新春仕事人スペシャル 必殺忠臣蔵
『新春仕事人スペシャル 必殺忠臣蔵』は、1987年1月2日にテレビ朝日系列で放送された時代劇スペシャルです。必殺シリーズの長時間スペシャル第8弾として、朝日放送と松竹が共同で制作しました。主演は藤田まことさんが務め、おなじみの中村主水を演じています。
この作品は、1986年11月から放送されていた『必殺仕事人V・旋風編』の新春特別番組として製作されました。物語の舞台は、元禄時代。赤穂事件、いわゆる忠臣蔵の裏で、仕事人たちが活躍するという設定が特徴です。本来の必殺シリーズと忠臣蔵では時代背景が異なりますが、冒頭で藤田まことさんが「どの時代にも、主水のような人物がいたと解釈してほしい」と説明しています。
物語は、赤穂浪士の一人である寺坂吉右衛門が、かつて仕事人の元締・上方の虎の配下であったという事実が明かされるなど、史実とフィクションを織り交ぜた構成となっています。義士を脱盟した者たちの逸話に仕事人を絡めるなど、従来の忠臣蔵とは異なる視点で物語が展開します。
撮影エピソードとして、忠臣蔵恒例の陣太鼓のシーンは夜中に行われ、撮影所付近の住民から騒音の苦情が来たという話があります。また、時代設定が元禄時代にも関わらず、早駕籠のシーンの背後に東海道新幹線が映り込んでいるという、現代的なハプニングも発生しています。さらに、赤穂城のシーンでは「赤穂城跡」と書かれた石碑が映り込み、その前を自動車が通過するなど、時代考証の甘さも指摘されています。
キャスティングに関しても、当初、吉良上野介役には大滝秀治さんが予定されていましたが、実現しませんでした。そのため、大石内蔵助役の山城新伍さんの描写に偏りが見られ、作品のバランスを欠いたという評価もあります。
劇中では、番組本来の登場人物以外に、メインゲストが登場する際に、役名と演じる俳優の名前がテロップで表示されていました。
物語は、元禄14年（1701年）の江戸城松之大廊下での刃傷事件から始まります。浅野内匠頭が即日切腹となる一方、吉良上野介にはお咎めがないという不公平な裁定に、浅野家急進派を中心に、吉良上野介への仇討ちの動きが広まります。この成り行きを、中村主水たち仕事人も見守っていました。
忠臣蔵の主なキャラクター
大石内蔵助: 本来、仇討ちをする気はなかったものの、周囲の期待に押され、赤穂四十七士を率いて仇討ちを決行します。本懐を遂げた後、吉良上野介が偽者であったことが発覚し、主水に上野介の仕置を依頼します。虫歯を患っており、順之助の元に通っていました。
寺坂吉右衛門: 四十七士の一人ですが、かつては仕事人の元締め・虎の配下でした。虎の娘であるお玉とは昔なじみです。
浅野内匠頭: 刃傷沙汰の後、「あの狸ジジイ、斬りたかった…」という上野介への恨みの言葉を残して切腹します。
吉良上野介: 女好きで好色な老人として描かれています。影武者を立てて討ち入りを生き延び、湯女たちと風呂を楽しんでいましたが…。
瑤泉院: 「南部坂雪の別れ」で、内蔵助に離縁を迫ります。しかし、間者がその会話を盗み聞きした際に転倒し記憶喪失になったため、内蔵助の真意を知ることはありませんでした。
主なキャスト
仕事人
中村主水 - 藤田まこと
鍛冶屋の政 - 村上弘明
夜鶴の銀平 - 出門英
便利屋お玉 - かとうかずこ
西順之助 - ひかる一平
仕事人の周辺
中村せん - 菅井きん
中村りつ - 白木万理
筆頭同心 田中 - 山内としお
与力 鬼塚 - 西田健
おりん - 桃山みつる
千代松 - 遠藤太津朗
