レガシーデバイス

レガシーデバイスとは

レガシーデバイスとは、過去の技術や規格に基づいて設計されたデバイスのことで、特にパーソナルコンピュータの分野で、新しい規格によって代替されたものを指します。これらのデバイスは、主に初期の8ビットや16ビットコンピュータの時代に普及した規格に基づいています。

レガシーインターフェースの変遷

初期のコンピュータで広く使用されていたレガシーインターフェースは、プラグアンドプレイインターフェースの登場によって徐々に置き換えられてきました。内部バスやデバイス設定においてはWindows 95以降、外部インターフェースについてはUSBとしてWindows 98 (Second Edition)以降に順次導入されました。

これにより、レガシーインターフェースの利用経験がないユーザーが増加し、これらの旧式デバイスに依存する例は減少していきました。省スペース化やコスト削減などの理由から、これらのレガシーインターフェースは徐々に廃止される傾向にあります。この流れはレガシーフリーと呼ばれます。

しかし、特定の業種や事例では、代替手段がない、または交換コストが高いなどの理由で、長年にわたり改良され安定した接続手段として現在も利用されています。

レガシーインターフェースの種類

以下に、廃止された主なレガシーインターフェースをその廃止順に示します。

外部インターフェース

バスマウス
ATキーボードポート
データレコーダ端子
SASI、ESDI
フロッピーディスクポート: フロッピーディスクドライブ自体もレガシーデバイスですが、2000年代以降はUSB接続に移行しました。
ゲームポート/MIDIポート: MIDI接続はUSB接続に移行し、USBをMIDI端子に変換する接続方法も存在します。
RGB21ピン
Apple Desktop Bus: USB接続に移行しました。
IEEE 1284パラレルポート（セントロニクスプリンターポート）: USB接続に移行しました。
シリアルポート（RS-232C及びEIA-422（RS-422）): USB接続に移行し、USB-シリアル変換ケーブルで接続できます。
PCカード（16ビットカード/CardBus）
PS/2コネクタ|PS_2コネクタ: USB接続に移行しました。
パラレルSCSI
8ピン角型デジタル端子
VGA端子/アナログRGB端子: HDMIおよびDisplayPortに移行しました。
IEEE 1394: USB及び事実上の後継規格であるThunderboltに移行しました。

内部バス、インターフェース

EISAバス
XTバス
VESA ローカルバス
ISAシステムバス
Cバス
AGPバス: PCI Expressに移行しました。
パラレルATA、IDE
PCIバス: PCI Expressに移行しました。

その他のレガシーデバイス

IrDA（PC用として）
データレコーダ（コンパクトカセット）
フロッピーディスクドライブ、ZIPドライブ、クイックディスク、PDドライブ
光磁気ディスク（MO）
* 磁気バブルメモリ

また、USB接続のマウスやキーボードも、レガシーOSやソフトウェアに対しては、PS/2デバイスとしてエミュレートされることがあります。これはUSBレガシーデバイスと呼ばれます。

内部バス（ISAなど）に接続する、プラグアンドプレイに対応していないインターフェースカードも、BIOSやOSからレガシーデバイスとして認識されることがあります。

まとめ

レガシーデバイスは、技術の進歩とともに過去の遺物となりつつありますが、特定の環境や用途においては依然として重要な役割を果たしています。これらのデバイスは、過去の技術を理解し、現代のシステムとの互換性を保つ上で重要な要素となります。

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