ルーマニアのブカレストで催されるジョルジュ・エネスク国際コンクール。ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、作曲の各部門があり、課題曲の要求水準が高いことで知られる。特に自国を代表する作曲家エネスクの作品が必修とされており、国際的な登竜門として重要視されている。
フィンランドの首都ヘルシンキで開催される、国際的なヴァイオリン奏者のためのコンクール。1965年に始まり、5年ごとに開催され、多くの優れた音楽家を輩出している。シベリウスの名を冠する権威ある大会。
インディアナ国際ヴァイオリン・コンクールは、アメリカ合衆国インディアナポリスで4年ごとに行われる若手ヴァイオリニストの登竜門です。その詳細な課題曲選定には特色があり、多くの実力派が集う国際的な音楽祭典として知られています。
リリック座（Lyric Theatre）は、イギリスのロンドンやかつてフランスのパリに存在した劇場の名称です。特に19世紀のパリにおける主要なオペラ劇場の一つとして知られましたが、1872年に閉鎖されました。同名の劇場が複数存在するため、区別が必要です。
フランスのチェリスト、教育者（パリ音楽院教授）。1797年にチェロ部門で1等賞を獲得し、サント・シャペルにも所属。作曲家エルネスト・ブーランジェの父であり、20世紀を代表する音楽家、ナディアとリリ・ブーランジェ姉妹の祖父。息子が幼い頃に家族のもとを去り、その後の消息や没年は不明。
19世紀フランスの作曲家ルイ・ジョゼフ・フェルディナン・エロルド。オペラとバレエ音楽で名を馳せ、『ザンパ』や『ラ・フィユ・マル・ガルデ』は今日でも親しまれる。ローマ大賞受賞後、多作な生涯を送るも、41歳の若さで世を去った。
フランス革命期から帝政期にかけて活躍した作曲家、ジャン＝フランソワ・ル・スュール。聖堂音楽家からオペラ作曲家、宮廷楽長を経て、パリ音楽院でベルリオーズらを育てた教育者。激動の時代を生きた多才な音楽家。
イダ・ゴトコフスキーが作曲した吹奏楽のための交響曲『春の交響曲』は、春、秋、冬、夏と四季を標題とする四つの楽章から構成されます。作曲家独自の重厚なサウンドが約28分にわたり展開する作品です。
フランスの作曲家・音楽教師、トニー・ルイ・アレクサンドル・オーバン（1907-1981）。パリ音楽院出身でローマ大賞受賞。同校で長年教鞭を執り後進を育成。舞台音楽や交響曲、室内楽など多彩な作品を残した。
オーストリアの作曲家ハンス・イェリネク（1901-1969）。ウィーンに生まれ、シェーンベルクとベルクに師事し、十二音技法を探求しました。軽音楽分野でも活動し、「ハンス・エリン」の名でも知られます。後年、母校ウィーン国立音楽大学で教鞭を執りました。
ドイツに生まれハリウッドで活躍した映画監督、ダグラス・サーク（1897-1987）。特に『心のともしび』や『悲しみは空の彼方に』といった情感豊かなメロドラマの傑作を数多く手がけ、「メロドラマの巨匠」と称される。
ドイツの映画監督カール・フレーリッヒ（1875-1953）は、ベルリンに生まれ、多作な監督として知られる。代表作に「制服の処女」など。ナチス・ドイツ時代には帝国映画院総裁として、当時のドイツ映画界で中心的な役割を担った。
1883年アイルランド生まれ、アメリカに移住した陸上選手パトリック・ライアン。1920年アントワープ五輪でハンマー投金メダル、56ポンド重錘投銀メダルに輝く。その圧倒的な投擲力で名を馳せた。
アメリカ合衆国の陸上競技選手、パトリック・マクドナルド（1878-1954）。投てき種目のスペシャリストとして、1912年ストックホルムと1920年アントワープの二度のオリンピックに出場。計3個のメダル（金2、銀1）を獲得し、さらに1920年と1924年にはオリンピック開会式で米国選手団の旗手も務めた。
