周楚

周楚（しゅう そ）

周楚（生年不詳 - 371年）は、東晋時代の軍人です。字は元孫といい、廬江郡尋陽県の出身で、本貫は汝南郡安成県にありました。父は鎮西将軍の周撫で、子には建武将軍の周瓊がいます。彼は東晋における益州統治の安定に大きく貢献しました。

生涯

周楚は東晋に仕え、安西将軍であった桓温の参軍に任じられました。

346年11月、桓温に従って成漢討伐に参加しました。347年3月、東晋軍が彭模に到達した後、今後の作戦について議論が行われました。桓温は成都へ直進することを決定し、周楚は参軍の孫盛と共に彭模に留まり、手薄な兵力で輜重の守備を担当しました。その後、鷹揚将軍・犍為郡太守に任じられました。

365年6月、父である周撫が亡くなると、建成公の爵位を継ぎ、仮節・監梁益二州諸軍事・益州刺史に任じられました。同年11月、梁州刺史の司馬勲が都督梁益二州諸軍事・成都王を自称して東晋に対して反乱を起こし、剣閣から益州へ侵入し涪城を攻撃しました。西夷校尉の毌丘暐は涪城を放棄して逃走し、司馬勲の軍は周楚が守る成都を包囲しました。この事態を知った大司馬桓温は、鷹揚将軍の朱序を征討都護として派遣し、救援に向かわせました。

366年5月、周楚は朱序と共に司馬勲を破り、司馬勲らを捕らえて桓温のもとへ送りました。この功績により、冠軍将軍に任じられました。

370年9月、成漢の皇帝李勢の子を騙って聖王を自称した広漢の妖賊李弘と、李雄の子を騙り涪城を攻略した隴西の人物李高を討伐するため、子の周瓊と周瓊の子である梓潼郡太守の周虓に討伐を命じました。周瓊は李高を、周虓は李弘を討ち、それぞれの反乱を鎮圧しました。

371年3月23日に亡くなり、定と諡されました。子の周瓊が後を継ぎました。

参考文献

『晋書』巻8、巻58、巻98
『資治通鑑』巻97、巻101 - 巻103
* 『十六国春秋』巻78

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