第53回朝日新聞社杯競輪祭

第53回朝日新聞社杯競輪祭：KEIRINグランプリ2011への最終決戦

2011年12月1日から4日にかけて、小倉競輪場を舞台に繰り広げられた第53回朝日新聞社杯競輪祭は、単なるGI競走以上の意味を持つ、KEIRINグランプリ2011への出場権をかけた重要な戦いでした。

グランプリ出場を巡る熾烈な争い

この大会は、その年の12月30日に平塚競輪場で開催されるKEIRINグランプリ2011への出場権をかけた、最後の機会でした。大会開幕前までに、以下の4選手が優先出場権を獲得していました。

村上義弘

残る5つの出場枠は、この競輪祭の優勝者、または12月4日時点での獲得賞金上位者から選出されます。大会開始前の時点で、山口幸二（獲得賞金額3位）と武田豊樹（同5位）の2選手が賞金上位での出場を確定させていました。準決勝終了時点では、残る3枠をめぐり、以下の様な状況となっていました。

グランプリ出場確定：村上義弘、武田豊樹
残り3枠を争う選手：成田和也（7位）、佐藤友和（8位）、海老根恵太（12位）、市田佳寿浩（16位）、長塚智広（18位）、佐藤慎太郎（9位）、小野俊之（10位）

グランプリ出場権のシミュレーション

準決勝の結果を踏まえ、決勝戦に進出したメンバーで、残る3枠の争いは以下のシミュレーションが考えられました。

1. 賞金ランク9位以内の選手が優勝した場合
成田和也と佐藤友和は出場確定。
海老根恵太は3着以内に入れば確定。
海老根が4着以下の場合、市田佳寿浩が2着以内で逆転。
海老根が5着以下の場合、長塚智広は2着以内で逆転。
2. 村上、武田、佐藤のいずれかが優勝し、海老根が5着以下、市田と長塚が3着以下の場合
佐藤慎太郎か小野俊之のどちらかが出場。
3. 賞金ランク10位以下の選手が優勝した場合
優勝者がまず確定。
佐藤友和は完走すれば確定（失格・競走棄権の場合は、佐藤慎太郎か小野俊之が出場）。
海老根は2着以内に入れば確定、3着以下で成田に出場権を奪われる。

決勝戦：激闘の末のドラマ

このような状況下で迎えた決勝戦は、激しい競り合いとなりました。最終的に、長塚智広がタイヤ差で武田豊樹を制し、見事GI初優勝を果たしました。3着には海老根恵太が入り、グランプリ3年連続出場は叶いませんでした。佐藤友和は8着で完走したことにより、賞金上位でのグランプリ出場を決めました。

この結果、KEIRINグランプリ2011への最後の3つの出場枠は、長塚智広、佐藤友和、成田和也の3選手に決定しました。

決勝戦の結果

1着: 長塚智広
2着: 武田豊樹
3着: 海老根恵太
その他: 佐藤友和は8着

実況アナウンサー

今大会では、ファン投票により選出されたアナウンサーが、各日のレースを実況しました。

初日：池田牧人（函館競輪場）
2日目：山本浩司（青森競輪場）
3日目：滝口久（奈良競輪場・京都向日町競輪場）
最終日：鈴木佳文（伊東温泉競輪場）

特記事項

決勝戦はテレビ朝日系列で地上波中継されました。
* 四日間の総売上は107億6615万0800円で、目標額の115億円には届きませんでした。

まとめ

第53回朝日新聞社杯競輪祭は、KEIRINグランプリ2011への出場権をかけた、最後まで目が離せない激戦となりました。長塚智広の劇的な初優勝、そして、賞金ランキング上位選手たちの熱い戦いは、多くの競輪ファンを魅了しました。

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