スウェーデンの大学制度は、主に公的な資金により支えられており、研究志向の「universitet」と応用科学志向の「högskola」に大別されます。本稿では、スウェーデンの高等教育機関について、その種類や特徴を詳述します。
フランスの作曲家モーリス・ドラージュは、ラヴェルの弟子として独立音楽協会の設立に関与。特にインドや日本の音楽・文化に深く傾倒し、そのエッセンスを革新的な手法で作品に取り入れたことで知られます。
サル・ガヴォーは、フランスのピアノメーカーに名を冠した、パリ8区に位置する著名なコンサートホールです。主に室内楽の演奏会に用いられ、その優れた音響で知られています。1907年の開場以来、多くの著名な音楽家たちがここで演奏を行い、歴史的な初演の舞台ともなってきました。
イーゴリ・ストラヴィンスキーが1912年から13年にかけて作曲したソプラノと室内楽（またはピアノ）のためのロシア語歌曲集。『春の祭典』と同時期で、シェーンベルクの影響も。和歌のロシア語訳を使用。約3分の小品。
変ハ長調（へんハちょうちょう）は、主音を変ハ音とする西洋音楽の長調です。調号はフラットが7つと非常に多く、読譜の困難さから、通常は調号が少ないロ長調で代用される極めて珍しい調です。ハープの特性との関連で使われることもあります。
テキサス州南東部に位置するワシントン郡は、初代大統領ジョージ・ワシントンの名を冠する歴史ある地域です。郡庁所在地ブレナムを中心とし、2000年には3万人を超える住民が暮らしていました。広大な土地に水域がわずかに点在する地理を持ち、多様な人種構成と平均的な収入水準を示すコミュニティです。
アメリカ合衆国テキサス州に位置するリー郡は、約1,642平方キロメートルの面積を持ち、2000年時点で1万5千人以上の住民が暮らしています。郡庁所在地はGiddingsで、その名称はロバート・E・リー将軍に由来します。
テキサス州南東部に広がるラバカ郡は、ラバカ川にその名を冠しています。郡の行政の中心はハレッツビル、最も人口が多いのはヨーカム市です。2010年の国勢調査では19,263人が暮らしており、微増傾向にあります。
テキサス州ファイエット郡の非法人地域プラハは、「テキサス州のチェコ人の首都」を称する集落です。チェコ系移民により開かれ、鉄道開通後は衰退しましたが、歴史ある教会と毎年開催されるチェコ祭りが、その独特な文化的遺産と強いコミュニティの絆を今に伝えています。特に第二次大戦の戦死者数の多さでも記憶されています。
テキサス州中央部に位置するバストロップ郡は、1836年に設立され、オランダ出身の開拓者バストロップ男爵に名を由来します。豊かな自然に恵まれ、近年は人口が著しく増加傾向にあり、多様な歴史と文化を持つ地域として知られています。
テキサス州南中央部に位置する歴史的な郡、ゴンザレス郡の概要。人口約2万人を擁し、郡庁所在地はゴンザレス市。コアウイラ・イ・テハス州知事に因む郡名は、テキサス革命が始まった地としても知られ、多様な歴史を刻んでいます。
テキサス州中央部南に位置するコールドウェル郡は、1848年設立。テキサス革命の英雄マシュー・コールドウェルに由来し、ロックハートを郡庁所在地とします。オースティン・ラウンドロック大都市圏の一部を成し、人口は増加傾向にあります。
テキサス州南東部に位置するコロラド郡は、コロラド川に名を由来し、郡庁所在地はコロンバスです。2000年時点で人口約2万人のこの郡は、広大な陸地と水域を含む多様な地理を有しています。近隣郡との境界を接し、独自の歴史とコミュニティを形成しています。
テキサス州中央部東に位置するオースティン郡は、「テキサスの父」スティーブン・オースティンに由来し1837年に設立。ヒューストン大都市圏近郊にあり、近年人口が増加。郡庁はベルビル、最多人口はシーリー。
