1887年の相撲

1887年の相撲界

1887年（明治20年）は、相撲界にとって様々な出来事があった年です。東京相撲を中心に、地方巡業や東西合併相撲など、興行面で活発な動きが見られました。また、後の相撲界を担うことになる力士たちが誕生し、一方で、現役力士や年寄など、相撲界に貢献した人々がこの世を去りました。

興行

1887年には、以下の場所で相撲興行が行われました。

1月場所（東京相撲）
場所：本所回向院
日程：1月11日より晴天10日間

5月場所（東京相撲）
場所：本所回向院
日程：5月16日より晴天10日間

9月場所（東京大阪合併相撲）
場所：難波新地新金毘羅神宮

11月立会興行（大坂京都立会興行）
場所：花見小路祇園座
日程：7日間
特徴：西方に外国人を迎えて興行が行われた。

この年、東京相撲は両国回向院で1月と5月に開催されました。また、9月には東京と大阪の力士が合同で興行を行ったほか、11月には京都で外国人力士を招いた興行が開催されるなど、新しい試みが見られました。特に、外国人力士の参加は、相撲の国際化への第一歩とも言えるかもしれません。

誕生

この年には、後の相撲界を支えることになる多くの力士が誕生しました。

4月3日 - 鳳谷五郎（第24代横綱、宮城野部屋→勝ノ浦部屋→宮城野部屋、1956年没）
6月10日 - 梅ノ花市五郎（最高位：前頭4枚目、雷部屋、1926年没）
7月14日 - 玉手山七郎（最高位：関脇、大嶽部屋→雷部屋、1941年没）
7月18日 - 2代小錦八十吉（最高位：小結、二十山部屋、1943年没）
8月19日 - 對馬洋弥吉（最高位：大関、出羽ノ海部屋、1933年没）
9月24日 - 源武山源右エ門（最高位：十両2枚目、伊勢ノ海部屋→朝日山部屋、1942年没）
10月5日 - 3代大鳴門灘右エ門（最高位：関脇、八角部屋、1942年没）
11月9日 - 敷嶌猪之助（最高位：前頭4枚目、友綱部屋、1957年没）

横綱まで上り詰めた鳳谷五郎をはじめ、大関や関脇など、後に名を残す力士たちが多く誕生した年でした。彼らは、後の相撲界を大いに盛り上げました。

死去

一方で、この年には多くの力士や関係者が亡くなりました。

6月21日 - 友綱良助（最高位：前頭筆頭（現役没）、玉垣部屋→梅ヶ谷部屋→雷部屋、年寄：友綱、1856年生）
6月22日 - 投石菊治郎（最高位：前頭4枚目、雷部屋→音羽山部屋→井筒部屋、年寄：井筒、1837年生）
8月29日 - 綾瀬川三左エ門（最高位：前頭5枚目、雷部屋、生年不明）
9月16日 - 境川浪右衛門（第14代横綱、境川部屋、1841年生）
* 12月4日 - 國見山半五郎（最高位：前頭3枚目、関ノ戸部屋、1830年生）

現役中に亡くなった友綱良助や、横綱の地位まで上り詰めた境川浪右衛門など、相撲界に大きな影響を与えた人々の死は、相撲界にとって大きな損失でした。

まとめ

1887年は、相撲界にとって、興行面での新しい試みや、未来を担う力士たちの誕生、そして、相撲界を支えてきた人々の死など、多くの出来事があった年でした。この年の出来事は、現代相撲に繋がる重要な一歩であり、相撲史を語る上で欠かせない年と言えるでしょう。

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