モントリオール・ピエール・エリオット・トルドー国際空港

モントリオール・ピエール・エリオット・トルドー国際空港について

モントリオール・ピエール・エリオット・トルドー国際空港（Aéroport International Pierre-Elliott-Trudeau de Montréal）は、カナダのケベック州モントリオールに位置する主要な国際空港です。市街地中心部から西南西に約20kmの距離にあり、エア・カナダの本拠地としても知られています。この空港は、1941年9月に「モントリオール・ドルバル国際空港」として開港しました。当初は競馬場の敷地を利用していましたが、1975年にモントリオール・ミラベル国際空港が開港し、国際線業務がそちらに移管されたため、一時的に国内線とアメリカ合衆国向けの専用空港となりました。

しかし、その後カナダ連邦政府の方針転換により、市街地に近いこの空港に再び国内外の旅客業務を集約することになりました。2004年1月には、地元出身の元首相、ピエール・エリオット・トルドー氏の名を冠し、現在の「ピエール・エリオット・トルドー国際空港」に改称されました。2000年以降は、空港の集約化に伴いターミナルの増築や改築が継続的に行われ、現在も空港の利便性向上が図られています。

2018年6月2日からは、エア・カナダによる日本（成田国際空港）への直行便が就航し、日本とのアクセスも向上しました。2019年の旅客数は2030万人に達し、カナダ国内の空港としてはトロント・ピアソン国際空港、バンクーバー国際空港に次いで3番目に利用者の多い空港となっています。

就航路線

当空港からは、北米、中南米、カリブ海、ヨーロッパ、アフリカ、中近東、アジアの各地域へ多岐にわたる路線が就航しています。以下に主な就航先を地域別にまとめました。

北アメリカ
カナダ国内: トロント、バンクーバー、オタワ、カルガリー、ケベック・シティー、ウィニペグ、エドモントン、ハリファックス、セントジョン、セントジョンズ、モンクトン、シャーロットタウン、フレデリクトン、バサースト、ベ・コモ、モン・ジョリ、イカルイト、マドレーヌ諸島、モントランブラン、ヴァゴヴィル、ルーワン・ノランダ、ヴァルドール、シブガモー、クージュアラピク、ラ・グランド、セティル、クージュアク
アメリカ合衆国: シカゴ、ニューヨーク、マイアミ、オーランド、フォートローダーデール、フォートマイヤーズ、ラスベガス、ロサンゼルス、サンフランシスコ、タンパ、ボストン、ハートフォード、ワシントンD.C.、ヒューストン、ダラス、クリーブランド、アトランタ、ミネアポリス、デトロイト、フィラデルフィア、シャーロット、フェニックス
その他: サンピエール島

中南米
メキシコシティ、カンクン、アカプルコ、コスメル、プエルト・バジャルタ、イスタパ/シウアタネッホ、ワタルコ、サン・ホセ・デル・カボ
パナマシティ
サンサルバドル
サンホセ
マナグア
カルタヘナ、サンアンドレス島
ロアタン、ラ・セイバ
リマ (2017年12月～)

カリブ海
カヨ・ココ、カヨ・ラルゴ、サンタ・クララ、ハバナ、サンティアーゴ・デ・クーバ、シエンフエーゴス、カマグエイ、バラデロ、オルギン、マンサニヨ
フォール＝ド＝フランス、ポワンタピートル
ナッソー、サン・サルバドル島、グランド・バハマ島
サントドミンゴ、プエルト・プラタ、プンタ・カナ、ラ・ロマーナ、サマナ
ポルトープランス
プロビデンシアレス島
モンテゴベイ
バルバドス
セントルシア
アンティグア・バーブーダ
シント・マールテン、アルバ、キュラソー島

ヨーロッパ
フランクフルト、ミュンヘン
チューリッヒ、ジュネーヴ、バーゼル
パリ、リヨン、ナント、ニース、マルセイユ、ボルドー、トゥールーズ
ローマ、ヴェネツィア
マドリード、バルセロナ、マラガ
リスボン、ポルト、ポンタ・デルガダ
ウィーン
アムステルダム
アテネ
ブリュッセル
ダブリン
ロンドン
ブダペスト
プラハ
レイキャビク

アフリカ
アルジェ
カサブランカ
チュニス

中近東
アンマン
イスタンブール
ドーハ
テルアビブ

アジア
北京、上海
東京 (2018年6月～)

空港へのアクセス

モントリオール・ピエール・エリオット・トルドー国際空港へのアクセスは、主に以下の公共交通機関を利用できます。

路線バス

モントリオール交通局（STM）によって、複数のバス路線が運行されています。

747系統: 空港と市中心部を結ぶ24時間運行の路線。Berri通りバスターミナルが終点。ルネ・レヴェック通り沿いに8つの停留所があります。地下鉄への乗り換えは、Lionel-Groulx駅やBerri-UQAM駅が便利です。午前8:30から午後8:00までは10〜12分間隔、早朝・深夜は30分間隔、深夜帯は1時間間隔で運行。料金体系が異なり、現金で$10、またはSTMの一日乗車券などが利用可能です。

204系統Cardinal: 近郊列車のドルヴァル駅に停車。
209系統Des Sources: こちらもドルヴァル駅に停車。
356系統Lachine /Montreal-Trudeau /Des Sources: 深夜バス。西行きはドルヴァル駅、東行きはモントリオール市内（Atwater駅、Frontenac駅）に停車。
378系統Sauvé /Côte-Vertu /Montreal-Trudeau: 深夜バス。東行きはCôte-Vertu駅、Montpellier駅、Sauvé駅に停車。

鉄道

ドルヴァル駅（通勤列車）: 204系統のバスでアクセス可能。中心部のルシアン・ラリエール駅まで行けますが、運行本数は朝晩が中心で、日中や週末は少ないです。

ドルヴァル駅（VIA鉄道）: 通勤列車の駅に隣接。モントリオール中央駅のほか、オタワやトロントへのアクセスも可能。VIA鉄道利用者は無料シャトルバスを利用できます。

REM（空港連絡鉄道）: 空港と中心部のCentral Station、メトロMcGill駅を結ぶ鉄道が建設中で、2027年に完成予定です。

外部リンク

* モントリオール空港公式サイト （英語、仏語）

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