スウェーデン王室近衛兵（Högvakten）は、グスタフ1世の時代から続く歴史ある部隊です。現代では徴兵された兵士らが王室と宮殿の警備にあたり、観光客にも人気の衛兵交代式を行います。その歴史、役割、そして抱える課題について解説します。
ヤサント・ジャダン（1776-1800）はフランスの作曲家、ピアニスト。ユルマンデルに師事し、神童として早くから注目されるも結核のため24歳で夭折。革命期に愛国歌などを創作し、古典派からロマン派への過渡期において革新的な作品を残した作曲家として知られる。
スウェーデンの作家フレデリカ・ブレーメル（1801-1865）は、写実主義小説で社会を批評し、女性解放運動の先駆者として知られる。特に小説『ハルタ』は未婚女性の権利向上に貢献。慈善活動や動物保護にも尽力し、後年の女性団体に名を残した。
「スウェーデンの風景画の父」と称される画家、カール・ヨハン・ファールクランツ（1774-1861）。スウェーデン近代風景画の礎を築いた人物として知られる。王立美術院で学び、国内外で評価を得たが、国外留学は叶わず、国内各地の風景を精力的に描いた。
スウェーデンの肖像画家、カール・フレデリク・フォン・ブレダ（1759-1818）。画家の家系に生まれ、アカデミーで学び優秀な成績を収めた後、イギリスで活躍。ルナー・ソサエティの面々など多くの著名人を描いた。帰国後はアカデミー教授に就任し、晩年には貴族に叙された。
オペラに関する世界で最も広く参照される百科事典。印刷版は全4巻、5,448ページに及び、1,300人以上の学者が執筆。11,000本の記事で2,900人の作曲家と1,800のオペラ作品を網羅する、英語で書かれた最大のオペラ事典です。オンライン版も提供されています。
ピエール・モンタン・ベルトン（1727-1780）は、18世紀フランスの作曲家、指揮者。パリ・オペラ座の音楽監督や総支配人を務め、オペラ改革期に劇場運営の要として活躍。自身のオペラ作品も残した。
鈴木ユキオは、静岡県出身のダンサー・振付家。ダンスカンパニー「金魚」を主宰し、舞踏の系譜に連なる身体表現と独自の振付で国内外から高い評価を得ている。トヨタコレオグラフィーアワードグランプリ受賞など、その活躍は多岐にわたる。
全身に金色の塗料を施し、舞踊や身体表現を繰り広げるパフォーマンス。歴史は古く、戦前の欧州に記録があり、日本では戦後にキャバレーで隆盛。その後、暗黒舞踏や大道芸としても展開され、現代に至ります。健康への影響に関する誤解も存在します。
1980年に古都・京都で誕生し、暗黒舞踏の流れを汲む独自の身体表現で国内外に衝撃を与えた前衛舞踏集団「白虎社」。大須賀勇らを中心に活動し、舞踏第二世代の重要な一角を担ったが、1994年に解散した。
日本の舞踊評論家、市川雅（1937-1997）。東京出身。早稲田大学卒・大学院満期退学。大野一雄の欧米公演に同行し日本の現代舞踊を海外に紹介するなど国際的に活動。ニジンスキー研究や多岐にわたる舞踊に関する著作を多数発表し、日本の舞踊界の発展に貢献した。
振付家・ダンサーの宮操子は、江口隆哉とドイツでマリー・ヴィグマンに学び、日本のモダン・ダンス黎明期を牽引した。帰国後は革新的な舞踊作品を発表し、戦地慰問も経験。長寿を保ち、後進の指導や著作活動にも尽力した。
日本の現代舞踏を世界に広めた革新的なダンサー・振付家、室伏鴻（1947-2015）の生涯とその芸術活動を紹介。土方巽に師事後、大駱駝艦に参加。パリ公演を成功させ、国際的に高い評価を獲得しました。
森田一踏と竹内実花が率いる札幌拠点の暗黒舞踏集団「偶成天」。国内外で精力的に活動を展開し、独自の身体表現と世界観を追求。世界が偶然に生まれるという名を冠し、舞踏を通じてその生成を体現する。
