D900i

FOMA D900i について

FOMA D900iは、NTTドコモの第三世代携帯電話（FOMA）端末として、三菱電機によって開発されました。900iシリーズの中では最も遅く、5番目に発売された機種です。この端末は、特徴的な機能とデザインを備えている一方で、いくつかの制限や不具合も報告されています。

主な特徴

スピンアイ機構: D505iから採用された「スピンアイ」機構が特徴です。端末を閉じるとカメラが外側を向き、開くとテレビ電話用に内側を向く構造になっています。これにより、風景撮影は常に端末を閉じた状態で行い、サブディスプレイを見ながら操作する必要がありました。なお、サブカメラは搭載されていません。
カメラ性能: メインカメラは、スーパーCCDハニカム約100万画素で、約192万画素相当の画像出力に対応していました。画質面でも当時の携帯電話としては高水準でした。
外部メモリ: 外部メモリとして、メモリースティックproDuo（最大512MBまで）に対応しています。
iアプリ: 「Dimo i絵文字メール」、「iアニメっちゃメーラーDX」、「珍さんのTVリモコン」、「便利!多機能電卓」などのiアプリがプリインストールされていました。しかし、端末の描画性能が若干低く、一部の500KB対応iアプリ（ドラゴンクエストやファイナルファンタジーなど）が動作しない制限がありました。

開発背景と位置づけ

FOMA端末としては第三世代にあたり、三菱電機製のFOMA端末としては2002年発売のD2101V以来、約2年ぶりの機種でした。その後、三菱電機は富士通と共同開発を行うようになり、2008年3月3日に携帯電話事業から撤退したため、D900iは三菱電機が独自に開発した最後の機種となりました。

D900iは、50xシリーズのD505iの影響を強く受けており、900iシリーズ共通の特徴であるQVGA液晶とメガピクセルカメラを搭載しています。iアプリは、505シリーズ相当を拡張した500KB（ダウンロード100KB、スクラッチパッド400KB）の仕様となっていました。三菱電機製の9xxiシリーズの中で唯一の折りたたみ式であり、外部メモリにメモリースティックproDuoを採用している点も特徴です。

沿革

2003年10月3日：技術基準適合証明（TELEC）を通過しました。
2003年10月22日：電気通信端末機器審査協会（JATE）を通過しました。
2003年12月18日：N900i、F900i、P900i、SH900iと同時にドコモからプレスリリースされました。
2004年6月23日：発売が開始されました。

不具合

D900iは、発売後に以下の不具合が報告されています。

2004年8月17日発表:
メール作成中に、題名入力後、本文に素早くフォーカスを合わせて本文を入力すると操作不能になる。
メール詳細画面/新規作成画面で、戻るキー/電源キーで表示を終了させる動作を繰り返すと「メモリ不足」と表示され、アプリが起動できなくなる。
2004年9月21日発表:
一部のIMCS（屋内基地局設備）サービスエリアにおいて、通話/通信開始処理が正常に行われず、音声通話およびパケット通信の発着信が不安定になる。

これらの不具合に対して、ドコモはソフトウェアのアップデートなどの対応を行いました。

関連機種

D900iの関連機種として、以下のものが挙げられます。

D505iS
D2101V
D506i
D901i

外部リンク

ケータイ新製品SHOW CASE NTTドコモ D900i
ITmedia +D Mobile またしてもFOMAに〜「D900i」にバグ
ITmedia +D Mobile ドコモの三菱電機製端末「D900i」に不具合──ソフト更新を実施

以上が、FOMA D900iに関する詳細な情報です。

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