カザフスタン陸軍

カザフスタン陸軍

カザフスタン陸軍は、カザフスタン共和国軍の陸軍組織であり、ソ連崩壊後の1993年4月9日に設立されました。旧ソ連地上軍のトルキスタン軍管区第32軍の装備を引き継ぐ形で創設され、国の独立と防衛を担っています。

概要

創設当初は、推定25,000名の人員と多数の戦車、装甲戦闘車両、火砲を保有していましたが、2023年時点では、人員約20,000名、戦車350両、装甲戦闘車両1,000両以下、火砲・ロケット砲490門にまで縮小しています。しかし、依然として中央アジア地域における重要な軍事力の一つです。

装備の大部分は旧ソ連製ですが、アメリカ、トルコ、イスラエル製の装備も導入されており、近代化を進めています。

カザフスタン陸軍の特筆すべき点は、空挺部隊の充実です。空中機動軍と呼ばれる空挺部隊は4個空挺旅団を擁し、迅速な展開能力を有しています。その他、2個機甲旅団、2個機械化歩兵旅団、1個襲撃旅団、1個海兵旅団、1個歩兵連隊（平和維持活動任務）、3個砲兵旅団、3個工兵旅団などで構成されています。

兵力は職業軍人と徴兵で構成されており、徴兵期間は12ヶ月です。

歴史

帝政ロシア時代からソ連時代にかけて、カザフスタンはトルキスタン軍管区の管轄下に置かれていました。1991年のソ連崩壊に伴い、カザフスタン共和国が独立。1992年5月7日にトルキスタン軍管区から継承してカザフスタン共和国軍が設立され、その翌年に陸軍が創設されました。

装備

カザフスタン陸軍は、多種多様な装備を保有しています。以下に主要な装備品を列挙します。

小火器

マカロフ PM
PSM
スチェッキン・マシンピストル
AK-47
AKM
AK-74
AKS-74U
ベレッタ ARX160
RPK-74
PK
DShK
NSV
ドラグノフ狙撃銃
RPG-7

装甲車両

T-72BA 主力戦車 ×350両
BMP-T 装甲戦闘車 ×3両
BRDM-2 装甲偵察車 ×40両
BRM-1 装甲偵察車 ×60両
BMP-2 歩兵戦闘車 ×280両
BTR-80A 歩兵戦闘車 ×70両
BTR-82A 歩兵戦闘車 ×63両
MT-LB 装甲兵員輸送車 ×50両
BTR-3E 装甲兵員輸送車 ×2両
BTR-80 装甲兵員輸送車 ×150両
アルラン 軽装甲車 ×138両
コブラ 軽装甲車 ×17両
サンドキャット 軽装甲車 ×推定20両
MT-LB 装甲工兵車 ×不詳

対戦車兵器

9P149 対戦車車両 ×6両
装甲型ハンヴィー（9K111-1対戦車ミサイル搭載） 対戦車車両 ×推定40両
9K111 対戦車ミサイル
9K111-1 対戦車ミサイル
9K115 対戦車ミサイル
MT-12 対戦車砲 ×20門

火砲・ロケット砲

BM-21 グラート 自走多連装ロケット砲 ×80両
TOS-1A 自走多連装ロケット砲 ×3両
BM-30 スメルチ 自走多連装ロケット砲 ×6両
リンクス 自走多連装ロケット砲 ×18両
2S1 グヴォズジーカ 122mm自走榴弾砲 ×60両
Semser 122mm自走榴弾砲 ×6両
2S3M アカーツィヤ 152mm自走榴弾砲 ×60両
D-30 122mm榴弾砲 ×100門
2A65 ムスタ-B 152mm榴弾砲 ×70門
D-20 152mm榴弾砲 ×24門
Cardom 120mm自走迫撃砲 ×18両
BM-43 82mm迫撃砲
2B9 82mm迫撃砲
2B11 120mm迫撃砲 ×45門

弾道ミサイル

* 9K79 トーチカ ×12両

カザフスタン陸軍は、これらの装備を駆使し、国の防衛と地域の安定に貢献しています。

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