ドイツ表現主義舞踊やノイエタンツの創始者として知られるマリー・ヴィグマン。革新的な舞踊学校を設立し、ダンスの可能性を広げました。その芸術は後世に大きな影響を与えています。
ローマン・ハウベンシュトック＝ラマティは1919年にポーランドで生まれ、1994年にオーストリアで生涯を閉じた現代音楽の作曲家。第二次世界大戦とその後の政治情勢から、ポーランド、イスラエル、フランス、オーストリアと居を移しながら創作と教育活動を行った。特に図形楽譜の提唱者として知られ、キャリアを通じて「新しい形式」の探求を続け、独自性の高い作品群と多くの優れた後進を残した。
イギリス出身の現代音楽作曲家、レベッカ・サンダース。ヴォルフガング・リームに師事し、特殊奏法や騒音を多用した前衛的な作風を確立。2019年、女性として初めてエルンスト・フォン・ジーメンス音楽賞を受賞するなど、国際的に高い評価を得ています。
1944年生まれのドイツの現代音楽作曲家ヨーク・ヘラー。ケルンを拠点に国際的に活躍し、グラウマイヤー賞など多くの栄誉に輝いた。管弦楽や電子音楽、オペラなど多様な作品を残している。
ドイツの現代作曲家ヨハネス・クライドラー（1980年-）。概念的なアプローチで知られ、2012年にクラーニヒシュタイン音楽賞を受賞。2013年には「ニュー・コンセプチュアリズム」を提唱し、現代音楽の新たな地平を切り拓く。
ハヤ・チェルノヴィンは、イスラエル出身の国際的に活躍する現代音楽作曲家です。ノイズと楽音の境界を探求し、多様な特殊奏法を用いた独自の響きを追求。教育者としてもハーバード大学で教鞭をとり、日本との交流も深く持っています。
ドイツの作曲家、ディーター・シュネーベル（1930-2018）は、音楽教育者、そして牧師としても活躍した異色の存在です。ダルムシュタット講習会を通じて現代音楽の潮流に触れ、実験的な作品を数多く発表しました。その多角的な視点は、彼の音楽に深い影響を与えています。
クラウス・マイネは、ドイツを代表するロックバンド、スコーピオンズのカリスマ的ヴォーカリスト。独特なテノールヴォイスと心に響く作詞で知られ、音楽キャリアにおける困難を乗り越え、世界的な成功を収めた偉大なシンガーの一人です。
エリフ・デミレツァー（ELIF名義）は、ドイツ、ベルリン出身のトルコ系ドイツ人歌手・ミュージシャン。タレントショー出場を機に注目され、インターネットでの活動やツアーを経てデビュー。内省的な歌詞とメロディで人気を博しています。
ドイツ出身の作曲家、ピアニスト、教育者アリベルト・ライマンは、文学作品に基づくオペラや数多くの声楽作品で知られます。『リア王』や『城』などのオペラは国際的な評価を得ており、ベルリン芸術大学で後進の指導にも尽力しました。
ルーマニア出身でドイツを中心に活動する現代音楽作曲家、アドリアーナ・ヘルツキーの解説。数々の国際コンクールで受賞し、オペラ「ブレーメンの自由」で国際的な名声を確立。独特な音響世界と教育者としての側面も紹介。
作曲家・石井眞木を中心に1996年から2004年まで開催された日中友好合作現代音楽祭は、日本と中国の音楽家が演奏を通じて交流し、新たな音楽の創造を目指した。特に「古楽同源・新楽共創」をテーマに、多様な新作や現代音楽を紹介した点が特徴。
ドイツの現代音楽作曲家ヴァルター・ツィンマーマン（1949年4月15日生）。異色の経歴を持ち、米国でインタビュー集を執筆後に作曲家デビュー。モートン・フェルドマンに傾倒し、地理学的アプローチや独自の形式感を追求。ベルリン芸術大学教授。日本への深い関心も持つ。
