肝付兼盛

肝付兼盛（きもつき かねもり）

肝付兼盛は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した武将です。肝付氏の分流であり、大隅国加治木城主を務めました。島津貴久・義久の家老として、その勢力拡大に大きく貢献しました。

生涯

肝付氏は、本宗家が島津氏と対立する中、兼盛は父である肝付兼演と共に島津貴久に従いました。天文23年（1554年）の岩剣城攻めでは、敵を4人討ち取るという武功を挙げました。翌年の蒲生氏攻めでは、加治木の兵を率いて祁答院氏の領地である帖佐の山田に進軍し、敵将を含む23人を討ち取るという大きな戦果を上げました。これにより、祁答院氏を本拠地に押し込めることに成功し、貴久から西別府と有川の地を与えられました。永禄2年（1559年）には、島津氏との盟約を交わしています。

その後も、永禄9年（1566年）の伊東氏の三ツ山城攻めや、翌年の菱刈攻めなど、数々の戦で軍功を重ねました。永禄11年（1568年）には、島津忠良からその功績を称えられた4人のうちの1人にも選ばれています。さらに翌年には、新納忠元と共に大口城を攻め落とし、島津義久から感状と曽於郡上三台堂を授与されました。

大隅統一を目指す中で、肝付宗家、伊地知氏、禰寝氏といった勢力との合戦にも参加し、天正4年（1576年）には日向国高原城攻めにも出陣するなど、精力的に活動しましたが、天正6年（1578年）に46歳で生涯を閉じました。

兼盛は、その勇猛さと智略を兼ね備え、島津氏の発展に大きく貢献しました。数々の戦で武功を挙げ、領地を拡大し、島津氏の家臣としての地位を確立しました。彼の功績は、後世にまで語り継がれています。

墓碑

兼盛の墓は、精矛神社の近くにある東禅寺墓地跡地にあります。彼の武功を偲び、多くの人々が訪れています。

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