寺山怜

寺山怜（てらやま れい）

寺山怜は、1990年12月20日生まれ、東京都出身の囲碁棋士。日本棋院東京本院に所属し、六段の段位を持つ。藤澤一就八段門下。

経歴

小学5年生の頃に囲碁を始め、藤澤一就が主宰する新宿こども囲碁教室に通い始める。当初はアマ15級程度の棋力だったが、教室で様々な棋力の相手と対局を重ねるうちに囲碁にのめり込む。師匠である藤澤とも数多く対局した。

日本棋院の院生となり、2007年に院生研修成績1位により、夏季棋士採用試験に合格。16歳で入段を果たす。同期には鈴木伸二、伊藤優詩、熊本秀生、王景怡がいる。

2009年には第34期新人王戦で準決勝に進出。2010年には第5回広島アルミ杯若鯉戦で優勝（非公式戦）。2011年には第8回中野杯U20選手権で準優勝（非公式戦）を飾る。

2015年、公式戦となった第10回広島アルミ杯若鯉戦で優勝し、自身初のタイトルを獲得。

2016年、第63回NHK杯トーナメントで一力遼七段、三村智保九段、今村俊也九段、河野臨九段といった強豪を破り決勝に進出。決勝では張栩九段に敗れたものの、準優勝という成績を収めた。

2017年には第64回NHK杯トーナメントでベスト8に進出。また、第26期竜星戦でもベスト4まで勝ち進んだ。第73期本因坊戦では最終予選決勝まで進出したが、小林覚九段に敗れ、初のリーグ入りはならなかった。

棋聖戦での最高成績はBリーグ入り（第44期）。

棋風・人物

手厚く構えて中盤以降に力を発揮する棋風。師匠の藤澤一就は、寺山の棋風を「藤澤秀行に最も近い」と評している。

新宿こども囲碁教室はその後も多数の棋士を輩出しているが、寺山はその教室出身初のプロ棋士。当時の教室は『ヒカルの碁』ブームで200人ほどの生徒を抱えており、寺山はその中でも高い集中力で頭角を現したという。寺山自身も、教室で楽しく向上心を持ちながら学べたことに感謝の言葉を述べている。

タイトル・良績

獲得タイトル
若鯉杯：1回（2015年・第10回）
良績
竜星戦：ベスト4（第26期）
NHK杯：準優勝（第63回）
若鯉戦：優勝（2010年・第5回、当時は非公式戦）
中野杯：準優勝（第8回、非公式戦）

昇段履歴

2007年夏季：入段
2009年6月19日：二段（勝数規定）
2011年8月30日：三段（勝数規定）
2014年5月30日：四段（勝数規定）
2017年7月28日：五段（勝数規定）
2020年1月1日：六段（賞金ランキング）

著書

2017年3月1日：ヨセの強化書 基礎編 （日本棋院）
2017年12月1日：ヨセの強化書 応用編 （日本棋院）
2019年1月16日：寺山怜の流れをつかむ「弱い石」戦法 （NHK出版）
2019年1月26日：誰でもカンタン! 図解で分かる囲碁の読み（マイナビ出版）
2020年6月30日：大局観が劇的に良くなる!囲碁・上達のための棋譜並べ （マイナビ出版。藤澤一就監修、本木克弥・広瀬優一・上野愛咲美との共著）
2021年7月22日：古碁×AI 秀和と秀策に学ぶ勝負術 （マイナビ出版）
2022年8月16日：自然と身につく 囲碁・筋が良くなる方法 （マイナビ出版）

外部リンク

* 日本棋院の寺山怜紹介ページ

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