ドイツ、ヘッセン州ダルムシュタットに位置するダルムシュタット工科大学は、ドイツを代表する主要工科大学連合TU9の一員です。1877年に設立され、世界初の電気工学部を設けるなど工学分野で長い歴史と実績を持ち、多くの優れた人材を輩出してきました。
ドイツのダルムシュタット夏季現代音楽講習会で授与されるクラーニヒシュタイン音楽賞を解説。1952年に演奏部門で始まり、後に作曲部門が加わり現代音楽の発展を奨励。若手からベテランまで幅広い才能を顕彰し、2010年に制度改革。過去の最年少・最年長受賞記録も紹介する。
米国を代表する室内オーケストラの一つ、オルフェウス室内管弦楽団。1972年に創設され、指揮者を置かない独自の運営と演奏スタイルで知られます。ニューヨークを拠点に活動し、卓越したアンサンブルと幅広いレパートリーで高い評価を獲得、グラミー賞も受賞しています。
ヨハン・ネポムク・フンメルが作曲したヴァイオリンとピアノのための二重協奏曲ト長調Op.17。1805年頃ウィーンで出版され、ラズモフスキー伯爵に献呈された。師モーツァルトの作品に範を得たこの協奏曲は、二つの独奏楽器の華麗な掛け合いが聴きどころである。
フェリックス・メンデルスゾーンが1830年に手掛けた演奏会用序曲。ゲーテの同名の詩に基づき、凪いだ海から順風に乗る航海への情景を音楽的に描写。改訂を経て、ワーグナーにも多大な影響を与えた描写音楽の傑作。
フェリックス・メンデルスゾーンが1833年に作曲した演奏会用序曲『美しいメルジーネの物語』Op.32。海の精メルジーネの伝説に基づく幻想的な物語に触発され、繊細で色彩豊かなオーケストレーションで描かれた本作は、1834年にロンドンで初演されました。
フェリックス・メンデルスゾーンが作曲したピアノ独奏のための作品集。「言葉のない歌」と名付けられた全8巻、48曲からなる。優美で親しみやすい小品群は、発表当初から広く愛され、ロマン派ピアノ音楽の重要なレパートリーとなっている。
ハインリヒ・ハイネの詩にフェリックス・メンデルスゾーンが作曲した歌曲「歌の翼に」（Auf Flügeln des Gesanges）は、ドイツロマン派を代表するリートとして世界中で愛され、多くの録音が存在する。日本では訳詞や近鉄特急での使用でも知られる。
フェリックス・メンデルスゾーンがヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの詩に作曲したカンタータ『最初のワルプルギスの夜』作品60。ドルイドの古代祭儀を守るため、異教徒が悪魔に扮してキリスト教徒を退ける劇的な物語を、独唱、合唱、管弦楽で描く傑作です。
1847年、フェリックス・メンデルスゾーンが最晩年に作曲した最後の弦楽四重奏曲 ヘ短調 作品80。同年に亡くなった姉ファニーへの深い悲しみと、自身の心身の疲弊が色濃く反映された、痛切で悲劇的な性格を持つ作品です。
フェリックス・メンデルスゾーンが1838年に作曲した弦楽四重奏曲第5番 変ホ長調 作品44-3。作品44を構成する一曲で、独自の様式を確立しつつもベートーヴェンの影響が見られる。形式的な創意が光る力作。
フェリックス・メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲第4番 ホ短調 作品44-2。1837年作曲、1839年改訂。幼少期からの室内楽経験で培われた洗練された書法により、独自の語法が開花した円熟期への一歩を示す傑作の一つです。
フェリックス・メンデルスゾーンが1838年に作曲した「弦楽四重奏曲第3番 ニ長調 作品44-1」。作品44を構成する3曲のうちの1つで、作曲家独自の語法が開花した明るく活気に満ちた傑作。ヴァーサ公グスタフに献呈されました。
フェリックス・メンデルスゾーンが1827年に18歳で書いた弦楽四重奏曲第2番イ短調作品13。若年ながらベートーヴェン後期作品に深く影響を受け、自身作曲の歌曲「本当に?」の動機で全曲を統一。円熟と革新が光る重要な室内楽曲。
