到津の森公園

到津の森公園について

到津の森公園は、福岡県北九州市小倉北区上到津にある市営の動物園です。元々は西日本鉄道が運営していた到津遊園でしたが、経営悪化のため2000年に閉園。その後、北九州市が運営を引き継ぎ、2002年に現在の到津の森公園として再開園しました。園内には約100種550点の動物が展示されており、市民の憩いの場として親しまれています。

歴史

公園の前身である到津遊園は、1932年に九州電気軌道（後の西日本鉄道）の創立25周年記念事業として開園しました。当初は遊園地のみでしたが、翌年には動物園も開設され、1936年には両施設が合併しました。戦時中は一時閉園となりましたが、戦後に再開。1969年には年間80万人もの入場者を集める人気スポットとなりました。
しかし、施設の老朽化や少子化、競合施設の出現などにより、次第に入場者数は減少。2000年に到津遊園は閉園しました。その後、北九州市によって再整備され、2002年に到津の森公園として新たなスタートを切りました。

特徴

到津の森公園は、「市民と自然を結ぶ『窓口』」を基本理念としています。市民からの存続要望がきっかけで再開園した経緯から、市民参加型の運営を重視しているのが特徴です。動物の飼育費を支援する「動物サポーター」制度や、公園運営を支援する「友の会」、寄付を募る「到津の森公園基金」など、様々なサポーター制度があります。また、市民ボランティア団体「森の仲間たち」が、ガイドや清掃などの活動を行っています。

動物の展示方法も特徴的で、生息地の環境を再現した「地理学的展示」を採用しています。「草原」「林床」「樹冠」など、ゾーンごとに異なる環境で動物たちが生活する様子を見ることができます。その他、郷土の動物を展示するゾーンや、小動物と触れ合える「ふれあい動物園」も人気です。到津遊園時代に比べ、自然環境がより活かされ、動物たちとの距離が近くなったことで、来場者はより身近に動物たちの魅力を感じられるようになりました。

イベントも豊富で、夜間開園やクリスマスイベントなどが開催されています。また、1937年から続く「林間学園」は、夏休み期間中に小学生を対象とした体験学習として現在も行われています。

主な動物

到津の森公園では、様々な動物たちを見ることができます。

郷土の動物ゾーン: アマサギ、クロサギ、オシドリ、カルガモ、ショウジョウトキ、シロトキ、クロトキ、ホオアカトキ、ムギワラトキ、ベニイロフラミンゴ、ドジョウ、ヨシノボリ、ワタカ、ヤマトヌマエビ、スッポン、シマヘビ、タガメ、ニホントカゲ、ヤマカガシ、ニホンマムシ、フクロウ、タヌキ、ムササビ、ノウサギ、アオバト、カラスバト、シロハラ、ヒヨドリ、バン、シロハラクイナ、ウズラ、コジュケイ
世界の動物ゾーン: ワオキツネザル、エリマキキツネザル、ニホンザル、ホオジロカンムリヅル、ミーアキャット、キリン、シマウマ、ライオン、クロキツネザル、オウギバト、マンドリル、ゴシキセイガイインコ、ワライカワセミ、チンパンジー、セイロンゾウ、アムールトラ、オオサイチョウ、ニシムラサキエボシドリ、スミレコンゴウインコ、フクロテナガザル、ジェフロイクモザル
ふれあい動物園: レッサーパンダ、アライグマ、プレーリードッグ、ロバ、ウサギ、モルモット、キバタン、コバタン

アトラクション

園内には、動物展示の他に、以下のアトラクションもあります。

観覧車
ミニモノレール
子供汽車
メリーゴーラウンド
サイクルモノレール
バル～ンぞうさん
ハッピーカンガルー
ファイヤーファイター
スカイフライヤー
せせらぎ広場
コイン式遊具

その他の施設

レストランフォレスト
ズーショップ

アクセス

小倉駅から西鉄バス北九州 行先番号22・23・26・43・46に乗車、到津の森公園前バス停下車、徒歩すぐ
北九州高速道路1号線下到津出入口より1.8㎞

かつては西鉄北九州線の「遊園前」電停がありましたが、1992年に廃止されました。現在では、福岡市から直行の高速バス「いとうづ号」が運行されています。

周辺施設

中央公園
北九州市立総合体育館
九州歯科大学・九州歯科大学付属病院

関連書籍

「戦う動物園 旭山動物園と到津の森公園の物語」（中公新書 小菅正夫・岩野俊郎著／島泰三編）

外部リンク

到津の森公園公式サイト
到津の森公園公式X(旧Twitter)
* 到津の森公園公式Facebook

到津の森公園は、動物たちとの触れ合いを通して、自然の大切さを学べる場所です。ぜひ一度訪れてみてください。

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