小者 六平 - 妹尾友信
おさき - 菅原昌子
赤穂浪士
大石内蔵助 - 山城新伍
寺坂吉右衛門 - 近藤正臣
神崎与五郎 - 本田博太郎
早水藤左衛門 - 島田順司
潮田又之丞 - 荒勢
片岡源五右衛門 - 佐川満男
矢頭右衛門七 - 三好圭一
堀部安兵衛 - 高峰圭二
堀部弥兵衛 - 幸田宗丸
小野寺十内 - 波田久夫
武林唯七 - 伊庭剛
大石主税 - 吉田友紀
赤穂藩・浅野家
浅野内匠頭 - 沖田浩之
瑤泉院 - 川中美幸
橋本平左衛門 - 錦織一清
りく - 上村香子
萱野三平 - 押川英俊
大野九郎兵衛 - 西山辰夫
大野郡右衛門 - 安部潮
高田郡兵衛 - 南条好輝
玉虫七郎右衛門 - 寺下貞信
吉良家
吉良上野介 - 日下武史
牧野春斎 - 峰岸徹
お蓮 - 赤座美代子
小林平八郎 - 岩尾正隆
鳥居利右衛門 - 野上哲矢
松原多仲 - 田中弘史
その他
お初 - 倉沢淳美
おみの - 浜田朱里
甚五郎 - 江戸家猫八
おすじ - 今いくよ
おふく - 今くるよ
うなぎ屋主人 - 原哲男
お軽 - 井上ユカリ
おうめ - 酒井葉子
丑五郎 - 吉田良全
梶川与惣兵衛 - 芝本正
千坂兵部 - 菅貫太郎
この作品は、従来の忠臣蔵とは異なる斬新な視点で、歴史の裏に潜む仕事人たちの活躍を描いた時代劇スペシャルです。ぜひご覧ください。
スタッフ
制作 - 山内久司（朝日放送）
プロデューサー - 奥田哲雄、辰野悦央（朝日放送）、櫻井洋三（松竹）
脚本 - 田上雄
音楽 - 平尾昌晃
監督 - 工藤栄一
制作協力 - 京都映画撮影所（現・松竹撮影所）
制作 - 朝日放送、松竹
主題歌
川中美幸「愛は別離（わかれ）」
作詞：なかにし礼、作曲：浜圭介、編曲：桜庭伸幸
『必殺仕事人V・旋風編』の主題歌
ナレーション
オープニング - 中村梅之助
劇中 - 芥川隆行
この作品は、1986年11月から放送されていた『必殺仕事人V・旋風編』の新春特別番組として製作されました。物語の舞台は、元禄時代。赤穂事件、いわゆる忠臣蔵の裏で、仕事人たちが活躍するという設定が特徴です。本来の必殺シリーズと忠臣蔵では時代背景が異なりますが、冒頭で藤田まことさんが「どの時代にも、主水のような人物がいたと解釈してほしい」と説明しています。
物語は、赤穂浪士の一人である寺坂吉右衛門が、かつて仕事人の元締・上方の虎の配下であったという事実が明かされるなど、史実とフィクションを織り交ぜた構成となっています。義士を脱盟した者たちの逸話に仕事人を絡めるなど、従来の忠臣蔵とは異なる視点で物語が展開します。
撮影エピソードとして、忠臣蔵恒例の陣太鼓のシーンは夜中に行われ、撮影所付近の住民から騒音の苦情が来たという話があります。また、時代設定が元禄時代にも関わらず、早駕籠のシーンの背後に東海道新幹線が映り込んでいるという、現代的なハプニングも発生しています。さらに、赤穂城のシーンでは「赤穂城跡」と書かれた石碑が映り込み、その前を自動車が通過するなど、時代考証の甘さも指摘されています。
キャスティングに関しても、当初、吉良上野介役には大滝秀治さんが予定されていましたが、実現しませんでした。そのため、大石内蔵助役の山城新伍さんの描写に偏りが見られ、作品のバランスを欠いたという評価もあります。
劇中では、番組本来の登場人物以外に、メインゲストが登場する際に、役名と演じる俳優の名前がテロップで表示されていました。
