マキちゃん日記

『マキちゃん日記』は、1969年 10月7日から1970年 10月11日にかけて日本テレビ系列で放映された、宝塚映画とよみうりテレビによる共同製作のテレビドラマシリーズです。大和ハウス工業（ダイワハウス）の一社提供番組として、全52話が放送されました。

番組概要

このドラマは、大阪に住む小学校5年生の少女・マキちゃん（中西まゆみ）と、彼女の家に居候することになった弥太郎おじさん（関口宏）を中心に、心温まるエピソードが展開されました。物語の大きな特徴として、その日にあった出来事をマキちゃんが天板開閉式のライティングデスクに向かって日記に綴り、書き終えて天板を閉じる場面で一話が完結するというユニークな演出が採用されていました。

撮影は、提供スポンサーであるダイワハウスのモデルルームで行われており、当時の住宅の雰囲気を垣間見ることができる点も興味深い要素です。主演のマキちゃんを演じた中西まゆみさんは、大阪出身でモデルクラブに所属していた子役で、1968年のミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』への出演経験はあったものの、テレビドラマへの出演は本作が初めてでした。

製作スタッフ

本作には、様々なバックグラウンドを持つ才能豊かなスタッフが集結しました。プロデューサーは倉田恂典、田中博、そしてよみうりテレビの伊藤幹生が務めました。脚本は、三枝睦明、梅谷卓司、田代淳二、そして後に数々の名作を手がけることになる市川森一らが担当し、日々の出来事の中に温かみとユーモアを織り交ぜた物語を紡ぎ出しました。

監督陣も多彩で、新東宝出身で宝塚映画製作のテレビ作品『プロファイター』なども手がけた三輪彰、同じく新東宝出身の土屋統吾郎、松竹でプログラムピクチャーの名手として知られた堀内真直（当時59歳）といったベテランに加え、竹前重吉、曲谷守平、辻井康一、引田英雄などがメガホンを取りました。撮影は森田利一郎、照明は草刈忠、美術は近藤司、菊野満利、録音は中川浩一、音楽は山本丈晴が担当しました。

キャスト

個性豊かな登場人物たちを演じたのは、以下のような俳優陣でした。

マキちゃん：中西まゆみ
弟トモオ：井崎犬一郎
弥太郎おじさん：関口宏
お父さん：根上淳
お母さん：小畠絹子
弥太郎おじさんの憧れの人：柴田美保子
弥太郎おじさんの見合い相手：池田和歌子
その他：小栗一也、船戸順、前田昌明、中村是好、芦屋雁平、永野達雄、渡辺篤史、有沢正子、清水まゆみ、牧紀子、伊藤栄子、麗美花、神代錦、己野逸子（予告ナレーター）など

再放送時には、新聞の番組欄で中西まゆみさんから小畠絹子さんまでの主要キャストが毎週記載されることが多かったようです。

主題歌と放送時間

番組の主題歌は「幸せを呼ぶ歌」で、作詞を横井弘、作曲を山本丈晴が手がけ、沢和代が歌唱しました。この楽曲は1970年1月に日本コロムビアから発売されています。

日本テレビでの放送時間は、番組開始当初から終了まで何度か変更されました。

第1話 - 第13話（1969年 10月7日 - 12月23日）：火曜 19:00 - 19:30
第14話 - 第26話（1970年1月7日 - 4月1日）：水曜 19:30 - 20:00
第27話 - 第52話（1970年4月5日 - 10月11日）：日曜 10:00 - 10:30

また、日本テレビ系列のネット局では、地域によって異なる時間帯に放送されていました。例えば、山形放送や福島テレビでは水曜19:00、仙台放送では日曜9:00、北日本放送では水曜18:00、静岡放送では開始当初月曜18:00など、様々な時間で視聴されていたようです。

作品データ

放送本数: 30分 × 52話
放送期間: 1969年 10月7日 - 1970年 10月11日
製作期間: 1969年9月1日 - 1970年8月13日
提供: 大和ハウス工業
衣裳協力: キング商事
* 家具協力: 日三インテリア、日三家具、富士ファニチア

この作品は、当時のホームドラマや子供向け番組の流れの中で、日記という独特の形式を取り入れ、アットホームな雰囲気と個性豊かなキャラクターで視聴者に親しまれました。主要な情報源としては、『作品譜 - 劇場用映画・テレビ用映画』やテレビドラマデータベースなどが挙げられます。

もう一度検索