GSカルテックス杯プロ棋戦

GSカルテックス杯プロ棋戦について

GSカルテックス杯プロ棋戦は、韓国の主要な囲碁棋戦の一つであり、その歴史は1995年にまで遡ります。当初はテクロン杯プロ棋戦として創設され、その後LG精油杯プロ棋戦という名称を経て、2005年からは現在のGSカルテックス杯プロ棋戦として開催されています。この棋戦は、韓国の囲碁界において非常に重要な位置を占めており、多くの棋士がこのタイトルを目指して鎬を削ります。

主催は毎日経済新聞、毎経TV、そして韓国棋院が共同で行っており、後援は時代とともに変遷しています。初期にはテクロンが、その後はLGカルテックス精油、そして現在はGSカルテックスが後援しています。

優勝賞金も非常に魅力的で、初期の16期までは5000万ウォンでしたが、17期からは7000万ウォンに増額されています。この賞金額は、韓国の棋戦の中でも高額な部類に入り、棋士たちのモチベーションを高める要因の一つとなっています。

特筆すべき点として、GSカルテックス杯は韓国において全棋士が出場できる棋戦であり、さらに賞金制の棋戦が増加する中で、予選から対局料が支給される唯一の棋戦となっています。これは、多くの棋士にとって大きな魅力であり、この棋戦が重要視される理由の一つです。

方式の変遷

GSカルテックス杯の対局方式は、その歴史の中で何度か変更されています。

第1期から第10期：16人によるトーナメント戦が採用され、決勝戦は五番勝負で行われました。
第11期から第16期：8人によるリーグ戦が導入され、リーグ戦の1位が前期の優勝者と挑戦手合五番勝負を戦う形式に変更されました。また、リーグ戦の上位4名には次期のシード権が与えられました。
第17期以降：24人によるトーナメント戦となり、決勝戦は再び五番勝負で行われるようになりました。

コミは一貫して6目半が採用されており、持ち時間については、初期には各4時間（予選は3時間）でしたが、その後各3時間となり、17期からは各10分、40秒の秒読み3回という、より短い持ち時間に変更されています。

歴代優勝者と決勝戦の記録

以下に、GSカルテックス杯（及びその前身の棋戦）の歴代優勝者と決勝戦の対戦結果をまとめました。

年	優勝者	スコア	準優勝者
-	--	-	----
1996年	劉昌赫	3-2	曺薫鉉
1997年	李昌鎬	3-0	崔明勲
1998年	李昌鎬	3-0	崔明勲
1999年	徐奉洙	3-2	劉昌赫
2000年	崔明勲	3-1	芮廼偉
2001年	李昌鎬	3-0	崔明勲
2002年	李世乭	3-1	崔明勲
2003年	李昌鎬	3-0	趙漢乗
2004年	李昌鎬	3-0	朴永訓
2005年	崔哲瀚	3-2	李昌鎬
2006年	李世乭	3-0	崔哲瀚
2007年	朴永訓	3-2	李世乭
2008年	朴永訓	3-0	元晟溱
2009年	趙漢乗	3-1	朴永訓
2010年	元晟溱	3-1	趙漢乗
2011年	朴廷桓	3-0	朴永訓
2012年	李世乭	3-2	朴永訓
2013年	金志錫	3-0	李世乭
2014年	金志錫	3-0	崔哲瀚
2015年	睦鎮碩	3-1	崔哲瀚
2016年	李東勲	3-0	尹贊喜
2017年	安国鉉	3-2	金志錫
2018年	申眞諝	3-2	李世乭
2019年	申眞諝	3-0	金志錫
2020年	申眞諝	3-0	金志錫
2021年	申眞諝	3-2	卞相壹
2022年	申眞諝	3-0	卞相壹
2023年	卞相壹	3-0	崔精
2024年	申旻埈	3–0	朴常鎭

この表からもわかるように、李昌鎬、李世乭、申眞諝といった韓国囲碁界を代表する棋士たちが、この棋戦で何度も優勝を果たしています。特に近年は申眞諝の活躍が目覚ましく、複数回にわたり優勝を飾っています。

まとめ

GSカルテックス杯は、韓国の囲碁界において重要な棋戦であり、その歴史の中で多くの名勝負が繰り広げられてきました。全棋士参加可能で、予選から対局料が支給されるというユニークな特徴を持ち、棋士たちにとって重要な目標の一つとなっています。

外部リンク

GSカルテックス社囲碁ページ
* 韓国棋院「GS칼텍스배」

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