徐盛

徐 盛（じょ せい）

徐盛は、中国の後漢末期から三国時代にかけて活躍した武将であり、呉のために尽力しました。彼の本名は徐盛で、字は文嚮であり、徐州琅邪郡莒県出身です。彼は息子に徐楷がいます。

生涯

徐盛は、戦の影響で故郷を離れ、南下して呉郡に避難しました。彼はその時期から名声を上げ、度胸があり義に厚い人物として知られるようになりました。孫権が孫策の後を継ぐと、彼は別部司馬の職に任じられ、五百人の兵士を預かることになりました。柴桑県長としての任務を与えられ、江夏の黄祖の侵攻を防ぐ役割を担いました。

ある時、黄祖の子である黄射が数千人を引き連れ、長江を下って攻撃を仕掛けてきましたが、徐盛はわずか二百人に満たない兵でこれを阻止し、徹底的に壊滅させました。この戦功により、彼は校尉に昇進し、蕪湖県の令となりました。臨城では、山越の反乱者を鎮圧し中郎将に任命され、兵士の監督や選抜にあたりました。

建安20年（215年）の合肥の戦いにおいて、曹操軍の張遼による不意打ちを受けながらも先遣部隊として活動し、潘璋と賀斉に救援されました。建安22年（217年）には、曹操が10万以上の軍を率いて濡須口を攻め、蔣欽と共に諸軍の指揮を執りました。徐盛は蔣欽に対する恐れがありましたが、蔣欽は徐盛の優れたところを賞賛し、徐盛も彼に心服しました。

次第に彼の勇気と戦略的な洞察力が評価され、建安26年（221年）には建武将軍に昇進し、都亭侯に封じられました。その後、劉備が西陵に攻め寄せると、陸遜たちと共に迎撃し、彼らの砦を奪取していくつかの戦功を挙げました。さらに、魏の曹休との戦闘でも徐盛は寡兵で曹休の大軍を食い止め、逆に敵を混乱させ貴重な勝利を収めました。

徐盛は、黄武3年（224年）に曹丕が10万の兵を率いて南下してきた際、偽の城壁を築き、曹丕を驚かせる成果を上げました。曹丕は徐盛の才能を恐れ、自軍の進軍を断念せざるを得ませんでした。彼の偽城計画は見事に成功し、勇壮な戦術が評価されました。

徐盛の死は黄武年間（222年 - 229年）にさかのぼります。

逸話

徐盛の生涯には、蔣欽に対する一連のエピソードが含まれています。かつて、蔣欽と彼の部下との間で対立があった際、徐盛は自らが蔣欽に嫌われているのではと考えていました。しかし、蔣欽が徐盛を褒め称えたことで徐盛は彼に感謝し、周泰の指揮の下で共に戦うようになりました。

また、彼は『三国志演義』にも登場し、新たに江東の主となる孫権の家臣として描かれています。武勇に秀でたキャラクターとして、様々な戦場で活躍し、長江の戦いでは曹操軍に立ち向かう姿が印象的でした。徐盛の計略や戦闘に対する認識は、彼の名声を高めていったのです。

これらの経験を通し、徐盛は不屈の精神と義の心を持つ武将として、後世の人々に記憶されています。

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