2020年代のJRダイヤ改正

2020年代のJRダイヤ改正

2020年代に入り、JRグループ各社では社会情勢の変化や利用者のニーズに応えるため、様々なダイヤ改正が行われています。ここでは、その主な内容を年ごとに詳しく解説します。

2020年（令和2年）3月14日改正

この年の改正では、各社で新幹線のダイヤ改正、駅の廃止などが実施されました。

新幹線

東海道・山陽・九州新幹線では、「のぞみ」の運転本数が増加し、所要時間が短縮されました。「みずほ」も一部列車が停車駅を増やし、利便性が向上しています。
東北・北海道新幹線では、「はやぶさ」が増発され、上越・北陸新幹線では上野駅発着の「たにがわ」が復活しました。

北海道

根室本線・釧網本線の駅が廃止されたほか、特急「北斗」の停車駅が増加しました。
快速「エアポート」が増発され、特別快速「エアポート」も登場しました。

東日本

山手線・京浜東北線に高輪ゲートウェイ駅が開業しました。
常磐線が全線復旧し、特急「ひたち」が仙台駅まで乗り入れるようになりました。
特急「サフィール踊り子」が運行を開始し、「踊り子」もE257系に置き換えが進められました。
中央・総武線各駅停車ではホームドア設置に伴い、東京駅発着の列車が廃止されました。

東海

東海道本線に御厨駅が開業しました。

西日本

特急「はるか」に新型車両271系が投入され、全列車が9両編成となりました。
JR宝塚線では区間快速が新設され、大和路線ではJR難波駅 - 高田駅間の直通運転が取りやめられました。

四国

予讃線に南伊予駅が開業しました。
特急「南風」が宇多津駅に全列車停車するようになりました。

九州

新形式YC1系が導入され、香椎線の列車が鹿児島本線へ直通するようになりました。

貨物

JR松山駅付近の貨物駅が移転し、松山貨物駅に改称されました。

2020年5月7日改正

札沼線の北海道医療大学 - 新十津川間が廃止されました。

2020年6月6日改正

東武鬼怒川線の東武ワールドスクウェア駅に特急「きぬがわ」「スペーシアきぬがわ」が全列車停車するようになりました。

2020年8月8日改正

熊本地震の影響で不通となっていた豊肥本線が全線で運転を再開しました。

2020年11月1日改正

牟岐線の阿波海南 - 海部間が阿佐海岸鉄道に移管されました。

2021年（令和3年）3月13日改正

新型コロナウイルス感染症の影響を受け、優等列車・普通列車ともに減便が目立つ改正となりました。また、多くの路線で終電の繰り上げが実施されました。

新幹線

東海道・山陽・九州新幹線ではN700Sの運用が一部固定化され、山陽区間の一部の「こだま」が運行を取りやめました。九州区間では「つばめ」と「さくら」が削減されました。
東北・北海道・上越・北陸新幹線では上野 - 大宮間の最高速度が引き上げられました。

北海道

特急「北斗」や特急「カムイ」などが減便され、特急「大雪」の全列車と特急「サロベツ」1往復は臨時列車に格下げされました。
函館本線・宗谷本線・石北本線・釧網本線で合わせて18駅が廃止されました。

東日本

「踊り子」の使用形式がE257系に統一され、185系が定期運用から離脱しました。
「湘南ライナー」が廃止され、特急「湘南」に格上げされました。
奥羽本線に泉外旭川駅が開業し、福島市内の赤岩駅が廃止されました。

東海

TOICAが使用できなかった会社境界線の駅で使用できるようになりました。

西日本

一部の「はるか」が9両編成となり、「はしだて」の時刻が変更されました。
関西本線の亀山駅 - 加茂駅間、紀勢本線（きのくに線）の紀伊田辺駅 - 新宮駅間などでICOCAが使用開始されました。
七尾線では普通列車が521系に統一され、413系の運行が終了しました。

四国

「南風」「しまんと」が全列車2700系での運転となりました。

九州

「有明」が廃止されました。

夜行列車

臨時快速「ムーンライトながら」が廃止されました。

貨物

大手運送会社のブロックトレインが増発されました。

2021年10月2日改正

新幹線

上越新幹線でE4系「Max」の定期運用が終了しました。

西日本

京阪神地区で昼間時間帯の減便を中心としたダイヤ改正が実施されました。

2021年10月11日改正

貨物の南福井駅が着発線荷役方式に改良されました。

2022年（令和4年）3月12日改正

前年に引き続き、新型コロナウイルス感染症の影響による旅客の減少を受けて、減便を中心としたダイヤ改正となりました。

新幹線

東海道・山陽・九州新幹線では早朝・夜間の「のぞみ」が速達化され、山陽・九州区間では「さくら」が臨時列車となりました。
東北・山形・秋田・北海道新幹線では「はやぶさ」「こまち」「やまびこ」「なすの」が臨時列車となりました。
山形新幹線「つばさ」全列車が全車指定席となりました。

北海道

特急「北斗」と北海道新幹線の接続時間が改善され、特急「おおぞら」は全列車キハ261系での運転となりました。
函館本線・根室本線・宗谷本線で合わせて7駅が廃止されました。

