大浦海岸通停留場

大浦海岸通停留場について

大浦海岸通停留場（おおうらかいがんどおりていりゅうじょう）は、長崎県長崎市常盤町に位置する長崎電気軌道大浦支線の停留場です。駅番号は48で、5号系統が停車します。停留場の表記には「大浦海岸通り」と記されることもあります。

歴史

この停留場は、1916年（大正5年）に大浦停留場として開業しました。1983年（昭和58年）に現在の名称である大浦海岸通停留場に改称されましたが、この名称はそれ以前から通称として広く使われていました。

大浦支線は、開業当初から長らく全線が単線でした。当停留場には交換設備が設置されていましたが、1990年（平成2年）に開催された長崎旅博覧会に合わせて、築町から当停留場までの区間が複線化されました。

年表

1916年（大正5年）12月27日：大浦停留場として開業。
1983年（昭和58年）6月10日：大浦海岸通停留場に改称。
1992年（平成4年）2月：石橋寄りに移設。

構造

大浦海岸通停留場は、道路上にホームが設けられた併用軌道区間にあります。ホームは2面あり、2本の線路を挟んで向かい合わせに配置された相対式ホームとなっています。東側のホームは石橋方面行き、西側のホームは新地中華街方面行きです。

利用状況

長崎電気軌道の調査によると、1日の乗降客数は以下の通りです。

1998年：1,103人
2015年：600人

周辺

かつては海岸沿いに軌道が敷かれていましたが、埋め立てにより海岸線は後退しました。埋め立て地には長崎水辺の森公園が整備されています。周辺でイベントが開催される際には、当停留場を始発とする臨時列車が運行されることがあります。

大浦支線は当停留場から終点の石橋停留場までが単線区間となります。この区間にある大浦天主堂・石橋の両停留場では行き違いができないため、閉塞信号機とトロリーコンタクターを使用して、単線区間への入線を1両に制限する単線自動閉塞式が採用されています。ただし、観光シーズンなど多客時には続行運転を行い、複数車両がこの区間に入線することもあります。この場合、単線区間への入線には通票と続行標が使用され、後から石橋に入線した車両が先に新地中華街方面へ発車します。

この単線区間は、大浦支線を走る5号系統の増発を妨げる要因となっています。そのため、当停留場から分岐し、長崎港の国際ターミナルがある松が枝地区まで複線の延伸線を建設する構想があります。

周辺の主な施設

旧長崎英国領事館（重要文化財）
旧長崎税関下り松派出所（重要文化財）
長崎市旧香港上海銀行長崎支店記念館（重要文化財）
ガスト長崎大浦海岸店
ナガサキピースミュージアム
大浦警察署

隣の停留場

長崎電気軌道

大浦支線（■5号系統）
メディカルセンター停留場（47） - 大浦海岸通停留場（48） - 大浦天主堂停留場（50）

脚注

[脚注の内容は省略]

参考文献

今尾恵介（監修）『日本鉄道旅行地図帳』 12 九州沖縄、新潮社、2009年。ISBN 978-4-10-790030-2。
川島令三『全国鉄道事情大研究』 九州篇 2、草思社、2007年。ISBN 978-4-7942-1562-8。
川島令三『四国・九州ライン 全線・全駅・全配線』 第5巻 長崎・佐賀エリア、講談社〈【図説】 日本の鉄道〉、2013年。ISBN 978-4-06-295161-6。
田栗優一『長崎「電車」が走る街今昔』JTBパブリッシング〈JTBキャンブックス〉、2005年。ISBN 4-533-05987-2。
田栗優一、宮川浩一『長崎のチンチン電車』葦書房、2000年。ISBN 4-7512-0764-4。
長崎電気軌道株式会社『長崎電気軌道100年史』2016年。

関連項目

日本の鉄道駅一覧

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