小野義一

小野義一

小野義一（おの ぎいち）は、1876年（明治9年）10月7日に生まれ、1950年（昭和25年）5月25日に没した、日本の大蔵官僚、政治家です。大蔵次官、衆議院議員、東京市助役などを務めました。

生い立ちと学歴

高知県出身で、小野義為の長男として生まれました。高知一中、東京府立四中を経て、1898年7月に第一高等学校政治科を首席で卒業しました。その後、1903年7月には東京帝国大学法科大学政治学科を首席で卒業し、銀時計を授与されました。東大の同期には、小川郷太郎、上杉慎吉、馬場鍈一らがいました。

官僚としてのキャリア

1903年7月、小野は大蔵属に任官し、主計局兼参事官付となりました。同年11月には、文官高等試験行政科試験に次席で合格しました。ちなみに、この時の首席合格者は馬場鍈一でした。

1906年11月、煙草専売局事務官に就任し、その後、樺太民政署事務官兼大蔵書記官、大蔵省参事官、専売局製造部調査課長、同官房調査課長、大蔵省大臣官房会計課長、兼大蔵大臣秘書官、兼日本興業銀行監理官、大阪税関長、神戸税関長、大蔵省銀行局長、同理財局長など、数々の要職を歴任しました。

1924年1月、小野は大蔵省を退官しました。

政治家としてのキャリア

1924年5月、第15回衆議院議員総選挙に高知県第五区から出馬し、当選しました。同年6月には、大蔵次官に政治任用され、同年8月まで在任しました。1928年1月には、東京市助役に就任し、1929年2月まで務めました。

1942年4月の第21回衆議院議員総選挙では、高知県第二区から翼賛政治体制協議会推薦（旧立憲民政党）で出馬し、当選しました。その後、日本進歩党に所属し、衆議院議員を二期務めました。戦後、1947年に公職追放となりました。

その他の活動

小野は、鉄道会議議員や拓殖大学教授も務めました。

栄典

小野は、以下の勲章を受章しました。

1906年（明治39年）4月1日 - 勲六等瑞宝章
1916年（大正5年）1月19日 - 勲四等瑞宝章
1920年（大正9年）11月1日 - 旭日中綬章

親族

義父は、尾崎三良です。

参考文献

秦郁彦編『日本近現代人物履歴事典』東京大学出版会、2002年。
衆議院・参議院『議会制度百年史 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年、p50-51。

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