西山会議派

西山会議派の概要

西山会議派は、かつて中国国民党の右派に存在したグループで、主に上海を活動拠点としていました。この派閥は、1925年3月12日に起こった孫文の死後、その影響を受けて形成されました。孫文の死により、第一次国共合作や中国共産党員の権益拡大に対する不満が高まりました。この不満は、特に古参の党員層に強く見られました。

同年8月20日に、左派の著名な指導者である廖仲愷が暗殺されたことを契機に、右派内部の緊張が増し、一部が中国国民党から排除される事態へと発展しました。このような背景の中、1925年11月、右派の一群は北京近郊の西山にある碧雲寺に集まり、独自に中国国民党中央執行委員会全体会議（いわゆる西山会議）を開催しました。

この会議では、中国共産党員の国民党籍の剥奪や、新たな指導者としての汪兆銘の弾劾、さらにはミハイル・ボロディンの解雇など、十項目に上る決議がなされました。西山会議に参加した党員は、この会議名に因んで「西山会議派」または「西山派」と呼ばれました。

西山会議派のメンバーとその位置づけ

西山会議派の構成員は、参加人数に関して13人や16人という諸説が存在します。主なメンバーとしては、林森、居正、鄒魯、謝持、張継、覃振、馮自由、許崇智、戴季陶、葉楚傖、等が挙げられます。しかし、時期によってそのメンバーは流動的であり、全員が一貫して会議派に所属していたわけではありません。また、胡漢民はこの派閥には含まれませんでした。

さらに、呉敬恒や孫科、伍朝枢といった他の党員もこの派閥に関与していたとされていますが、その関わりは必ずしも明確ではありません。

制裁とその後の動向

西山会議派の活動は、1926年1月1日に広州で開催された中国国民党第二回全国代表大会の結果、制裁を受けることとなりました。この会議では、会議派のメンバーに対する党籍剥奪や警告が行われましたが、それでも西山会議派は解散することなく、1926年3月29日には上海で自身の「第二回全国代表大会」を開催し、第一次国共合作の宣言を否定しました。

西山会議派は、その後も国共合作に反対し続け、1927年の合作崩壊の際には党籍を剥奪された者も再び党籍を取り戻しました。こうした動きは、特に寧漢分裂時の南京国民政府からのものでした。

政治的影響力と活動

合作崩壊後の西山会議派は、蔣介石を支持する一方で、彼の独裁に対抗するなど、党内の権力争いにおいて重要な役割を果たしました。1930年代まで、彼らは「長老的」な影響力を持ち続け、政治的な安定を求めて様々な派閥と連携を試みました。また、1932年の新南京国民政府では、林森が主席に就任し、そのまま1943年に亡くなるまでその座を保持しました。

結論

西山会議派は、明確な政策形成には至らなかったものの、右派として反共の立場を貫きつつ、国民党内での権力を巡る争いに深く関与しました。その動きは、当時の中国の政治情勢を大きく左右した要因の一つといえます。

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