167信号場

167信号場（正式には167km信号場）は、台湾鉄路管理局縦貫線（旧山線）にかつて存在した信号場です。台湾の苗栗県三義郷に位置し、基隆駅から167kmの地点に設置されたことからこの名が付けられました。

設置の背景

勝興駅と旧泰安駅の間が8.6kmと長く、線路容量を増やす必要があったため、この信号場が設けられました。

信号場の構造

信号場は全長2.3kmの複線区間を持ち、その前後は単線となっています。特に注目すべきは、北側に設けられた台鉄唯一の折り返し式加速線です。これは、信号場が北への上り勾配の途中に位置するため、非力な列車が一旦停止した場合に再発進が困難になることを考慮して設けられました。加速線は南に向かって25パーミルの上り勾配があり、長さは250mです。ただし、加速線は電化されておらず、ディーゼルカーのみが使用していました。

複線区間の南側には「中山橋」という道路陸橋が架かっています。南端には待避線と安全側線が設けられており、勾配を下る南下列車のブレーキが故障した場合の対向列車との衝突事故を防ぐ役割を果たしていました。安全側線は長さ400mで電化されており、南に向かって25パーミルの上り勾配を利用して列車の速度を低下させる仕組みです。

利用状況

現在は信号場として廃止されており、線路は残っていますが、架線は撤去されています。

現役時には、北上する列車は常に東側の線路を、南下する列車は、交換する列車がある場合は西側の線路を、交換する列車がない場合は東側の線路を使用していました。

周辺施設

信号場の南端西側には、「故線路功夫組頭加藤勝三郎夫妻表彰碑」（1922年9月建立）があります。

また、信号場の南側には龍騰断橋が、北側には二号トンネルがあり、トンネル北口には後藤新平による「開天」の文字が刻まれています。

歴史

1977年に旧山線の電化時に開設されましたが、1998年9月24日に台中線が新線に切り替えられた際に廃止されました。

隣の駅

台湾鉄路管理局
旧山線

勝興駅
167信号場
龍騰駅
泰安旧駅

参考文献

記憶苗栗舊山線 （繁体字中国語）
一六七北號誌站（看橋工房） （繁体字中国語）
* 一六七南號誌站（看橋工房） （繁体字中国語）

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