セルビアの歴史

セルビアの歴史は、7世紀初頭にセルビア人が現在の地に定住したことに始まります。彼らは6つの部族集落に分かれて暮らしていました。

ラシュカ
ボスニア
ドゥクリャ/ゼタ
ザフムリェ
トレビニェ
パガニア

最初のセルビア公として記録されているのは、ヴラディミル、ヴィシェスラヴ、ラドスラフ、プロシゴイです。この頃までに、セルビア全域でキリスト教が受け入れられました。ゼタは現在のモンテネグロにあたり、ミハイロは1077年に教皇によって戴冠されました。当時、セルビア人は正教会またはカトリックに属していました。ミハイロ王は教皇からバールの大司教の地位を獲得し、セルビア人は宗教的独立を行使しようとしました。彼の息子、コンスタンティン＝ボディンは1080年に王位を主張し、1101年に亡くなるまで統治しました。統治者は変化を維持し、セルビア人に敵対的なブルガリアよりも東ローマ帝国に対する防衛に力を注ぎました。1世紀後、セルビアは東ローマ帝国から自由になりました。

中世 セルビア 王国

セルビア人は中世以来連合せず、各国はいくつかの国に分かれて、時に独立し、時に連合しました。これらの国々の名前は、ドゥクリャ、ゼタ、ザフムリェ（今日のヘルツェゴビナとドゥブロヴニク）、トレビニェ（今日のボスニアとクロアチアの一部）、パガニア（今日の東ダルマチアとその諸島群）、ボスニア、ラシュカ（今日のサンジャク）です。ラシュカは最強の国として、セルビアの代わりによく取り上げられます。最初のセルビアの組織された国家は、10世紀半ばのチャスラヴ・クロミロヴィッチ治世のラシュカでした。11世紀前半にはゼタのヴォイスラヴリェヴィッチ家の興隆が見られました。崩壊と危機によって記され、それは12世紀の終わりまで続きました。

ネマニッチ朝

1166年、ステファン・ネマニャが勃興し、ラシュカ地域のセルビア国家を新たにしました。彼はビザンツ帝国からの援助を受けたり、反抗したりしながら、「大ジュパン」を名乗りました。ステファン・ネマニャは領域を東と南に拡大し、沿岸地方およびゼタ地域を併合しました。彼は修道院の建設に多大な注意を注ぎ、ジュルジェヴィ・ストゥポヴィ修道院、ラシュカ地方のステュデニツァ修道院、アトス山のヒランダル修道院を寄進しました。ネマニッチ王朝はセルビアを黄金時代に導き、14世紀半ばのツァール（皇帝）ステファン・ウロシュ4世ドゥシャンの統治下で絶頂に達しました。しかし、最終的にはオスマン帝国に屈服しました（ゼタにて最後となった要塞は1499年に陥落）。

ステファン・ネマニャの王位は第二子のステファン・ネマニッチ（ステファン初代戴冠王）に継承されました。ステファン・ネマニャの末子ラストコは神品となり「聖サヴァ」の名前を戴き人々にキリスト教を広める努力をしました。ステファン2世は、ローマ・カトリック教会がすでにバルカン半島への影響力を拡大する野心を持っていたため、教皇から戴冠してもらうために利用しました。こうして彼は1217年に教皇ホノリウス3世によって戴冠し、最初のセルビア王となりました。ビザンツ帝国では彼の弟サヴァがセルビア教会のために自治教会の地位の獲得に努力し、1219年にかれはセルビア正教会の大主教になりました。こうして、セルビア人は世俗と宗教の両方の独立を獲得しました。

ステファン・ドラグティン治世のスレム王国はまた、上スレムの向こうのスラヴォニアも統治しました。1316年のドラグディン王の死後、スレム王国の新しい統治者には彼の息子のステファン・ウラディスラヴ2世がなりました。彼は1325年までこの国を統治しました。

オスマン帝国の支配

14世紀後半からオスマン帝国の侵攻を受け、1459年にはスメデレヴォが陥落、1496年までにセルビアはオスマン帝国の支配下に入りました。セルビア人はハンガリー王国領へ移動し、ヴォイヴォディナに入植しました。1526年のモハーチの戦いでオスマン帝国がハンガリー王国を破ると、ヨヴァン・ネナドはヴォイヴォディナの一部で自治を始めましたが、短命に終わりました。

ヨーロッパ列強はオスマン帝国領のセルビア人を支援し、オスマン帝国との戦争を繰り返しました。1593年から1606年の長い戦争では、セルビア人はバナトで一斉蜂起しました。1683年から1690年の大トルコ戦争では、セルビア人はバルカン半島西部で蜂起とゲリラ戦を多発させました。

近代セルビア

1804年の第一次セルビア蜂起と1815年の第二次セルビア蜂起により、セルビアはオスマン帝国から自治権を獲得し、1830年には完全な独立を果たしました。セルビアは公国（1817年 - 1882年）、王国（1882年 - 1918年）と変遷し、内政はオブレノヴィッチ家とカラジョルジェヴィチ家の抗争で揺れました。1882年にセルビア王国が成立しました。

1903年のクーデターでペータル1世が国王に即位し、セルビアの議会制民主主義が開かれました。1912年 - 1913年のバルカン戦争でオスマン帝国のバルカン半島支配は終焉を迎えました。

第一次世界大戦

1914年 6月28日のサラエボ事件をきっかけに第一次世界大戦が勃発し、セルビアはオーストリア＝ハンガリー帝国の侵攻を受けました。セルビアは連合国側で参戦し、多大な犠牲を払いながらも勝利に貢献しました。

ユーゴスラビア

第一次世界大戦後、1918年にセルビア人・クロアチア人・スロベニア人王国（後のユーゴスラビア王国）が成立しました。しかし、国内の民族対立は激化し、1929年にはアレクサンダル1世が独裁体制を敷きました。1934年、アレクサンダル1世は暗殺され、ユーゴスラビアは混乱を深めました。

第二次世界大戦中、ユーゴスラビアは枢軸国に占領され、セルビアは傀儡国家となりました。1945年、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国が成立し、ヨシップ・ブロズ・チトーが初代大統領に就任しました。ユーゴスラビアは6つの共和国と2つの自治区からなる連邦国家として成立し、セルビア人はユーゴスラビアで最も人口が多く、広く分布していました。チトーの死後、連邦は徐々に崩壊に向かいました。

ユーゴスラビア崩壊後

1991年、92年にスロベニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニアが独立し、ユーゴスラビアは崩壊しました。残ったセルビアとモンテネグロは1992年にユーゴスラビア連邦共和国を形成し、2003年にはセルビア・モンテネグロという連合体になりました。2006年、モンテネグロが独立を宣言し、セルビアも独立を宣言しました。2008年にはコソボが独立を宣言しましたが、セルビアはこれを認めていません。

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