堀之内秀久

堀之内秀久

堀之内 秀久（ほりのうち ひでひさ、1957年11月 - ）は、日本の外交官であり、国際海洋法裁判所の判事を務める人物です。その経歴は、日本国内外の要職を歴任し、国際的な舞台で活躍してきたことを示しています。

人物・経歴

神奈川県出身の堀之内氏は、1970年に麻布中学校・高等学校に進学しました。麻布高校の同期には、経済学者の松山公紀氏、生命科学者の石川冬木氏、財務官の山崎達雄氏、国際医療福祉大学理事長の髙木邦格氏など、各界で活躍する著名人がいます。

1980年に東京大学法学部を卒業後、外務省に入省。中国語研修のため南京大学やハーバード大学に留学しました。その後、在中華人民共和国日本国大使館一等書記官、在アメリカ合衆国日本国大使館参事官、条約局国際協定課長、条約局法規課長、アジア大洋州局中国課長、在中華人民共和国日本国大使館公使、国際情報統括官組織参事官、国際法局審議官、在中華人民共和国日本国大使館特命全権公使など、数々の要職を歴任しました。

2014年にはロサンゼルス総領事に就任。2016年には駐カンボジア特命全権大使となり、2018年には、国際連合カンボジア暫定統治機構の活動中に殉職した高田晴行警視の25回忌慰霊祭に参加。「高田警視の志に思いを致し、安定を取り戻したカンボジアとの関係発展に尽力したい」と挨拶しました。2019年からは駐オランダ特命全権大使を務め、2023年には特命全権大使（国連海洋法条約担当）に任命されました。同年6月には外務省を依願免職し、2023年10月1日からは国際海洋法裁判所の判事に就任しています。

外務省同期入省者

外務省の同期入省者には、以下のような人物がいます。

末松義規（元内閣府副大臣、衆議院議員）
石井正文（元インドネシア大使、国際法局長）
大村昌弘（元フィジー大使）
川村裕（元ノルウェー大使、沖縄大使、コートジボワール大使）
越川和彦（元JICA副理事長、スペイン大使、官房長）
鈴鹿光次（元アフガニスタン大使）
鈴木康久（元ニカラグア大使、レオン総領事）
山田文比古（元東京外国語大学教授）
片上慶一（元イタリア大使、外務[[審議官]]（経済担当））
北野充（元ウィーン代表部大使、軍縮不拡散・科学部長、アイルランド大使）
石川和秀（元フィリピン大使、南部アジア部長）
藤原聖也（元アルジェリア大使）
山崎純（元シンガポール大使、スウェーデン大使、儀典長）
渡邉正人（元ブルガリア大使、バングラデシュ大使）
野田仁（元ルーマニア大使、エクアドル大使）
髙橋礼一郎（元オーストラリア大使、ニューヨーク総領事、アフガニスタン大使）
葉室和親（元トンガ大使）
井出敬二（元北極担当大使、クロアチア大使）
小原雅博（元東京大学法学部教授、上海総領事）
須永和男（元カタール大使、ASEAN大使）
姫野勉（元ガーナ大使）
平石好伸（元チリ大使、ジンバブエ大使）
水谷章（元オーストリア大使、立命館アジア太平洋大学教授）
齊藤貢（元イラン大使、オマーン大使）

主要論文

堀之内氏は、国際法に関する多数の論文を発表しています。主な論文には以下のようなものがあります。

「国際法委員会の2001年選挙結果について」（2001年）
「九州南西海域不審船事案と国際法」（2003年）
「日中領事協定:瀋陽事件からの軌跡」（2010年）

著書

著書としては、以下のものがあります。

『安全保障と国際犯罪』（2005年、共著）
『融ける境超える法 第2巻 : 安全保障と国際犯罪』（2005年、分担執筆）
『21世紀国際法の課題』（2006年、分担執筆）
『国際紛争の多様化と法的処理』（2006年、共著）
『长寿の日本』（2007年）
『Japan's Practice of International Law』（2022年）

栄典

これまでの功績により、以下のような勲章を受章しています。

2017年07月 カンボジア王国友好勲章大十字型章
2018年04月 カンボジア王国友好勲章大将校章
2018年12月 カンボジア王国友好勲章大十字型章

その他

瀋陽総領事館北朝鮮人亡命者駆け込み事件では、訓戒処分を受けたことがありました。また、コロナ禍においては、「インテリジェント・ロックダウン」に関する記事が公開されています。

堀之内秀久氏は、外交官としての豊富な経験と国際法に関する深い知識を活かし、国際社会において重要な役割を果たしています。

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