石部

石部（せきぶ）

石部（せきぶ）は、漢字を部首によって分類したグループの一つです。康熙字典214部首では112番目に位置します（5画の18番目、午集の18番目）。

概要

石部は、「石」を構成要素として持つ漢字を分類しています。

単独の「石」という字は、岩石を意味します。日本語の「いし」は小さい岩石を指すことが多いですが、「石」は大小を区別しません。また、意味が広がり、石刻、医療用の石鍼、石薬、石つぶて、石製の楽器などを指すこともあります。

助数詞としては、容量の単位である「斛（コク）」と同じく10斗を表したり、重さの単位である「担（タン）」と同じく120斤を表したりします。ただし、現代中国では「担」の発音から「タン (dàn)」と発音されます。

「石」の字源は、岩石の形を象った象形文字に、羨符である「口」を加えたものです。ただし、『説文解字』では「口」を石の象形、「厂」を崖と解釈していますが、甲骨文字の形からすると誤った分析であると考えられます。

意符としては、岩石、石製品、鉱物などに関する文字に含まれます。現代中国語では、元素名を漢字一字で表記する際、常温常圧で固体の非金属元素には、「石」を構成要素に持つ漢字が用いられます（例：硫、硅、碳、碘）。

部首の通称

日本：いし、いしへん
中国：石字旁、石字底
韓国：돌석부 (dol seok bu、いしの石部)
英米：Radical Stone

部首字

石

中古音

広韻 - 常隻切、昔韻、入声
詩韻 - 陌韻、入声
三十六字母 - 禅母

現代音

普通話
ピンイン：shí 注音：ㄕˊ ウェード式：shih2
ピンイン：dàn 注音：ㄉㄢˋ ウェード式：tan4
広東語
Jyutping: sek6 イェール式: sek6
Jyutping: daam3 イェール式: daam3
日本語
音：セキ（漢音）、ジャク（呉音）、シャク、コク（慣用音）
訓：いし
朝鮮語
音：석(seok)
訓：돌（dol、いし）、섬（seom、穀物などの容量を量る単位）

例字

石
1画: 䂖
4画: 研、砂、砌、砒、砉
5画: 砦、砥、砧、破、砲（炮）
6画: 硅、𥒐
7画: 硯、硬、硝、硫、确
8画: 碁、碎（砕）、碓、碇、碑（碑9）、硼、碗
9画: 磁（磁）、碩、碧
10画: 確、磋、磔、磐、磊
11画: 磬、磚、磨
12画: 磯、礁
13画: 礎
14画: 礙（碍8）、礪（砺5）
15画: 礫、礬
19画: 䃺
* 21画: 䃻

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