縦貫線 (北段)

縦貫線（北段）とは

台湾鉄路管理局（台鉄）の縦貫線（北段）は、台湾北部の基隆市にある基隆駅から、苗栗県竹南鎮の竹南駅に至る区間を指します。この路線は、台湾の主要な幹線である西部幹線の一部として運行されており、台湾の鉄道輸送において重要な役割を担っています。

路線データ

管理者: 台湾鉄路管理局
営業キロ: 基隆 - 竹南間 125.4km
軌間: 1,067mm
駅数: 32駅
複線区間: 全線
電化区間: 全線（交流25,000V、60Hz）
電報略号: ㄗㄍㄒ

歴史

縦貫線の建設は清朝統治時代の末期に始まりました。1891年には、基隆 - 台北間が台湾初の鉄道路線として開業し、縦貫線全体の最初の開業区間となりました。その後、1893年には新竹まで延伸されました。

日本統治時代に入ると、台湾の開発において縦貫線の完成が重要視され、基隆 - 新竹間の改良工事と新竹 - 高雄間の建設が急速に進められました。1902年には、竹南までが開通し、1908年には台中線が開通したことで、基隆から高雄までの全区間が開業しました。

縦貫線（北段）の複線化は、基隆 - 台北間が1919年、台北 - 竹南間が1935年に完了しました。1970年代からは電化工事が進められ、1978年に竹南以北が、1979年には全線が電化されました。

都心立体化事業

台北市内では、都市化に伴い、鉄道の高架化や地下化が進められています。主なプロジェクトは以下の通りです。

台北専案: 1983年に着工し、1989年に地下化されました。華山の貨物機能は、板橋と南港の操車場に移転しました。
松山専案: 1989年に着工し、1994年に地下化が完了しました。トンネル内には、復興と光復の2つの緊急停車駅が設けられました。
萬板専案: 1992年に着工し、1999年に万華・板橋の両駅が地下化されました。板橋操車場の代替として樹林操車場が建設されました。
南港専案: 1998年に着工し、2008年に松山と南港の両地下駅が開業しました。南港操車場の代替として七堵操車場が設けられ、貨物輸送は五堵に集約されました。
桃園市内地下化:2020年に承認され、鳳鳴駅が先行着工しました。

使用車両

縦貫線（北段）では、多様な種類の車両が運行されています。

自強号

電車: EMU300型、E1000型（プッシュプル式）、TEMU1000型（太魯閣号）、TEMU2000型（普悠瑪号）、EMU3000型
気動車: DR2800型、DR2900型、DR3000型

莒光号/復興号

頭等客車/二等客車（平快を除く）

区間車/区間快車

EMU500型、EMU600型、EMU700型、EMU800型、EMU900型、DR1000型

過去には、EMU100型やEMU1200型などの車両も使用されていました。

運行形態

区間車: 基隆 - 新竹、苗栗間を中心に運行しており、七堵、樹林、彰化、斗六発着の列車もあります。一部列車は蘇澳駅まで直通運転しています。
西部幹線対号列車: 屏東、高雄～七堵、基隆間を中心に運行しており、鳳山、嘉義、斗南、斗六、竹南、沙鹿、彰化、新烏日、瑞芳、双渓、蘇澳、花蓮、台東、知本駅発着の列車もあります。

駅一覧

（駅の一覧は省略）

関連項目

台湾の鉄道
台湾鉄路管理局

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