阿部英俊

阿部英俊騎手：地方競馬のレジェンド

1973年生まれ、秋田県鹿角市出身の阿部英俊騎手は、地方競馬・岩手県競馬組合所属の騎手として、長年にわたり活躍を続けています。水沢競馬場を拠点とし、佐々木由則厩舎に所属。デビューは1992年、1993年には早くも重賞初制覇を飾るなど、才能を早くから開花させました。

華麗なるキャリア

デビューから地道な努力を重ね、年間40～50勝を挙げる安定した成績を残し、岩手競馬のリーディング上位常連として活躍しました。1995年には地方通算100勝を達成。その後も勝利を重ね、1999年には東京盃でサカモトデュラブに騎乗し、ダートグレード競走初制覇という快挙を成し遂げました。この勝利は、彼のキャリアにおける大きな転換点となりました。

中央競馬にも挑戦し、セイントリーフとのコンビで重賞4勝を挙げるなど、JRAでも好成績を残しました。福島2歳ステークスで2着、ラジオたんぱ賞で5着に入るなど、高い実力を証明しました。

2002年には95勝を挙げ、リーディング4位にランクイン。地方通算500勝、1000勝、そして1500勝と、節目の勝利を重ねてきました。各節目の達成には、並々ならぬ努力と才能、そして周りのサポートがあったことは言うまでもありません。

2010年には、佐賀競馬騎手との交流競走「M&Kジョッキーズカップ」で優勝。2024年10月21日には、岩手競馬史上6人目となる地方通算2000勝を達成しました。これは、地方競馬において極めて高い到達点であり、彼の長年の努力と卓越した技術の高さを示すものです。

記憶に残る名馬たち

阿部騎手は数々の名馬に騎乗し、数々の勝利に貢献してきました。ダイサンヒコー、サカモトデュラブ、セイントリーフ、カミノヌヴォー、コウギョウデジタル、マツリダスティールなど、その名前を聞くだけで多くの競馬ファンが記憶を呼び覚ます名馬たちです。これらの名馬とのコンビで挙げた数々の勝利は、阿部騎手のキャリアを彩る輝かしいエピソードとして語り継がれるでしょう。

驚異的な成績と未来

2024年10月29日現在の通算成績は、地方競馬12612戦2002勝、中央競馬28戦0勝。地方競馬における勝率10.5%、連対率21.9%という数字は、彼の卓越した騎乗技術と勝負勘の高さを示しています。

2000勝の偉業達成は、地方競馬史に新たな1ページを刻む出来事となりました。今後、彼がどのような活躍を続けるのか、競馬ファンは大きな期待を寄せています。地方競馬界のレジェンドとして、その名は長く記憶に刻まれることでしょう。

主要騎乗馬

ダイサンヒコー (1993年 岩鷲賞)
サカモトデュラブ (1999年 東京盃)
セイントリーフ (2000年 白菊賞、2001年 留守杯日高賞、ひまわり賞、オパールカップ)
ドリームキッズ (2001年 野菊賞)
アンダーゴールド (2009年 ひまわり賞)
ロックハンドスター (2009年 若駒賞)
カミノヌヴォー (2011年 不来方賞、ダービーグランプリ、桐花賞、2012年 青藍賞)
ファイトホーマー (2012年 金杯)
ミネサランサジャ (2012年 知床賞)
ティムガッド (2013年 トウケイニセイ記念)
コウギョウデジタル (2013年 ウイナーカップ、ひまわり賞、不来方賞)
シークロム (2016年 青藍賞)
ブラックロード (2017年 サファイア賞、オパールカップ)
アリッサム (2017年 ヴィーナススプリント)
マツリダスティール (2020年 若鮎賞、ジュニアグランプリ)
セシール (2020年 OROオータムティアラ)

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