物語は、元禄14年（1701年）の江戸城松之大廊下での刃傷事件から始まります。浅野内匠頭が即日切腹となる一方、吉良上野介にはお咎めがないという不公平な裁定に、浅野家急進派を中心に、吉良上野介への仇討ちの動きが広まります。この成り行きを、中村主水たち仕事人も見守っていました。
忠臣蔵の主なキャラクター
大石内蔵助: 本来、仇討ちをする気はなかったものの、周囲の期待に押され、赤穂四十七士を率いて仇討ちを決行します。本懐を遂げた後、吉良上野介が偽者であったことが発覚し、主水に上野介の仕置を依頼します。虫歯を患っており、順之助の元に通っていました。
寺坂吉右衛門: 四十七士の一人ですが、かつては仕事人の元締め・虎の配下でした。虎の娘であるお玉とは昔なじみです。
浅野内匠頭: 刃傷沙汰の後、「あの狸ジジイ、斬りたかった…」という上野介への恨みの言葉を残して切腹します。
吉良上野介: 女好きで好色な老人として描かれています。影武者を立てて討ち入りを生き延び、湯女たちと風呂を楽しんでいましたが…。
瑤泉院: 「南部坂雪の別れ」で、内蔵助に離縁を迫ります。しかし、間者がその会話を盗み聞きした際に転倒し記憶喪失になったため、内蔵助の真意を知ることはありませんでした。
主なキャスト
仕事人
中村主水 - 藤田まこと
鍛冶屋の政 - 村上弘明
夜鶴の銀平 - 出門英
便利屋お玉 - かとうかずこ
西順之助 - ひかる一平
仕事人の周辺
中村せん - 菅井きん
中村りつ - 白木万理
筆頭同心 田中 - 山内としお
与力 鬼塚 - 西田健
おりん - 桃山みつる
千代松 - 遠藤太津朗
小者 六平 - 妹尾友信
おさき - 菅原昌子
赤穂浪士
大石内蔵助 - 山城新伍
寺坂吉右衛門 - 近藤正臣
神崎与五郎 - 本田博太郎
早水藤左衛門 - 島田順司
潮田又之丞 - 荒勢
片岡源五右衛門 - 佐川満男
矢頭右衛門七 - 三好圭一
堀部安兵衛 - 高峰圭二
堀部弥兵衛 - 幸田宗丸
小野寺十内 - 波田久夫
武林唯七 - 伊庭剛
大石主税 - 吉田友紀
赤穂藩・浅野家
浅野内匠頭 - 沖田浩之
瑤泉院 - 川中美幸
橋本平左衛門 - 錦織一清
りく - 上村香子
萱野三平 - 押川英俊
大野九郎兵衛 - 西山辰夫
大野郡右衛門 - 安部潮
高田郡兵衛 - 南条好輝
玉虫七郎右衛門 - 寺下貞信
吉良家
吉良上野介 - 日下武史
牧野春斎 - 峰岸徹
お蓮 - 赤座美代子
小林平八郎 - 岩尾正隆
鳥居利右衛門 - 野上哲矢
松原多仲 - 田中弘史
その他
お初 - 倉沢淳美
おみの - 浜田朱里
甚五郎 - 江戸家猫八
おすじ - 今いくよ
おふく - 今くるよ
うなぎ屋主人 - 原哲男
お軽 - 井上ユカリ
おうめ - 酒井葉子
丑五郎 - 吉田良全
梶川与惣兵衛 - 芝本正
千坂兵部 - 菅貫太郎
この作品は、従来の忠臣蔵とは異なる斬新な視点で、歴史の裏に潜む仕事人たちの活躍を描いた時代劇スペシャルです。ぜひご覧ください。
スタッフ
制作 - 山内久司（朝日放送）
プロデューサー - 奥田哲雄、辰野悦央（朝日放送）、櫻井洋三（松竹）
脚本 - 田上雄
音楽 - 平尾昌晃
監督 - 工藤栄一
制作協力 - 京都映画撮影所（現・松竹撮影所）
制作 - 朝日放送、松竹
主題歌
川中美幸「愛は別離（わかれ）」
作詞：なかにし礼、作曲：浜圭介、編曲：桜庭伸幸
『必殺仕事人V・旋風編』の主題歌
ナレーション
オープニング - 中村梅之助
劇中 - 芥川隆行
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