三菱・4M5型エンジン

三菱・4M5型エンジンについて

三菱・4M5型エンジンは、三菱自動車工業によって設計され、後に分社した三菱ふそうトラック・バスによって主に産業用として生産されています。このエンジンは、新たな高積載、高出力のニーズに応じて開発され、特に平成9年および10年の排ガス規制に適合しているのが特徴です。

エンジンの概要

従来、三菱ふそうトラック・バスは、分社前の三菱自動車工業も含め、小型トラック「キャンター」やマイクロバス「ローザ」に直列4気筒の4D34エンジンを搭載していました。しかし、市場の要求に応じて、高出力かつ環境に配慮したエンジンが求められていました。

そのニーズに応えるために開発されたのが、4M5型エンジンです。特にこのエンジンは、軽量な4弁DOHCを搭載しており、パフォーマンスの向上が図られています。4M5型エンジンには、ターボチャージャー付きの4M50と自然吸気の4M51の二種類が存在し、それぞれ特性の異なる出力バリエーションが展開されています。

4M5型エンジンのバリエーション

4M50

このモデルは、代表的な仕様において優れた性能を発揮します。最新のものでは、定格出力が140psに設定されており、トルクも高い値を記録します。

搭載車両

• - 三菱ふそう・キャンター
• - 三菱ふそう・ローザ
• - 三菱ふそう・エアロミディME（4M50(T5)搭載）
• - 三菱ふそう・ファイター（4M50(T5)および(T6)搭載）
• - 三菱ふそう・エアロミディMJ（4M50(T6)搭載、貸切車型最終型のみ）
• - 三菱ふそう・エアロスターエコハイブリッド（発電専用エンジンとして4M50(T5)搭載）
• - 日産・シビリアン（2004年10月から2008年6月まで4M50(T5)をOEM供給）

4M51

このモデルでは、後年に最高出力が150psに向上し、トルクも353N･m（約36.0kgf･m）となりました。これによって、さらなる高い性能が得られるようになっています。

搭載車両

• - 三菱ふそう・キャンター
• - 三菱ふそう・ローザ

関連項目

• - 三菱・4M4型エンジン：同じ系列に属し、キャンターガッツ等の軽量車型向けに搭載されていた。
• - 三菱ふそう・6M系エンジン：同時期に開発され、エアロスターやファイター等の重量車型で使用されている。
• - 三菱ふそう・4V系エンジン：ファイターNXに搭載された4M50の補完用に開発された。
• - 三菱自動車のエンジン系列名：先代の4D系及び後継の4P1系エンジンに関する情報がある。

このように、三菱・4M5型エンジンは、軽量設計と環境への配慮、そして高出力を実現することで、さまざまな産業車両に対応する優れたエンジンです。

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