安久町

宮崎県都城市安久町について

概要

安久町（やすひさちょう）は、宮崎県都城市の南部に位置する町丁です。郵便番号は885-0044。人口は約3,800人、約1,500世帯が暮らしています。豊かな自然に囲まれ、歴史と文化が色濃く残る地域です。

地理

都城市の南部に位置し、東は日南市、西は梅北町、南は鹿児島県曽於市末吉町、南東は串間市と隣接しています。北部は上長飯町、北東部は豊満町、三股町、北西部は下長飯町と接しており、様々な地域と交流があります。安久川、萩原川、鍋の谷川、安楽川などの河川が流れ、自然豊かな景観を作り出しています。

歴史

中世

中世には日向国諸県郡に属し、地名は南北朝時代の名田名に由来します。1375年、島津氏久が日向国の富山彦五郎義弘が「島津御庄日向方中郷富山・安久名・和里木名・同秋永等」を相伝していると主張し、室町幕府にその安堵を求めた記録が残っています。このことから、この地域が古くから重要な拠点であったことが伺えます。

近世

江戸時代には薩摩藩都城島津氏の私領地として、都城郷に属していました。「三国名勝図会」には、鶴岡八幡宮、医王山知足院正応寺が記載されています。鶴岡八幡宮は1485年に出水城主島津国久が北郷義久、島津忠廉と共に勧請したと伝えられています。

交通

鉄道の最寄駅は、JR日豊本線の西都城駅です。道路は、国道222号、宮崎県道12号都城東環状線、宮崎県道34号都城串間線、宮崎県道108号財部庄内安久線、都城盆地朝霧道路が整備されています。バスは宮崎交通の33・34系統が利用できます。

教育

学区は、小学校が都城市立安久小学校、中学校が都城市立中郷中学校です。地域の子どもたちは、これらの学校で学び、成長していきます。

主要施設

地域には、中郷地区公民館、都城市立安久小学校、中郷郵便局、都城警察署中郷駐在所などの施設があります。これらの施設は、地域住民の生活を支える重要な役割を果たしています。

名所・旧跡・観光スポット

安久町には、金御岳、安久温泉、興玉神社、尾平野洞窟、薩摩藩石原番所跡、六ヶ城跡、古城跡、池平城跡、正応寺跡、堀之内御所跡など、多くの名所や旧跡が点在しています。また、安久節、正応寺大太鼓踊といった伝統的な文化も受け継がれています。これらのスポットは、地域の歴史や文化に触れることができる貴重な場所です。

人口

2023年9月1日時点での人口は、都城市の公式ホームページで公開されています。

沿革

1871年：廃藩置県により、当初は鹿児島県、後に都城県の管轄となる。
1873年：宮崎県（第1次）の管轄となる。
1876年：第2次府県統合により鹿児島県の管轄となる。
1883年：宮崎県（第2次）の管轄となり、北[[諸県郡]]に属す。
1884年：安久、豊満、梅北の3ヵ村が連合して上安久に戸長役場を置く。
1889年：町村制施行により中郷村が発足し、同村の大字となる。中郷村役場を当地に設置。
* 1967年：中郷村が都城市に編入。以後、中郷地区安久町となる。

地域

安久町は、中郷地区に属し、上安久、下安久、一本杉、藤田、後久、高野原、長谷谷、正応寺、北條、建立寺、湯之元、笠岩、鹿ノ川内、石原、中原、鍋谷、猪之谷、御所谷、尾平野、内木谷といった地区に分かれています。それぞれの地域で、独自の文化や歴史が育まれています。

参考文献

角川日本地名大辞典編纂委員会編『角川日本地名大辞典 45 宮崎県』角川書店、1979年。

安久町は、豊かな自然と歴史、文化が調和した魅力的な地域です。訪れる人々は、この地で穏やかな時間と、心に残る体験をすることができるでしょう。

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