四辻季遠

四辻季遠の生涯と業績

四辻季遠（よつつじ すえとお）は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した公卿であり書家です。彼は、権大納言の四辻公音の次男であり、四辻家の11代目当主としてその名を残しています。彼の官位は正二位と権大納言であり、戦国期における政治や文化の発展に寄与しました。また、彼の家族には、上杉景勝の側室である桂岩院や後水尾天皇の寵姫である四辻与津子等の重要人物が含まれています。

経歴

四辻季遠の官歴は、彼の政治的な活動を物語っています。永正14年（1517年）に叙爵を受けたことを皮切りに、享禄元年（1528年）には侍従に任官し、天文6年（1537年）には参議、さらに天文14年（1545年）には権中納言に昇進しました。最終的には、天文19年（1550年）に権大納言に叙任され、その地位を確立します。

季遠は、駿河国の今川義元や太原雪斎との親交があり、共に漢詩会を開いて交流を深めました。また、甲斐国にも何度か足を運び、天文15年（1546年）には武田晴信（後の武田信玄）の家督相続に際し、重要な役割を果たしました。この際、三条西実澄と後奈良天皇からの綸旨を伝える任務を担い、甲府で行われた連歌会に出席したことが記録されています。

更に、天文16年（1547年）には塩山向嶽寺の開祖である抜隊得勝に禅師号を贈る際にも取り次ぎを行い、天文21年（1552年）には何らかの理由で勅使として甲斐に向かっています。このように、四辻季遠は一貫して甲斐武田氏との関係を築き、文化的な交流を促進しました。

最後の時期

彼の公生涯は、時代の変遷とともに進み、天正3年（1575年）、伊勢国で客死しました。享年は63歳であり、彼の死は当時の文化と政治においても衝撃を与えたことでしょう。

官歴の詳細

四辻季遠の官歴は、以下のように訪れるべき段階を示しています：

• - 1517年1月26日：従五位下に叙位。その時、彼の諱は季規でした。
• - 1528年3月22日：侍従に任官し、4月5日には従五位上に昇叙。
• - 1530年8月18日：正五位下に昇叙。
• - 1533年4月17日：従四位下に昇叙。
• - 1535年1月3日：左近衛中将に転任。
• - 1536年11月22日：従四位上に昇叙。
• - 1537年7月13日：参議に補任、その後も左近衛中将としての地位を維持。
• - 1538年3月8日：土佐権守を兼任。
• - 1539年1月5日：従三位に昇叙。
• - 1542年3月10日：正三位に昇叙し、参議左近衛中将としての役割を保ちます。
• - 1544年3月19日：権中納言に転任。
• - 1545年1月5日：従二位に昇叙。
• - 1549年1月5日：正二位に昇叙。
• - 1550年10月12日：権大納言に転任。
• - 1575年1月26日：権大納言を辞任。しかし、彼は依然としてその座に置かれました。

四辻季遠の業績や影響力は、彼の生涯とともに、戦国時代から安土桃山時代の日本を知る上で欠かせない存在です。

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