東日本

新宿駅・池袋駅発着の「踊り子」が臨時列車となり、平日の「踊り子」は全列車が東京駅発着となりました。
「成田エクスプレス」では高尾駅発着の列車が見直され、上野発22時台終わりの「スワローあかぎ」が廃止となりました。
宇都宮線・日光線・相模線では新型車両E131系が投入され、205系の運転が終了しました。

東海

愛称「ワイドビュー」の使用を終了し、中央線で新型車両315系が投入されました。

西日本

「サンダーバード」「しらさぎ」「くろしお」「こうのとり」「きのさき・はしだて」「スーパーはくと」「やくも」について一部の列車が週末などの運転となりました。
関西本線の亀山駅 - 加茂駅間、紀勢本線（きのくに線）の紀伊田辺駅 - 新宮駅間などでICOCAが使用開始されました。
和歌山地区では、227系（1000番台）がきのくに線・紀伊田辺駅 - 新宮駅間の普通列車にも投入され、関西エリアから105系の定期運用が消滅しました。
岡山地区では快速「サンライナー」（岡山駅 - 福山駅間）が廃止されました。

四国

「南風」「しまんと」が全列車2700系での運転となりました。

九州

大分駅発最終列車の時刻が繰り上げられました。

貨物

旅客鉄道の乗務員が運行する貨物列車が全廃されました。

2022年9月23日改正

西九州新幹線（武雄温泉駅 - 長崎駅間）が開業し、九州（九州新幹線を除く）と西日本でダイヤ改正が実施されました。

西九州新幹線・西九州エリア在来線

新幹線「かもめ」が運行を開始し、在来線の「かもめ」は「リレーかもめ」として運転されるようになりました。
佐世保線の高速化に合わせて「ハウステンボス」と連結しない「みどり」の一部列車に885系が投入され、787系「みどり」の運転を終了しました。
長崎本線・佐世保線の肥前山口駅を江北駅に改称し、並行在来線となる長崎本線の江北駅 - 諫早駅間は上下分離区間となりました。

その他在来線

特急「ソニック」については臨時列車化された6往復のうち1往復を定期列車に戻し、福間駅・赤間駅・戸畑駅に停車する列車を増やす。

2022年10月1日改正

東北

JR東日本の只見線が7月の豪雨以来11年ぶりに全線再開しました。

関東

JR東日本のホリデー快速鎌倉号が特急列車に格上げされました。

2023年（令和5年）

1月10日

奥羽本線の板谷駅と大沢駅が冬季通過となりました。

2月13日

大阪駅うめきたエリアの開通に伴い安治川口行き列車に補機連結が必要となりました。

3月18日

各社でダイヤ改正が実施されました。

9月1日

JR東日本京葉線のダイヤ改正が行われました。

9月29日

JR四国松山駅の高架化工事が完了しました。

10月5日

JR西日本で広島方面の「快速うれしーと」の運行を開始しました。

2024年（令和6年）3月16日改正

新幹線

北陸新幹線金沢 - 敦賀間延伸開業に伴い、大幅なダイヤ改正。

東日本

京葉線と鶴見線において、日中以外の時間帯に快速を各駅停車に変更するなどダイヤ改正。

東海

特急「しらさぎ」が全列車敦賀止まりになるなど、ダイヤ改正。

西日本

北陸新幹線延伸に伴い「サンダーバード」などが敦賀までの運行となったほか、「うれしーと」の運行範囲拡大など、大幅なダイヤ改正。

四国

特急「宇和海」のワンマン運転開始などダイヤ改正。

九州

特急「ソニック」が福間駅停車となるなど、ダイヤ改正。

2025年（令和7年）3月15日改正（予定）

新幹線

東海道・山陽新幹線では臨時「のぞみ」が増便、3号車が指定席になるなどの変更が予定されています。
東北新幹線では「はやぶさ」が増発される予定です。
上越・北陸新幹線では金沢始発・終着の臨時「かがやき」が増設される予定です。

北海道

石北本線で特急「大雪」が特別快速に変更されるなど、運行体系の見直しが予定されています。

東日本

中央線特急では新宿駅を16時30分以降に発車する下り全列車が東京駅始発となる予定です。
首都圏在来線では中央線快速にグリーン車の連結が完了する予定です。

東海

豊橋駅で対面乗換えができるようになるなど、ダイヤ改正が予定されています。

西日本

大阪・関西万博に向けた輸送力強化が図られる予定です。
大阪環状線・桜島線・阪和線で増発、有料座席サービス「快速 うれしート」を拡大するなどの変更が予定されています。

四国

特急「うずしお」は全列車を2600系・2700系で運転、特急「宇和海」は八幡浜駅 - 宇和島駅間でワンマン運転となる予定です。

九州

「きらめき」が増発されるなど、ダイヤ改正が予定されています。

今後のダイヤ改正

今後もJRグループ各社では、社会情勢や利用状況に合わせて、ダイヤ改正が行われる予定です。最新の情報は、各社のホームページや時刻表でご確認ください。

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