龍泉院 (南魚沼市)

龍泉院 (りゅうせんいん)

概要

新潟県南魚沼市に位置する龍泉院は、曹洞宗に属する古刹です。正式には鬼伏山龍泉院と称し、遡ること五世紀半以上前の室町時代、寛正四年（1463年）に開創されました。この寺院は、上野国（現在の群馬県）の豪族であった尻高実綱が、亡き父の菩提を弔うために建立したことに始まります。南魚沼の豊かな自然に囲まれたこの地で、静かに歴史を刻んできました。

同じく南魚沼市に位置する曹洞宗の著名な寺院である雲洞庵の別院としての側面も担っており、また古くから信仰を集める上田観音札所の第七番札所にも定められています。地域における信仰の中心地の一つとして、静かな環境の中でその役割を果たしています。

歴史と由来

龍泉院の開創については、江戸時代に編纂された歴史書『新編会津風土記』にその記録が残されています。同書には、「寛正中に尻高亀鬼丸という者が、養父である新三郎某のために草創した」と記されており、開基が養父供養のために寺院を建立した経緯が具体的にうかがえます。この記述から、開基である尻高実綱は亀鬼丸と称した可能性も考えられます。開創以来、龍泉院はこの地域における曹洞宗の信仰拠点として重要な役割を担い、歴史を重ねてきました。

周辺環境

龍泉院の周辺は、金城山や巻機山をはじめとする越後山脈の秀麗な山々に囲まれ、魚沼連峰県立自然公園の一部をなしています。愛宕山、古峰山といった地域に根差した山々も近く、豊かな自然景観に恵まれています。また、近隣には別院である雲洞庵や、同じく歴史ある槻岡寺など、他の寺院も点在しており、この地域の歴史と文化の深さを示しています。清水峠方面へ続く国道291号線も近くを通っており、交通の便も比較的良い場所に位置しています。

交通アクセス

龍泉院へのアクセスは、公共交通機関と自動車のいずれも比較的容易です。

鉄道・バスをご利用の場合:
上越新幹線で越後湯沢駅へ。上越線または北越急行ほくほく線に乗り換え六日町駅で下車します。
六日町駅角発の南越後観光バス「湯沢＝塩沢＝六日町線」（大木六・舞子経由）に乗車し約15分、「寺前」バス停で下車。
バス停から徒歩約3分で寺院に到着します。

自動車をご利用の場合:
関越自動車道を利用し、塩沢石打インターチェンジで降ります。
インターチェンジからは新潟県道28号塩沢大和線を約10分走行すると到着します。

関連項目

日本の寺院一覧
愛宕山 (南魚沼市)
雲洞庵
宝林寺 (南魚沼市)
槻岡寺

外部リンク

曹洞禅ネット
新潟県曹洞宗青年会Facebookページ
曹洞宗Facebookページ
全国曹洞宗青年会Facebookページ

もう一度検索