実秀の経歴や系譜を研究する上で重要な情報源となっています。

三条実秀は、鎌倉時代後期から南北朝時代という激動の時代を生きた公卿であり、その生涯は、当時の社会や政治情勢を反映するものと言えるでしょう。

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