己斐城

己斐城は、現在の広島県広島市西区己斐上四丁目に位置していた山城です。鎌倉時代中期に築城され、戦国時代までその役割を果たしました。別名、己斐新城、平原城とも呼ばれ、南約1.5kmに位置する己斐古城（岩原城）と区別されています。

概要

己斐城は、厳島神社の神領衆であった己斐氏によって、茶臼山（通称：小茶臼）に築かれた山城です。城の南側が大手口、北側が搦手口となっており、山頂には本丸、二の丸、空堀などが設けられていました。 प्राकृतिक地形を活かした堅固な構造が特徴です。

歴史

己斐城は、戦国時代に幾度か戦いの舞台となりました。

1515年： 銀山城主・武田元繁が己斐豊後守師道入道宗端を攻撃し、数ヶ月にわたる包囲戦が行われましたが、落城には至りませんでした。
1517年： 己斐宗端は有田合戦で武田元繁陣営として毛利元就勢と戦い、討ち死にしました。
1554年： 宗端の子、己斐豊後守直之の時代に、折敷畑の戦いの前に草津城などとともに毛利元就によって攻撃され、落城しました（防芸引分）。
1555年： 直之は厳島の戦いで毛利方の宮尾城の城将として参戦し、合戦後に隠居しました。

その後、直之の弟である己斐利右衛門興員が城主となりましたが、関ヶ原の戦いの後、毛利氏が防長へ転封されるとともに、己斐城も廃城となりました。

現在の様子

現在、己斐城跡の山頂付近には、城跡を示す石碑や案内板が設置されています。本丸、二の丸、南郭などの遺構には、それらを示す石柱が建てられており、往時の面影を偲ぶことができます。山道は整備されており、ハイキングコースとしても親しまれています。

関連情報

己斐氏
周辺の城郭：佐東銀[[山城]]、三入高松城、草津城、桜尾城、宮尾城、府中出張城、仁保城、矢野城、広島城
* 己斐町

もう一度検索