東静内駅

東静内駅：サラブレッドの故郷に佇む、静かな駅舎の記憶

北海道新ひだか町東静内にあったJR日高本線東静内駅は、1933年1[[2月15日]]、日高線の静内駅 - 日高三石駅間の延伸開通に伴い開業しました。当初は一般駅として運行を開始し、地域の重要な交通拠点として機能していました。駅電報略号は「ヒナ」、事務管理コードは▲132215でした。

1943年には線路名称が日高本線に改称され、それに伴い同線の駅となりました。その後、1977年2月1日には貨物・荷物取扱いが廃止され無人化。国鉄分割民営化後もJR北海道の駅として営業を続けました。

駅舎は幾度かの改築を経て変化を遂げました。貨車駅舎への改築を経て、1994年にはコンクリートブロック造りで、外壁にガラスブロックを使用し、合掌造りの屋根部分に牧場を思わせるモチーフをあしらった、現在の駅舎が完成しました。この駅舎にはトイレも設置されていました。

駅構造は島式ホーム1面1線を有する地上駅で、ホームは線路の南側に位置していました。開業当初は島式ホーム1面2線で列車交換が可能な交換駅でしたが、後に棒線駅となりました。1983年時点では、使われなくなった駅舎側の旧上り線の線路が側線として残っていましたが、1993年には撤去されました。静内駅が管理する無人駅でした。

しかし、2015年1月、厚賀駅 - 大狩部駅間の高波被害、そして2月には土砂流出により列車の運行が何度も中断。同年4月29日には代行バスの乗降場所が国道235号に移設されました。そして、2021年4月1日、鵡川駅 - 様似駅間の廃止に伴い、東静内駅は廃駅となりました。

駅名の由来は、かつてこの地の地名が「捫別」であったことに由来します。しかし、同音の地名が道内に複数存在することから、静内町の東側に位置することから「東静内」と改称されました。その後、地名も駅名に合わせて改称されています。

東静内駅周辺は、日本屈指のサラブレッドの産地として知られる静内地区に位置していました。また、陸上自衛隊の対空射撃場や東静内漁港、アサリ浜などもあり、豊かな自然環境と歴史が調和した地域です。アクセスには北海道道637号西川東静内停車場線や国道235号が利用でき、静内警察署東静内駐在所、東静内郵便局、ひだか漁業協同組合東静内事業所、静内駐屯地なども近接していました。教育施設としては新ひだか町立静内第二中学校や新ひだか町立東静内小学校があり、周辺住民の生活を支える様々な施設が整っていました。東静内海岸は約1.4km南に位置し、捫別川も流れていました。道南バスの「東静内」停留所も利用可能でした。

隣の駅は、日高本線で、静内駅と春立駅でした。（臨）静内海水浴場駅も存在しましたが、区間廃止前の廃駅となっています。東静内駅は、地域の生活に密着した駅として、長く人々の生活を支え、その歴史に幕を閉じました。その存在は、この地の記憶として、これからも語り継がれていくことでしょう。

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