赤間駅

赤間駅は、福岡県宗像市赤間駅前一丁目にある、九州旅客鉄道（JR九州）鹿児島本線の駅です。駅番号はJA14で、小倉駅と博多駅のほぼ中間に位置しています。この駅は、快速が停車するだけでなく、特急「きらめき」「リレーかもめ」「かささぎ」「にちりんシーガイア」の全列車と、「ソニック」の一部列車も停車する重要な駅です。

歴史

赤間駅の歴史は古く、1890年（明治23年）9月28日に九州鉄道（初代）博多駅 - 当駅間の開通に伴い開業しました。その後、1961年（昭和36年）には門司港駅 - 久留米駅間が電化され、速度向上が図られました。これにより、団地造成と相まって福岡市や北九州市へ通勤・通学する人が増え、駅周辺はベッドタウンとして発展しました。

年表

1890年（明治23年）9月28日：九州鉄道（初代）博多駅 - 当駅間が開業。
1890年（明治23年）9月20日：九州鉄道（初代）当駅 - 遠賀川駅間が開業。
1907年（明治40年）7月1日：九州鉄道が国有化され、官設鉄道に移管。
1909年（明治42年）11月5日：城山トンネル開通に伴い、遠賀川駅 - 当駅間の現行ルートが開通し、新線に切り替え。
1910年（明治43年）11月3日：城山トンネルが複線化。
1913年（大正2年）4月1日：福間駅 - 当駅間に東郷駅が開設。
1921年（大正10年）12月1日：博多駅 - 当駅間が複線化。
1961年（昭和36年）6月1日：門司港駅 - 久留米駅間が電化。
1974年（昭和49年）7月1日：貨物取扱を廃止。
1982年（昭和57年）10月8日：橋上駅舎に改築し、使用開始。
1982年（昭和57年）10月18日：橋上駅舎の改築落成式を挙行。
1985年（昭和60年）3月14日：荷物扱いを廃止。
1987年（昭和62年）2月5日：みどりの窓口開設。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化に伴い、九州旅客鉄道（JR九州）の駅となる。
2000年（平成12年）3月11日：自動改札機を設置し、供用開始。
2004年（平成16年）3月13日：構内に引き上げ線を設置し、福岡都市圏の東の終着駅化。赤間 - 荒木間の普通列車が毎時1本運行開始。
2009年（平成21年）2月25日：北口駅前広場と自由通路などが完成し、供用開始。
2009年（平成21年）3月1日：ICカード「SUGOCA」の利用が可能となる。
2012年（平成24年）2月：赤間駅北口土地区画整理事業が完成。

駅名の由来

駅名は、開業時の地名である宗像郡赤間町に由来します。この地域は古代から宗像氏が領有し、古くから宿場町（赤間宿）として栄えてきました。

駅構造

1982年（昭和57年）に橋上駅舎となり、2004年（平成16年）には南口駅前広場、2009年（平成21年）には北口駅前広場と自由通路が整備されました。自由通路は南北両方に上りエスカレーターとエレベーターが設置されたガラス張りの通路で、長さ約110mです。多目的トイレも併設されています。

駅は島式ホーム2面4線を有する地上駅で、改札口は中央に1ヶ所です。駅舎内にはコンビニエンスストアがあり、直営駅としてみどりの窓口、自動改札機、自動精算機が設置されています。トイレは改札内、南口と北口の階段下にあります。

のりば

駅の利便性向上の一環として、1999年（平成11年）度から「赤間駅周辺整備事業」が進められ、南・北口と改札フロアを結ぶ上りエスカレーターとエレベーターが設置されました。

駅弁

駅では、東筑軒がうどん店で駅弁も販売しています。主な駅弁には「大名道中駕籠かしわ」や「かしわめし」などがあります。

利用状況

赤間駅は、バス路線も多く、快速などの停車駅であるため、周辺地域からの利用者が多いです。近隣の教育大前駅の方が近い地区でも、当駅を利用するケースが多く、駅勢圏は広いです。2020年度の1日平均乗車人員は6,582人で、JR九州の駅としては第17位となっています。

開業当初は利用者が少なかったものの、貨物収入で損益を維持していました。しかし、現在は多くの人に利用され、今後も利用者の増加が見込まれます。

駅周辺

赤間駅は、江戸時代に栄えた唐津街道の宿場町・赤間宿の西側、旧土穴村に開設されました。近隣には生目八幡宮があり、かつては低地が入江で船着場となっていました。この地域は水運の要所としても利用されていました。

駅の開設を機に、周辺は幹線道路の整備とともに宗像市の中心的な商店地区の一つとなりました。しかしその一方で、旧赤間宿は衰退しました。1961年（昭和36年）の鹿児島本線電化以降は、住宅地開発が進み、福岡市や北九州市への通勤者が増加しています。

南口側では「宗像森林都市」が開発され、東海大学と付属高校が開校しました。1999年（平成11年）度からの駅周辺整備事業により、駅前広場、自由通路、駐車場などが整備されましたが、同時期に大型商業施設が進出し、北口周辺の商業機能は衰退しました。

北口

赤間駅北口広場公園：イベント開催を考慮した広場。夏と冬に祭り開催。
赤間駅前郵便局
福岡県宗像警察署赤間駅前交番
宗像市消費生活センター
福岡銀行赤間支店
くりえいと宗像
西日本シティ銀行赤間支店(サンリブ内）
北九州銀行宗像店
赤間ステーションホテル
赤間西コミュニティセンター
土穴商店街
城山家具
ナフコ宗像店
バス等交通機関：増福院（山田地蔵尊）、宗像自動車学校、宗像大社など

南口

釣川
ビバモール赤間（旧ゆめタウン宗像）
自由ヶ丘：東海大学及び付属高校・幼稚園がある住宅団地
東海大学付属福岡高等学校
東海大学福岡短期大学
バス等交通機関：国道3号、日本赤十字九州国際看護大学

バス路線

北口と南口の両方にバス停があり、駅舎を出てすぐのロータリーで乗降できます。バスの時刻表は駅構内でも確認できます。沿線の住宅地を回る路線があり、通勤・通学客の利用が多いです。

かつて存在した路線・未実現路線

石炭運搬用ケーブル

かつては大和炭鉱から石炭を運び、当駅で貨物列車に積み込むためのケーブルが利用されていました。この炭鉱は一時的に月産3000トンを出炭しましたが、後に閉山しました。

未実現路線

赤間鉄道：当駅から吉武村を経由して鞍手郡西川村までの鉄道計画がありました。
津屋崎鉄道：津屋崎町から当駅を経て、鞍手郡宮田村から大隈町までの鉄道計画がありました。
鞍宗軌道：当駅から鞍手郡西川村を経由して植木町までの鉄道を目指していました。
宗像地方鉄道：当駅から東郷町、田島村を経て神湊町までを釣川沿いに結ぶ計画がありました。

隣の駅

九州旅客鉄道（JR九州）

鹿児島本線

特急「きらめき」「リレーかもめ」「かささぎ」「にちりんシーガイア」停車駅
特急「ソニック」一部停車駅
■快速：折尾駅 - （一部海老津駅） - 赤間駅 - 東郷駅
■区間快速：海老津駅 - （下りの一部教育大前駅） - 赤間駅 - 東郷駅
■普通：教育大前駅 - 赤間駅 - 東郷駅

外部リンク

赤間駅（駅情報） - 九州旅客鉄道
駅前商店街再生-宗像市の挑戦- - NSKねっと

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