源師忠

源師忠（みなもと の もろただ）

源師忠は、平安時代後期に活躍した公卿です。村上源氏の流れを汲み、右大臣を務めた源師房の四男として生まれました。その生涯において、正二位・大納言という उच्च位に上り詰め、壬生大納言、または沢大納言と号しました。

生涯

康平7年（1064年）に元服し、従五位下・侍従に叙任されたことから、師忠の политическаяキャリアが始まりました。その後、着実に昇進を重ね、治暦2年（1066年）には従五位上・左近衛少将、治暦3年（1067年）には正五位下・左近衛中将に任ぜられます。治暦4年（1068年）には、一年間で三度も昇叙するという異例の速さで正四位下に昇り、近衛次将を兼務しました。

延久元年（1069年）に貞仁親王が春宮に立てられると、師忠は春宮権亮に任ぜられ、親王が白河天皇として践祚した延久4年（1072年）には、蔵人頭に補せられました。承保元年（1074年）には参議に任ぜられ、公卿の仲間入りを果たしますが、引き続き近衛中将を兼帯しました。この間、承保2年（1075年）には従三位、次いで正三位、承保3年（1076年）には従二位へと昇叙されています。

その後も順調に昇進を続け、承暦4年（1080年）に権中納言、永保元年（1081年）に正二位、応徳3年（1086年）には権大納言に叙任され、康和2年（1100年）には大納言に至りました。しかし、嘉承元年（1106年）に大納言を辞任し、政界から引退しました。

永久2年（1114年）9月25日または29日に薨去。享年61歳。最終官位は前大納言正二位でした。

師忠は歌人としても知られ、『新古今和歌集』以下の勅撰和歌集に3首が収録されています。また、和琴にも秀でていたと伝えられています。

官歴

康平7年（1064年）3月10日：従五位下（元服日）。10月26日：侍従
治暦2年（1066年）正月5日：従五位上。2月8日：左近衛少将
治暦3年（1067年）正月5日：正五位下。2月6日：左近衛中将、兼美作介
治暦4年（1068年）正月6日：従四位下。4月17日：従四位上。11月9日：兼近江権介。11月21日：正四位下
延久元年（1069年）4月28日：兼春宮権亮
延久4年（1072年）12月8日：蔵人頭、止権亮
延久5年（1073年）正月30日：兼備後権守
承保元年（1074年）12月26日：参議、左近衛中将如元
承保2年（1075年）正月5日：従三位。閏4月6日：正三位。12月15日：右近衛中将
承保3年（1076年）10月24日：従二位
承暦元年（1077年）正月29日：止権守。9月10日：服解（母）
承暦2年（1078年）正月20日：兼美作権守
承暦4年（1080年）8月14日：権中納言。8月22日：兼左衛門督
永保元年（1081年）正月26日：正二位。12月17日：兼皇太后宮大夫
応徳3年（1086年）2月3日：兼検非違使別当。11月20日：権大納言、大夫如元
寛治7年（1093年）2月22日：兼中宮大夫
承徳3年（1099年）12月：兼按察使
康和2年（1100年）7月17日：大納言、大夫按察使等如元
長治2年（1105年）12月：辞按察使?
嘉承元年（1106年）12月23日：辞大納言
永久2年（1114年）9月25日または29日：薨去

系譜

父：源師房
母：藤原頼宗の娘
正妻：橘俊綱の娘
男子：源師親（1083?-1111）
女子：輔仁親王室
妻：源俊長の娘
男子：源師隆（1075-1134）
妻：藤原良綱の娘
男子：源師長
妻：源政長の娘
男子：寛遍（1100-1166）
生母不明の子女
女子：染殿
女子：源師時室
養子女
* 男子：源師俊（1080-1142） - 実は源俊房の子

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