大部一秋

大部一秋（おおべ かずあき）

大部一秋は、1952年10月15日に神奈川県で生まれ、2014年6月12日に逝去した日本の外交官です。正四位、瑞宝中綬章を受章しています。

生い立ちと学歴

大部氏は、創価高等学校を経て、創価大学経済学部経済学科を卒業しました。1975年3月に同大学を1期生として卒業後、同年4月に外務省に入省し、外交官としてのキャリアをスタートさせました。

外交官としての活躍

外務省入省後、スペイン語研修を経て、在オーストラリア大使館の一等書記官、在アルゼンチン大使館の公使などを歴任しました。その後、国際協力機構（JICA）に転じ、企画調整部長を務めるなど、開発協力の分野でも活躍しました。

2008年には在サンパウロ総領事に就任し、ブラジルに赴任しました。在任中は、日系ブラジル人のコミュニティを精力的に訪問し、その数は100か所以上にも及びました。また、日本との技術協定の締結や商用マルチビザの延長に尽力するなど、両国間の関係強化に大きく貢献しました。これらの功績が認められ、サンパウロ市から名誉市民章を授与されました。

2013年には、ウルグアイ駐箚特命全権大使に任命され、ウルグアイに赴任しました。しかし、在任中に体調を崩し、2014年6月3日に帰国。余命数日と宣告される中、葬儀の手配や後任への引き継ぎを行い、同年6月12日、肝不全のため東京医科歯科大学医学部附属病院で生涯を閉じました。

その功績を称え、没後の同日付で瑞宝中綬章と正四位が授与されました。

略歴

1952年 - 誕生
1982年 - 在メキシコ日本国大使館二等書記官
1984年 - 外務省経済協力局技術協力課課長補佐
1987年7月 - 外務省中南米局中南米二課首席事務官
1989年10月 - 外務省経済協力局国際機構課首席事務官
1991年5月 - 在アルゼンチン日本国大使館一等書記官
1993年7月 - 在オーストラリア日本国大使館一等書記官
1995年6月 - 内閣官房内閣内政審議室内閣審議官
1997年6月 - 外務省研修所総括指導官
1999年1月 - 外務省経済協力局開発協力課長
1999年8月 - 外務省経済協力局技術協力課長
2000年8月 - 駐サウジアラビア大使館参事官
2002年7月 - 駐アルゼンチン大使館参事官
2003年1月 - 駐アルゼンチン公使
2006年5月 - 独立行政法人国際協力機構（JICA）企画調整部長
2008年11月 - サンパウロ総領事、ブラジル日本商工会議所名誉顧問
2012年7月1日 - 外務省大臣官房付
2012年7月 - 独立行政法人中小企業基盤整備機構業務統括役（国際化支援センター）
2013年4月2日 - ウルグアイ駐箚特命全権大使
2014年6月12日 - 肝不全のため死去

受賞歴

2012年6月 - サンパウロ名誉市民章

栄典

2014年 - 瑞宝中綬章
2014年 - 正四位

脚注

大部氏と同時期に活躍した外交官として、以下の人物が挙げられます。

河相周夫（元外務事務次官）
別所浩郎（元駐韓大使）
奥田紀宏（元駐カナダ大使）
谷崎泰明（元外務省研修所長）
三輪昭（元関西担当大使）
鈴木庸一（元駐フランス大使）
持田繁（元国連事務総長副特別代表）
門司健次郎（元ユネスコ代表部大使）
渥美千尋（元駐アイルランド大使）
山口寿男（元駐ノルウェー大使）
岸野博之（元駐ラオス大使）
水城幾雄（元駐パナマ大使）
江川明夫（元駐スロバキア大使）
竹内春久（元駐シンガポール大使）
西林万寿夫（元駐ギリシャ大使）
篠塚保（元国際テロ対策担当大使）
小林祐武（元外務省経済局参事官）
椿秀洋（元駐ボリビア大使）
庄司隆一（元駐ナイジェリア大使）
清水武則（元駐モンゴル大使）
隈丸優次（元駐カンボジア大使）
蒲原正義（元駐カザフスタン大使）
藤田順三（元駐ウガンダ大使）
丸尾眞（元科学技術協力担当大使）
名井良三（元駐アンゴラ大使）
福田米蔵（元駐ジンバブエ大使）

外部リンク

大部大使挨拶（在ウルグアイ日本国大使館公式ホームページ）)

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