フェリックス・メンデルスゾーンが1829年に作曲した弦楽四重奏曲第1番 変ホ長調 作品12についての詳細な解説です。彼の弦楽四重奏曲として初めて出版された本作品の背景と、個性豊かな4つの楽章の構成と特徴を解説します。
フェリックス・メンデルスゾーンが14歳の時に作曲した初期の弦楽四重奏曲。生前は未出版で作品番号を持たず、同調の他作品と区別が必要です。古典派の影響が色濃く、習作ながらも若き才能の片鱗を示す隠れた作品。
フェリックス・メンデルスゾーンが1845年に完成させた弦楽五重奏曲第2番 変ロ長調 作品87。心身の疲弊からの静養中に作曲され、親しい友人との音楽的な交流が創作の契機となったとされる。彼の死後、1851年に初めて楽譜として世に出た、情感豊かな全4楽章構成の作品。
フェリックス・メンデルスゾーンが1826年に作曲した弦楽五重奏曲第1番 イ長調 作品18は、当初の構想から友人エドゥアルト・リーツの死を悼むアンダンテ楽章が追加されるなど、構成に大きな変更を経て最終稿が完成した彼の初期の傑作。その後の作品に通じる叙情性と構築性を併せ持つ。
メンデルスゾーンのピアノ幻想曲 嬰ヘ短調 作品28は、『スコットランド風ソナタ』の愛称で知られます。作曲家のスコットランドへの憧憬が背景にあり、舞曲要素も含まれる作品。切れ目ない3楽章構成がベートーヴェンの『月光』を連想させますが、独自の楽想を持ちます。
フェリックス・メンデルスゾーンが1841年に作曲したピアノ独奏のための変奏曲。ベートーヴェン記念碑の建設資金を集める目的で企画された曲集に収められた。厳格な標題が示すように、古典的な形式美を踏まえつつ、ロマン派らしい情感と高い技巧を要求する、メンデルスゾーンのピアノ変奏曲における代表作である。
フェリックス・メンデルスゾーンが15歳で作曲した意欲作、「交響曲第1番 ハ短調 作品11」。その早熟な才能を示すこの楽曲は、後の交響曲の基礎となり、初演から絶賛されました。
フェリックス・メンデルスゾーンが15歳の1824年に作曲したヴィオラソナタ ハ短調 MWV Q 14は、彼の初期の傑作。生前は未出版だったが、死後100年以上を経て世に出た貴重な作品。ヴィオラの魅力を最大限に引き出すよう配慮されており、この時代のヴィオラソナタとしては数少ない存在。
フェリックス・メンデルスゾーン作曲のピアノ作品、『ロンド・カプリチオーソ 作品14』の解説。この楽曲は、アンダンテの序奏に続く、プレストによるホ短調のロンド主部が特徴的な序奏付きロンド形式で書かれており、1833年に初版が出版されました。
ドイツ北部ロストック市に位置する州立の音楽・演劇大学。国際色豊かで約38カ国から学生が集まり、年間250回以上の多彩な公演を展開。歴史ある聖カタリーナ修道院を主要学舎として利用し、芸術教育の中心を担う。
フェリックス・メンデルスゾーンがフランスの作家ヴィクトル・ユゴーの戯曲『リュイ・ブラース』のために作曲した序曲。わずか数日で書き上げられたと伝わり、作曲者の複雑な心情が反映されているとも言われる。劇的な表現と華やかな終結が印象的な作品。
フェリックス・メンデルスゾーンが1830年に発表した演奏会用序曲、作品26。『ヘブリディーズ諸島』が原題ですが、作曲の霊感源となったスコットランドのフィンガルの洞窟の名で広く知られます。壮麗な響きを持つ本作品は、オーケストラの定番レパートリーとして今日でも世界中で愛奏されています。
フェリックス・メンデルスゾーンが15歳から16歳にかけて作曲し、ゲーテに献呈されたピアノ四重奏曲。初期の傑作であり、彼が音楽家として生きていく道を決定づける契機となった重要な作品。青年期らしい大胆さと才能が随所に光る。
