1878年の相撲

1878年（明治11年）の相撲界は、様々な出来事がありました。特に注目されるのは、東京相撲の体質を批判し、相撲会所を離脱していた高砂浦五郎率いる「改正組」が、相撲会所と規約を結び、6月場所で番付外として復帰したことです。この出来事は、当時の相撲界に大きな影響を与えました。

興行

6月場所（東京相撲）
場所：本所回向院
日程：6月6日より晴天10日間

9月場所（東京大阪合併相撲）
場所：難波新地
日程：10日間

6月場所は東京相撲として本所回向院で開催され、10日間の晴天興行が行われました。また、9月には東京と大阪の合併相撲が難波新地で開催され、こちらも10日間興行が行われました。

誕生

1878年は、後の相撲界を支える多くの力士が誕生した年でもありました。

1月12日 - 緑嶌友之助（みどりしま とものすけ）：最高位は小結。春日山部屋に所属しました。1952年（昭和27年）に亡くなりました。
2月18日 - 男嶌舟藏（おとこしま ふなぞう）：最高位は前頭12枚目。秀ノ山部屋、後に出羽海部屋に所属しました。1943年（昭和18年）に亡くなりました。
3月11日 - 2代梅ヶ谷藤太郎（うめがたに とうたろう）：第20代横綱。雷部屋に所属しました。1927年（昭和2年）に亡くなりました。
6月18日 - 藤見嶽虎之助（ふじみたけ とらのすけ）：最高位は前頭3枚目。藤島部屋、尾車部屋を経て再び藤島部屋に所属しました。1923年（大正12年）に亡くなりました。
7月1日 - 小柳芦太郎（こやなぎ あしたろう）：最高位は前頭2枚目。高砂部屋に所属しました。1946年（昭和21年）に亡くなりました。
8月2日 - 野州山孝市（やしゅうやま こういち）：最高位は前頭10枚目。尾上部屋、後に出羽海部屋に所属しました。1936年（昭和11年）に亡くなりました。
11月26日 - 緑川兼吉（みどりかわ けんきち）：最高位は前頭13枚目。高砂部屋に所属しました。1906年（明治39年）に亡くなりました。

死去

1878年には、以下の力士が亡くなりました。

2月17日 - 平石七太夫（ひらいし しちたゆう）：最高位は関脇。雷部屋、音羽山部屋を経て再び雷部屋に所属し、年寄音羽山を務めました。1825年（文政8年）生まれ。
7月22日 - 鬼ヶ﨑綱之助（おにがさき つなのすけ）：最高位は前頭2枚目。湊川部屋に所属し、年寄立浪を務めました。生年は不明です。

これらの出来事は、1878年の相撲界の動向を示す上で重要な要素です。特に、高砂浦五郎率いる「改正組」の復帰は、相撲界に新たな展開をもたらし、その後の相撲の発展に影響を与えたと考えられます。

参考文献

酒井忠正『日本相撲史 中巻』ベースボール・マガジン社、1964年6月1日。

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