1894年の相撲

1894年の相撲界の動向

1894年（明治27年）の相撲界では、様々な出来事がありました。この年の相撲界の動向を詳しく見ていきましょう。

京都相撲の動き

この年、京都相撲では、建仁寺南門側に相撲頭取会議所が設置されました。これにより、京都相撲の運営体制がより整備されたと考えられます。

本場所の開催状況

1894年には、複数の本場所が開催されました。それぞれの場所の詳細は以下の通りです。

1月場所（東京相撲）
場所：本所回向院
日程：1月3日より晴天10日間

4月場所（東京大阪合併相撲）
場所：西道頓堀金屋橋西詰旧加賀邸跡
日程：4月1日より晴天10日間

5月場所（京都大阪合併相撲）
場所：建仁寺
日程：5月7日より晴天7日間

5月場所（東京相撲）
場所：本所回向院
日程：5月27日より晴天10日間

これらの場所は、当時の相撲の人気を反映しており、多くの観客を集めたと考えられます。

誕生した力士たち

1894年には、後に相撲界で活躍する多くの力士が誕生しました。主な力士は以下の通りです。

3月10日：楢錦政吉
最高位：前頭筆頭
所属部屋：追手風部屋 → 湊川部屋
没年：1973年（昭和48年）

5月10日：射水川健太郎
最高位：小結
所属部屋：稲川部屋 → 高砂部屋
没年：1956年（昭和31年）

7月25日：太刀ノ海浪右エ門
最高位：前頭3枚目
所属部屋：友綱部屋 → 東関部屋 → 高砂部屋
没年：1964年（昭和39年）

10月1日：光風貞太郎
最高位：小結
所属部屋：待乳山部屋 → 出羽海部屋
没年：1941年（昭和16年）

10月25日：逆鉾盛吉
最高位：前頭筆頭
所属部屋：井筒部屋
没年：1947年（昭和22年）

これらの力士たちは、それぞれの時代で相撲界を盛り上げ、後世に名を残しました。

亡くなった力士

この年には、現役中に亡くなった力士もいました。

1月8日：音羽山市平
最高位：前頭9枚目（現役没）
所属部屋：桐山部屋 → 佐ノ山部屋 → 音羽山部屋
年寄：音羽山
生年：1857年（安政4年）

現役中に亡くなるということは、当時の力士の生活が過酷であったことを物語っています。

まとめ

1894年は、相撲界にとって様々な出来事があった年でした。京都相撲における組織改革、東京相撲と合併相撲の開催、そして、未来の相撲界を担う力士たちの誕生、現役中に亡くなった力士の存在など、この年の出来事は、当時の相撲界の状況を理解する上で重要な情報を提供してくれます。

参考文献

酒井忠正『日本相撲史 中巻』ベースボール・マガジン社、1964年6月1日。

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