徳宏タイ族チンポー族自治州

徳宏タイ族チンポー族自治州

徳宏タイ族チンポー族自治州（とっこうタイぞくチンポーぞくじちしゅう）は、中華人民共和国雲南省に位置する自治州です。この地域は、ミャンマーとの国境に面しており、独特の文化と地理的特性を持っています。

概要

自治州の名前にある「タイ族」は、タイ王国の主体民族であるタイ族（シャム族）とは異なり、雲南省に居住するシャン族系のタイ・ルー族を指します。また、「チンポー族」は、ミャンマーのカチン州に住むカチン族のことです。このように、徳宏タイ族チンポー族自治州は、多様な民族が共存する地域です。ミャンマーと国境を接しているため、中緬貿易の拠点となる多くの口岸が位置し、経済的にも重要な役割を果たしています。

地理

自治州の北西部から西部、南東部にかけての地域（梁河県を除く）は、ミャンマーのカチン州・シャン州と国境を接しています。具体的には、盈江県、隴川県、瑞麗市、芒市が該当します。盈江県内には大盈江が流れ、芒市内には国際河川である怒江と瑞麗江が流れています。また、芒市内には芒究ダムがあります。

行政区画

徳宏タイ族チンポー族自治州は、2つの県級市と3つの県を管轄しています。

県級市：芒市、瑞麗市
県：梁河県、盈江県、隴川県

歴史

1954年：徳宏タイ族チンポー族自治区が成立
1956年：徳宏タイ族チンポー族自治州に改称
1985年：畹町鎮が市制施行
1992年：瑞麗県が市制施行
1996年：潞西県が市制施行（現在の芒市）
1999年：畹町市が瑞麗市に編入
2010年：潞西市が芒市に改称

産業

国境貿易

瑞麗口岸は、中国とミャンマーの国境に位置する重要な検問所です。アジアハイウェイ14号線のシュウェリ川に架かる姐告大橋を渡ると、ミャンマーのミューズに繋がります。

交通

航空

徳宏芒市空港
瑞麗景成ヘリポート

鉄道

大瑞線（建設中）

道路

高速道路：杭瑞高速道路、S47 瑞隴高速道路
国道：G320国道、G556国道
省道：332省道、333省道、334省道

その他

徳宏タイ族チンポー族自治州は、黒河・騰衝線（中国の人口分布の偏りを表す線）の近くに位置し、雲南料理、プーアル茶など、独自の文化を持っています。また、過去には中越戦争や中越国境紛争の影響も受けています。

外部リンク

自治州人民政府'>徳宏自治州人民政府

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