大炊御門冬輔

大炊御門冬輔（おおいのみかど ふゆすけ）は、鎌倉時代中期に活躍した公卿です。内大臣を務めた大炊御門冬忠の次男として生まれました。最終的な官位は正二位、権中納言にまで昇りました。

経歴

以下に、大炊御門冬輔の経歴を『公卿補任』および『尊卑分脈』の記述に基づいてまとめます。

建長5年（1253年）1月5日：叙爵
建長6年（1254年）1月5日：従五位上に叙される
建長8年（1256年）1月26日：侍従に任官。同年7月20日、正五位下に叙される。
正嘉元年（1257年）9月8日：左少将に任官
正嘉2年（1258年）1月13日：加賀権介を兼任
正元元年（1259年）1月6日：従四位下に叙される。同月21日、還任。同年11月21日、従四位上に叙される。
文応元年（1260年）6月14日：右中将に転任。同年11月15日、正四位下に叙される。
弘長元年（1261年）10月1日：左中将に転任
弘長2年（1262年）7月23日：右中将に移る。同年12日、禁色を許される。
文永7年（1270年）11月17日：従三位に叙される。右中将は元の如し。
文永8年（1281年）2月1日：美濃権守を兼任
文永9年（1272年）1月5日：正三位に叙される
文永11年（1274年）4月5日：参議に任官、右中将と美濃権守を兼任。
文永12年（1275年）1月18日：周防権守を兼任
建治3年（1277年）1月5日：従二位に叙される。同年9月13日、権中納言に任官。
弘安元年（1278年）3月23日：帯剣を許される
弘安4年（1281年）1月5日：正二位に叙される
弘安9年（1286年）9月2日：権中納言を辞退
延慶元年（1308年）：薨去または出家


このように、大炊御門冬輔は、鎌倉時代中期において順調に昇進を重ね、重要な役職を歴任したことがわかります。

系譜

父：大炊御門冬忠（1218年 - 1268年）
母：藤原資季の養女?
妻：不詳
男子：定助
男子：大炊御門忠藤

参考文献

『公卿補任』（新訂増補国史大系）吉川弘文館 黒板勝美、国史大系編集会（編）
『尊卑分脈』（新訂増補国史大系）吉川弘文館 黒板勝美、国史大系編集会（編）
* 『増鏡』井上宗雄訳注、講談社学術文庫全3巻

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