泉町 (板橋区)

東京都板橋区泉町の詳細解説

泉町は、板橋区の東部に位置する、丁目の設定がない単独町名です。住居表示が実施されており、全域が住宅地として利用されています。この記事では、泉町の地理、歴史、交通、そして地域の施設について詳しく解説します。

地理

泉町は、板橋区の東部に位置し、北は大原町、東は蓮沼町、南東は清水町、南は宮本町、西は前野町と隣接しています。町域の東側は国道17号（中山道）が通り、交通の要所となっています。また、首都高速5号池袋線が町域の中央部を東西に横断しており、高速道路へのアクセスも良好です。町域の大部分は住宅地ですが、一部に工場も点在しています。

地形

泉町は武蔵野台地、特に成増台の台地上にあります。志村地区の崖線後背部の谷戸地形の東端に位置し、首都高速道路の高架橋は谷に沿って建設されています。志村・前野町地域では急峻な高低差が見られますが、泉町では谷が浅く、ゆるやかな勾配となっています。出井の泉公園付近は窪地となっており、一部に急な高低差が残っています。

歴史

前史

江戸時代以前、この地域は武蔵国豊島郡の前野村と小豆沢村の一部でした。中山道沿いに小さな集落が点在していたと考えられています。

近代

• - 1602年（慶長7年）：徳川家康の命により中山道が整備されました。
• - 1871年（明治4年）：浦和県から東京府に編入され、大区小区制が実施されました。
• - 1878年（明治11年）：郡区町村編制法により、北豊島郡が設置され、前野村と小豆沢村が北豊島郡に属することになりました。
• - 1889年（明治22年）：市制町村制施行により志村と合併し、東京府北豊島郡志村大字前野および大字小豆沢となりました。

昭和

• - 1923年（大正12年）：王子乗合自動車商会が、王子駅 - 志村戸田橋間の路線バス事業を開始しました。その後、この事業は国際興業バスに統合されました。
• - 1929年（昭和4年）：志村第一尋常小学校（現在の板橋区立志村第一小学校）が開校しました。
• - 1932年（昭和7年）：東京府内市郡併合により板橋区が発足し、東京府東京市板橋区志村清水町および志村小豆沢町となりました。
• - 1935年（昭和10年）：中山道の拡幅・新道（国道17号）建設工事が完成しました。
• - 1944年（昭和19年）：都電志村線が開通し、蓮沼町停留場が設置されました。
• - 1961年（昭和36年）：地番整理により、志村清水町と志村小豆沢町の一部が泉町として再編されました。
• - 1966年（昭和41年）：都電志村線が廃止されました。
• - 1968年（昭和43年）：都営地下鉄6号線（現在の都営三田線）が開通し、本蓮沼駅が開業しました。
• - 1977年（昭和52年）：首都高速5号池袋線が開通しました。
• - 2002年（平成14年）：出井の泉公園が整備されました。

地名の由来

泉町の地名は、現在の泉町24番地にある出井の泉公園内の「出井の泉」に由来します。出井の泉は、江戸時代には志村の名泉として知られ、茶の湯や大山詣での禊ぎに用いられていました。

世帯数と人口

2024年（令和6年）3月31日現在、泉町の世帯数は2,084世帯、人口は3,424人です。

学区

泉町全域は、板橋区立志村第一小学校と板橋区立志村第一中学校の学区に属しています。

事業所

2021年（令和3年）の経済センサス調査によると、泉町には83の事業所があり、従業員数は525人です。

交通

鉄道

• - 都営地下鉄三田線：本蓮沼駅があり、全ての列車が停車します。巣鴨、日比谷、目黒方面への南行と、志村坂上、西高島平方面への北行があります。南行は東急目黒線、東急新横浜線を経由して相鉄本線海老名駅、相鉄いずみ野線湘南台駅まで直通運転しています。

バス

• - 国際興業バスが運行しており、本蓮沼駅を中心に、赤羽駅西口、池袋駅東口、日大病院、高島平操車場、高島平駅方面への路線があります。

道路

• - 国道17号（中山道）が町域を東西に走っています。
• - 首都高速5号池袋線が町域を通っていますが、出入口は設置されていません。

施設

• - 板橋区立志村第一小学校：俳優の渥美清が卒業した学校として知られています。
• - 出井の泉公園：地域住民の憩いの場となっています。
• - 板橋区立清水図書館：地域住民の学習と情報収集をサポートしています。

史跡

• - 大山不動石柱跡：歴史的な価値を持つ石柱が残っています。

その他

• - 郵便番号：174-0055（集配局：板橋北郵便局）

関連項目

• - 泉町 (曖昧さ回避)

脚注

(省略)

外部リンク

• - 板橋区公式サイト

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