メンデルスゾーンがわずか14歳で作曲したピアノ四重奏曲第2番 ヘ短調 作品2。1823年に出版され、師ツェルターに献呈。若き天才の瑞々しい感性と自信が光る、技巧的なピアノが中心となる作品。全4楽章、約26分。
13歳という若さで作曲され、初めて作品番号を与えられたメンデルスゾーンの記念碑的なピアノ四重奏曲第1番。若き天才の瑞々しい感性と確かな技量が光る初期の傑作。モーツァルトやウェーバーの影響も感じられる。
メンデルスゾーンが晩年の1845年頃に作曲し、ヴァイオリニストのルイ・シュポーアに献呈されたピアノ三重奏曲第2番 ハ短調 作品66。第1番に続き、ベートーヴェンに影響を受けた作風がうかがえる傑作で、情熱的な緩徐楽章や高度な技巧を要するスケルツォ、J.S.バッハのコラールを引用した終楽章など、豊かな内容を持つ。
メンデルスゾーンが1839年に完成させたピアノ三重奏曲第1番ニ短調作品49。卓越した技巧と美しい旋律が融合した傑作として知られ、ロベルト・シューマンに「ベートーヴェン以来最も偉大な三重奏曲」と絶賛された。今日でも人気の高い作品。
19世紀ドイツの作曲家アウグスト・ヨーゼフ・ノルベルト・ブルクミュラーは、僅か26歳で生涯を閉じた早世の天才として知られます。父も音楽家で、兄は有名な教則本で親しまれるブルクミュラーです。メンデルスゾーンやシューマンに惜しまれ、交響曲や室内楽曲、ピアノ曲など優れた作品を残しました。その短い生涯と作品は、今なお多くの音楽愛好家に語り継がれています。
メンデルスゾーンが創作の絶頂期に作曲したチェロソナタ第2番ニ長調作品58。弟や親友の助言を得て書かれ、豊かな楽想と意欲に満ちた作品。1844年にピアッティと初演。
フェリックス・メンデルスゾーンが1838年に作曲したチェロソナタ第1番 変ロ長調 作品45。弟パウルに献呈され、同時代の作曲家シューマンに賞賛された。古典派の形式美とロマン派の抒情・情熱が融合した初期の傑作。
1975年生まれの韓国出身ピアニスト、ユリウス・キム。ウィーン、パリで研鑽を積み、国際コンクール優勝後にCDデビュー。韓国ドラマ「春のワルツ」での演奏や、映画「私のちいさなピアニスト」への出演を通じて、日本でも広く知られる存在となった。
スペインのマドリードを拠点とするRTVE交響楽団は、1965年にスペイン国営放送局（RTVE）の付属機関として誕生したオーケストラです。国内における主要な音楽団体の一つとして、放送を通じた音楽普及に貢献しています。
2003年にロシア文化省により設立された、ロシアを代表するオーケストラの一つ。モスクワのインターナショナル・パーフォーマンス・アート・センターを拠点とし、著名なヴァイオリニスト、ウラディーミル・スピヴァコフが芸術監督・首席指揮者を兼任。同年9月のスヴェトラーノフ追悼公演で始動した。
ハンガリーの首都ブダペストを拠点とする、国際的に評価の高い室内オーケストラ。1963年に設立され、現在はチェロ奏者のイシュトヴァーン・ヴァルダイが芸術監督を務める。指揮者を置かない独自のスタイルと高いアンサンブル精度で知られ、世界中で公演を行っている。
ドイツのクラリネット奏者・教育者、ヴォルフガング・マイヤー（1954-2019）。妹ザビーネも著名な奏者。若くして多数の賞を受賞。室内楽や時代楽器、現代音楽に意欲的に取り組み、教育者としても後進を育てた。
モーツァルトがウィーン移住後の1782年に作曲したピアノ協奏曲第12番 イ長調 K. 414と、その第3楽章の別稿とも考えられるロンド K. 386について解説します。楽譜散逸から復元に至る波乱の歴史を持つK. 386についても詳しく紹介。
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