水上正史

水上正史について

水上正史（みずかみ まさし）は、1954年5月21日生まれの日本の外交官です。東京都杉並区荻窪出身で、都立富士高校を経て、1978年に一橋大学経済学部を卒業しました。同年、外務省に入省し、外交官としてのキャリアをスタートさせました。

外務省でのキャリア

水上氏は、1979年から1981年までスペインのバリャドリッドとマドリードでスペイン語研修を受けました。その後、外務省国際科学協力室長、開発協力課長、中南米第一課長などを歴任しました。1999年には、在メキシコ日本大使館兼在ベリーズ日本大使館参事官、国際連合日本政府代表部公使を務めました。また、独立行政法人国際協力機構（JICA）では企画・調整部長として、有償・無償の政府開発援助（ODA）に携わりました。

2006年には外務省大臣官房参事官（中南米局・経済局）、2007年からは大臣官房審議官（中南米局・経済局）として活躍しました。この間、APEC高級実務者会合日本代表なども務め、2008年4月には、日本・チリ経済連携協定（EPA）ビジネス環境整備小委員会及び物品小委員会日本側議長として、両国間のビジネス環境整備や関税コード、原産地証明書等に関する意見交換を行いました。

2008年5月からは在インド日本国大使館公使としてインドに赴任し、デリー日本人会常任理事も務めました。2009年には駐インド臨時代理大使として、インド政府との間で1370億2800万円を限度とする円借款に関する書簡の交換を行いました。

2010年には外務省中南米局長に就任し、2012年1月からは駐アルゼンチン大使を務めました。2015年からは特命全権大使（沖縄担当）として、在沖縄米軍との交渉や、アメリカ合衆国連邦政府との交渉に参加しました。2016年には駐スペイン大使に任命され、2019年に退任しました。

退任後

2020年以降は、住友生命保険顧問やMeiji Seikaファルマ国際事業本部顧問として、民間企業で活躍しています。

親族

妻は、元アサヒビール社長の樋口廣太郎氏の次女です。

同期入省

水上氏と同期には、以下のような著名な外交官がいます。

宮家邦彦（キヤノングローバル戦略研究所研究主幹、立命館大学客員教授）
新井勉（元駐カメルーン大使）
小井沼紀芳（元駐ザンビア大使）
大嶋英一（元駐フィジー大使）
辻優（元駐オランダ大使、元駐クロアチア大使）
菅沼健一（元駐ブルネイ大使、元ジュネーヴ日本政府代表部大使）
猪俣弘司（元駐パキスタン大使、元サンフランシスコ総領事）
貝谷俊男（元駐グルジア大使）
二石昌人（元駐ブルキナファソ大使）
篠原守（元駐コスタリカ大使）
岡田憲治（元駐ベネズエラ大使）
松富重夫（元駐イスラエル大使、元外務省国際情報統括官、元外務省中東アフリカ局長）
梅田邦夫（元駐ブラジル大使）
草賀純男（元ニューヨーク総領事）
軽部洋（元駐コンゴ民主共和国大使）
小川和也（元駐アルジェリア大使）

著作

水上氏は、外交に関する著作も発表しています。

「国際問題としての科学技術」外交フォーラム[1999.9]
「メキシコ大統領就任式」ラテンアメリカ時報. 44(1) (通号 1312) [2001.1]
（共著）「(特集 2015年、よりよい世界をめざして--MDGsとJICA」JICA frontier. (73) [2005.8]

外部リンク

カタルニア独立運動はどこへ - 2018年4月19日
* Toward The 2nd Japan-CARICOM Ministerial-Level Conference," Briefing by Ambassador Masashi Mizukami - YouTube

水上正史氏は、長年にわたり日本の外交に貢献し、国際社会における日本のプレゼンス向上に尽力した人物と言えるでしょう。

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